2017年になった頃だったろうか。

私の癌はかなり小さくなり、一発逆転治療期間が予定通りで終わるかと期待していたが、

なかなか完全に消失まではいっていなかったし、

先生にはゼローダの投与期間半年を出来る限り続けましょうと言われた。

ということは4月までとなり、とてもがっかりした。

 

私が標準治療も新薬もなかなか効果が出ず、どうした物かと思っていた時に、

友人がfacebookで『いいね!』していたのが上がってきていた方の投稿を読み返して、

その方は子宮癌と卵巣癌がかなり成長した状態で見つかり、

海外生活を中断して帰国・治療をしているのが分かった。

色々な民間療法を調べたり、食事療法を取り入れたりしているようだった。

抗がん剤で一部消失し、他もかなり小さくなっているようだった。

 

そこから私も食事指導などは一切受けていなかったが、

自分で調べたり、聞いたことなどを実践してみ始めたので、

その方が快方に向かって、春にはまた海外に戻る!と力強く宣言しているのを

密かに応援しながら投稿を読んでいた。

しかし急に再入院して『暇だー』と言っていて、それから投稿が途絶えた。

 

それから数週間から1ヶ月ほどして突然、友人だったかが投稿していたのを見て、

会ったこともない全く知らない人であるにもかかわらず、とてもショックを受けた。

本人も最期まで回復を信じていたのに、亡くなったとの事だった。

小林真央さんの時もそうだった。

まだまだ『生きたい』と思って闘病していた人。

私なんて最初はもう人生を全う出来て、老後の心配もしなくてよくなるんだ、

と思っていた人間が代わりになってあげたい。生きてほしい。

でも叶わなかった。

 

あの人たちの分も頑張って生きよう、なんて立派な思いは起きなかったけれど、

私は生かされ、心残りのある人は天に召される。なぜなんだろう。

言いようのない無力感、脱力感とともに、自分の人生を謳歌しなければなと思った。