しこりを見付けてから、以前のように消えてしまうこともあるので、少し様子をみていた。しかし1ヶ月ほど経っても消えることはなく、その年は自治体の無料検診が受けられる年だったのを思い出し、友人やお客さんも受診したというクリニックに電話したところ、年度末・年度初めのせいもあり一番早くて4月末と言われ、対象の年齢であること、しこりがある事も伝えたが、早生まれの私が年度内対象なのか、4月以降対象なのかも分からず、どちらにしても3月中に予約が取れないので、調べてみますと言って電話を切った。
自治体に問い合わせたところ、私の対象は4月以降という事が分かった。そうこうするうちに4月に入り、また電話をかけるも繋がらない。近くの乳がん検診の出来るクリニックに電話するも、やはり5月か6月と言われた。次に総合病院の検診センターを見付けたので電話してみるも、ここで初めて『しこりがある方は無料検診は受けられません、受けたとしても結果が2か月後になりますので、乳腺科を受診してください』と言われ愕然とした。なぜ最初のクリニックで、しこりがある事を伝えたのにも関わらず、無料検診対象外であることと、とにかく予約した方がいいとか言ってくれなかったのかと憤りを覚えた。
しかし、その頃から総合病院の紹介状なしでは初診料が高く設定開始されていたので躊躇し、受診した知り合いが何人もいる最初のクリニックに電話を掛けた。電話がなかなかつながらなかったが時間を見付けては掛け直し、やっと予約を取れたのが5月末だった。この少し前に、北斗晶さんや生稲晃子さんが乳がんの公表をした影響で乳がん検診を受ける人が増えてパンクしていたようだ。検診が増えることは喜ばしい事のように言われているが、実際には早く受診したい人の邪魔をしていた。
1ヶ月半先の受診日を待ちつつも普通に仕事を続けていて、受診の1週間~10日前にいつも行っているカイロプラクティックに行ったところ、長時間うつ伏せになっていたせいか、しこりが腫れてズキズキし始めた。この頃から明日どうなっているのか分からないという不安で、私が出勤日に現れず連絡が取れなくなったらと、同僚に不動産屋の電話番号を伝えてかけて貰うようにお願いした。胸に湿布を張って仕事し、常連のお客さんに状況を説明するも『早く病院に行きなさい』と言われたが、『診てくれる病院がないんです!順番を待ってるんです!どこに行けばいいんですか?』と八つ当たりのような返答しか出来なかった。