◆太宰治16歳時の原稿発見 「僕には自信がある」
作家・太宰治が16歳の時に書いたとみられる未発表原稿=19日午後、東京都台東区
19日に生誕100年を迎えた作家太宰治が16歳の時に書いたとみられる直筆の原稿が、太宰と親交があった画家、
阿部合成さんの長男で陶芸家の阿部和唐さん(71)の東京都内の自宅で同日までに見つかった。作家を志す若き日の太宰の素顔がうかがえる貴重な資料と言えそうだ。
見つかったのは原稿用紙28枚で、剣士の戦いを描く詩「試合と不平」や戯曲「虚勢」、エッセーなど計4編。
詩には本名の津島修治を思わせる「辻魔羞児」の筆名と「(大正)十四年七月三日」の日付があった。筆跡などから太宰が書いた原稿とみられる。
戯曲以外は太宰の全集未収録で、旧制中学時代に合成さんとつくった同人誌向けに書かれたものとみられる。
エッセーでは「閑(ヒマ)があれば遊ぶし、遊んだあとはつかれるし思ふやうには行かない」と悩みを打ち明ける一方、
「無暗に先生に作文が上手だとほめられた」「僕は悲観をしない。僕にはまだ細いながらも自信があるからだ」などと自負をにじませている。
原稿は今年5月、和唐さん宅のたんすから見つかった。合成さんは太宰の単行本の装丁も手掛けた。
幼いころ太宰にかわいがられたという和唐さんは「よくひざの上でほおずりされた。生誕100年の今年に見つかったのも不思議な気持ちがします」と話している。
2009/06/19 17:00 【共同通信】
作家・太宰治が16歳の時に書いたとみられる未発表原稿=19日午後、東京都台東区
19日に生誕100年を迎えた作家太宰治が16歳の時に書いたとみられる直筆の原稿が、太宰と親交があった画家、
阿部合成さんの長男で陶芸家の阿部和唐さん(71)の東京都内の自宅で同日までに見つかった。作家を志す若き日の太宰の素顔がうかがえる貴重な資料と言えそうだ。
見つかったのは原稿用紙28枚で、剣士の戦いを描く詩「試合と不平」や戯曲「虚勢」、エッセーなど計4編。
詩には本名の津島修治を思わせる「辻魔羞児」の筆名と「(大正)十四年七月三日」の日付があった。筆跡などから太宰が書いた原稿とみられる。
戯曲以外は太宰の全集未収録で、旧制中学時代に合成さんとつくった同人誌向けに書かれたものとみられる。
エッセーでは「閑(ヒマ)があれば遊ぶし、遊んだあとはつかれるし思ふやうには行かない」と悩みを打ち明ける一方、
「無暗に先生に作文が上手だとほめられた」「僕は悲観をしない。僕にはまだ細いながらも自信があるからだ」などと自負をにじませている。
原稿は今年5月、和唐さん宅のたんすから見つかった。合成さんは太宰の単行本の装丁も手掛けた。
幼いころ太宰にかわいがられたという和唐さんは「よくひざの上でほおずりされた。生誕100年の今年に見つかったのも不思議な気持ちがします」と話している。
2009/06/19 17:00 【共同通信】