◆17歳で年収1億円の和佐大輔氏 漫画家、映画監督になる宣言

ブロガー・アフィリエイターとしてネットビジネス界で伝説を築いた和佐大輔氏(株式会社ICC代表取締役)。
現在25歳の和佐氏は2000年8月、高知県の海で飛び込んで遊んでいる時に、テトラポッドに激突。2年間、リハビリのために入院して中学3年の冬に復学。その後、くわえた割り箸1本でタイピングしてネットビジネスを始め、成功。17歳で年収1億円を達成した。ネットビジネス界ではカリスマ的存在だ。
和佐氏はテトラポッドの上に300万円を置いたという。人生を変えてくれたことを感謝するためだった。なぜ彼は成功を収めることができたのか。キーワードは「自由」だと語る。
* * *
僕は体の7割が動きません。12歳の時に首を圧迫骨折する大怪我を負い、頸椎損傷で首から下がほとんど麻痺してしまいました。移動もすべて介助者付きの車椅子です。その意味で、僕は「社会のお荷物」になっていたかもしれない存在です。
しかし今、僕は「自由」です。逆に多くの若者たちは、歩き回ったりスポーツしたりと自由に動けますが、「不自由」に見えてなりません。
僕は昭和63年生まれ。最後の「昭和世代」です。僕より若い「平成世代」には、いくつかの大きな変化があると感じています。
例えば「下流思考」。経済的に成功しなくても、今はなんとか生きていける時代です。月に10万円もあれば、ネットでゲームをして遊んで暮らせます。みんな自分と他人を比較しますが、比較する対象も下流だから、それに呑まれてしまっています。
それを象徴する出来事がありました。東京に行った時、友人に「安くて、かわいい子がたくさんいる」という下町のスナックに連れていかれました。確かに女の子のレベルは高いのに安くて、支払いは六本木の5分の1程度。
女性たちの収入も少ないはずです。「電車で30分ほど移動すれば高給をもらえる店はいくらでもあるのになぜここで働くの?」と聞いてみると、返ってきた答えは「給料が全員同じだから」。その店では指名競争もないし、ノルマもない。みんなと同じなのがいいというわけです。
僕自身、怪我していなければ田舎で学校に行って普通の人生を送っていたでしょう。だから偉そうなことは言えませんが、必死でなければ生きていけないという“野生”の状態に置かれたからこそ成功できたのだと思います。その点、均質な人間ばかりを作っている日本の教育制度は野生の感覚をどんどん失わせていると言えます。
だから「自由」が大事なのです。現状維持、周りと同じでいいという〈檻〉の中で甘んじる考え方は、自分をコモディティにしてしまう。そうではなく他の人と違う価値を作ることでコモディティ人間から脱却できます。
僕は今後、漫画の原作者、映画監督になるつもりです。夢のようなことを、と言われるかもしれませんが、それが「自由」です。もちろんビジネスとして成立させます。
自由でいるために僕は、自分が所属するコミュニティとは別の場所で活躍する人と会うことを大事にしています。
普通に学校に行き、会社に行くと、同世代の仲間や同僚の枠の中で世界は狭くなりがちです。同世代を見ていて感じるのは、夢を失っている人の周りには同じく夢を失っている人ばかりいるということ。自分ができないこと、想像していないことをやっている人に出会うだけで「自由」になる一歩は踏み出せるはずです。
特に若い世代には、「これからの時代、<檻>から抜け出した者勝ちだ」と伝えたいと思います。
※SAPIO2014年2月号

ブロガー・アフィリエイターとしてネットビジネス界で伝説を築いた和佐大輔氏(株式会社ICC代表取締役)。
現在25歳の和佐氏は2000年8月、高知県の海で飛び込んで遊んでいる時に、テトラポッドに激突。2年間、リハビリのために入院して中学3年の冬に復学。その後、くわえた割り箸1本でタイピングしてネットビジネスを始め、成功。17歳で年収1億円を達成した。ネットビジネス界ではカリスマ的存在だ。
和佐氏はテトラポッドの上に300万円を置いたという。人生を変えてくれたことを感謝するためだった。なぜ彼は成功を収めることができたのか。キーワードは「自由」だと語る。
* * *
僕は体の7割が動きません。12歳の時に首を圧迫骨折する大怪我を負い、頸椎損傷で首から下がほとんど麻痺してしまいました。移動もすべて介助者付きの車椅子です。その意味で、僕は「社会のお荷物」になっていたかもしれない存在です。
しかし今、僕は「自由」です。逆に多くの若者たちは、歩き回ったりスポーツしたりと自由に動けますが、「不自由」に見えてなりません。
僕は昭和63年生まれ。最後の「昭和世代」です。僕より若い「平成世代」には、いくつかの大きな変化があると感じています。
例えば「下流思考」。経済的に成功しなくても、今はなんとか生きていける時代です。月に10万円もあれば、ネットでゲームをして遊んで暮らせます。みんな自分と他人を比較しますが、比較する対象も下流だから、それに呑まれてしまっています。
それを象徴する出来事がありました。東京に行った時、友人に「安くて、かわいい子がたくさんいる」という下町のスナックに連れていかれました。確かに女の子のレベルは高いのに安くて、支払いは六本木の5分の1程度。
女性たちの収入も少ないはずです。「電車で30分ほど移動すれば高給をもらえる店はいくらでもあるのになぜここで働くの?」と聞いてみると、返ってきた答えは「給料が全員同じだから」。その店では指名競争もないし、ノルマもない。みんなと同じなのがいいというわけです。
僕自身、怪我していなければ田舎で学校に行って普通の人生を送っていたでしょう。だから偉そうなことは言えませんが、必死でなければ生きていけないという“野生”の状態に置かれたからこそ成功できたのだと思います。その点、均質な人間ばかりを作っている日本の教育制度は野生の感覚をどんどん失わせていると言えます。
だから「自由」が大事なのです。現状維持、周りと同じでいいという〈檻〉の中で甘んじる考え方は、自分をコモディティにしてしまう。そうではなく他の人と違う価値を作ることでコモディティ人間から脱却できます。
僕は今後、漫画の原作者、映画監督になるつもりです。夢のようなことを、と言われるかもしれませんが、それが「自由」です。もちろんビジネスとして成立させます。
自由でいるために僕は、自分が所属するコミュニティとは別の場所で活躍する人と会うことを大事にしています。
普通に学校に行き、会社に行くと、同世代の仲間や同僚の枠の中で世界は狭くなりがちです。同世代を見ていて感じるのは、夢を失っている人の周りには同じく夢を失っている人ばかりいるということ。自分ができないこと、想像していないことをやっている人に出会うだけで「自由」になる一歩は踏み出せるはずです。
特に若い世代には、「これからの時代、<檻>から抜け出した者勝ちだ」と伝えたいと思います。
※SAPIO2014年2月号