2016年3月初旬頃、首からデコルテにかけて化粧水をつけながら、最近胸筋が鍛えられていい感じだなぁと撫でていたら、右側に胸筋ではないものに触れた。なんだこれ?という気から、え?という不安に一気に変わった。
この時の3年ほど前、左脇の胸にしこりが感じられたことがあった。その時は『乳がんかもしれない、どうしよう!?』≪乳がん→胸がなくなる→お金がかかる→どうしよう、どうしよう≫そんなことで暫く悩んでいた。でもその時ふと、私は独り者だし、今情熱をかけてやりたいことがある訳でも思い残すこともないんだから、必ずしも治療しなければいいじゃないか、という結論に達したら、急に楽になった。母も私が小さい時同じように騒いでいて乳腺症だったし、その時はそのままにしていたら、しこりはいつの間にか消えてしまった。
この3年ほどの間、私生活はボロボロだった。横浜に移り住んでから暫くは派遣などで働いていたが、派遣切りにあったり不安定であった中、縁あって元来の美容師としての仕事を友人の紹介で少しづつはじめ、生活するのに十分な収入は得られるようになってきていた。しかし、女性だけでうまく行っていた職場に男性が入って来はじめ、能力がないのに店長とか役職を引き受け、オーナーは出勤して来なくなり指導もせず、気が利かなければやるべき事もしない、それまでのしきたりを破壊して行くダメ男たちに翻弄され、長くいる私たちはウンザリとイライラしながら自分の仕事をこなす毎日となっていた。
私生活が充実していたなら違ったのだろうが、出逢いはあってもうまく行く恋愛もできず、出産するには厳しい年齢になってきて色々な葛藤をしていた。生理も2~3週間で来るようになり、いつもイライラしているようになるし、無駄に排卵したくもないのでネットで低用量ピルを取り寄せて飲み始めた。ピルは副作用もなく、きっと妊婦はこんな幸福感を感じているんだろうという充実感さえあり、生理のコントロールはうまく行っていた。ストレスは根本的に解決に向かうことはなく軽減されることはなかったが…。