むかし僕が死んだ家
オレは東野圭吾が苦手だ。
シニカルで知的でちとクセのある主人公、
大掛かり、または科学的なトリック。
苦手だ。読まない。
でも、我が家には東野圭吾の小説が多々ある。
HDDレコーダーに「東野圭吾」でワード予約もされているので、
ガリレオや白夜行などのドラマも見た。
矛盾はしていない。
女房が好きなのだ。
そんなもんだ。
オレは桜木紫乃の小説が好きだが、
先日、
「あんたは嬉々として読んでるけど、正直わたしは苦手、嫌い」
と通告された。
な、そんなもんだ。
先日、風呂に入るのに何か本を読みたいと思って
(太ったオッサンですが半身浴で本を読むという女子的な事を好んでします。オレの中のミチコが疼きます)
電話台の棚をチラッと物色したら、この本があった。
むかし僕が死んだ家
むかし僕が死んだ家 (講談社文庫)
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『チッ・・・東野圭吾かよ・・・』
『古い本だし、まあ、いいか・・・』 風呂に持ち込み頁をめくる。
6歳以前の記憶が無い女
死んだ父の遺品の中にあった地図と謎のカギ
山奥に建てられた白い家
不自然で不可思議な造り
その家は23年前で時が止まったまま
子供部屋で発見した少年の日記帳
そこに書かれていたものは・・・
『あ、これはやべぇ・・・ゾクゾ・・・あ、ミゾミゾする』
次の日は仕事だというのに、
どうしても今、オチが知りたくて完読してしまった。
時計の針はAM3:00だった。
前半は高濃度のホラーテイストが溢れていて、ミゾミゾしていたが、
後半はいつもの東野圭吾で、オレは興醒めした。
なんでこうなる?と軽く怒りがわいた。
救いようのない暗いエンディングで、好みと言えば好みだが
どうもしっくりこないのは、
謎を見事読み砕いた主人公が、
オレの感覚だとどうもハナモチナラナイからだな。。。と思った。
そんなもんよ。