パクリタキセルの副作用でしびれが腕に広がり、さほど効果は感じられないのにリンパの痛みや日々のしんどさが酷く、6回目の判定日を1週早めてもらい受診した結果、終了することになった。

 

先生の判断に身を任せ、新薬を試すことになった。ハラヴェンという海綿から作られたという抗がん剤で点滴で2アンプル。新薬だけあって高額で、1アンプル6万5千円を2本(体重によるかと思われるが)を2週続けて打ち、1週休み。最大の副作用は急激な骨髄抑制による感染症だという。脱毛などは目に見えてくる抗がん剤の副作用だが、免疫低下は目に見えないが命に係わるので細心の注意をと毎日検温するようにとのことで急いで体温計を買って毎日記録を付けた。

 

この新薬は本来は『手術後に再発した方、がんが進行して広がった方が受けられます』と記載があるので、大病院では使用することが制限されているようだ。このブログを読んでいる方で悪意でどこの病院で使用しているのかを特定して治療を受けられなくなる深刻な患者さんが増えることがないように皆さんの良心を信じたい。現にブログを通して知り合った方で、標準治療が功を奏せず癌が成長してこのまま緩和治療で死を待つのかと不安に思っている方がいらしたが、こういう抗がん剤もあるようですよとお教えしたところ、とても安心していらっしゃった。

 

投与時間は5分程度ですぐ終わるので体力的にも助かった。標準治療に比べて骨髄抑制以外の大きな副作用は特に問題ないように言われていたが、なぜか私は空腹になると吐き気がするという、食べづわり状態が起こったので、薬担当の先生に相談して吐き気止めを出して貰うようにお願いした。この時先生が『抗がん剤に効く吐き気止めはないからね』というので、(え?最初に出してくれてたのに?)と矛盾を感じつつ『最初に出して頂いた汎用吐き気止めでいいんですけど』とお願いした。この病院の先生は時々前と違う事を言いだしたりするが、信用してお任せしているので多少の事は気にしないようにした。先生もきっと忙しくて混乱することがあるのだろう。

 

2回投与して1週休み、3回目の投与をして4回目に病院を訪れると、看護師さんから『今日は急遽診察になりましたので、医師の待合の方でお待ちください』と言われた。もうとっくに先生の言うがままなので特に何とも思わず診察を受けた。その結果、『効果が出ていないので止めましょう』という判定になった。先生だんだん判断が早くなっていないかとは思ったが、高額な薬なので、そういう意味では止めるなら早めに止めた方がいいということだ。

 

そしてまた急遽薬を変えることになった。