夜、明かりをつけたまま眠ると乳がんリスクが高まる


イスラエル・ハリファ大学のAbraham Haim博士らが、Chronobiology International 2011年2月号に発表した研究で、夜、灯りを点けたままにするなど明るいところで眠ると、乳がんの発症リスクが高まること が、10年に渡る大規模な縦断的研究の結果でわかりました。

これまで深夜に働く、いわゆるシフトワーキングが乳がんのリスクを高めることは 知られていましたが、博士らは、深夜眠っていてもシフトワーキングと同じように、明るいまま眠る場合も、何らかの影響があるのではないかと考え、1679 人(794人が乳がん患者・平均年齢58.9歳、885人が対照群の健康な女性・平均年齢60.9歳)のイスラエル女性を対象に、ケース・コントロール研 究を実施しました。

調査では対象となった女性たちの、教育、民族、飲酒習慣の状況などや、睡眠時の寝室の点灯の有無、寝室の雨戸、カーテン などの開閉などが継続的にデータ収集されました。データを分析した結果、就寝時に寝室を真っ暗にする割合は、患者群46.5%、対照群54.1%、逆に完 全点灯で明るいまま眠る人の割合は患者群29.5%、対照群22.6%でした。