性的欲求が極端に低い女性は脳に問題が!?

◎性的欲求の低い女性は脳機能に違いがみられると、女性の脳のスキャンした研究者は報告しています。

◎近年、女性の性的欲求低下障害(HSDD) の診断は、科学的に受け入れられるようになってきました。

◎新しい研究は、性的欲求が低下している女性でみられる脳の情報処理の変化を明らかにしました。

◎「この結果は、性的欲求低下障害には身体的原因がある場合があるという確実な証拠を提供する」と、この研究者は言います。

◎性的欲求の不足には心理学的、感情的、身体的なさまざまな要素が影響します。性的欲求低下障害(HSDD) という病名が使用できるか、または使用されるべきかという論争は結論に至っていません。

◎米国のウェイン州立大学のマイケル・ダイヤモンド(Michael Diamond)氏らが、米国生殖医学学会の年次総会で発表しました。

◎「この結果は、性的欲求低下障害(HSDD) が真に身体的な問題であると示唆している」とダイヤモンド氏は述べています。

◎この研究では、機能的磁気共鳴画像装置(fMRI)を使用して、性的欲求低下障害(HSDD)の19人の女性と、性欲に問題のない7人の女性の脳の活動を比較しました。

◎fMRIは、血流量の変化を観察することで、脳のさまざまな領域の活動レベルを測定できます。

◎この女性たちに通常のテレビ番組の途中のところどころにエロティックな動画が挟み込まれた30分間のビデオを見てもらって、この間の脳の活動をfMRIで観察しました。

◎性欲に問題のない女性では、アダルトビデオをみると感情の処理に関与すると考えれている脳領域の島皮質で活動が増加しました。

◎しかし、性的欲求低下障害の診断を受けた女性の脳では同様の現象はみられませんでした。

◎「生理学的変化を特定できたことは、性的欲求低下障害(HSDD) が社会的概念ではなく本当の精神的障害であるという有効なエビデンス(科学的根拠)となります」とダイアモンド氏は述べています。

◎しかしこの結果は、より大きな研究で確認される必要があります。

◎エロティックな画像に対する脳の反応不足は、単に興味がないなどさまざまな理由が考えられます。

◎また性的欲求低下障害(HSDD) が医学的疾患として認知されたとしても、この原因は明らかではありません。忙しく過酷な生活から、うつのような精神状態や多嚢胞性卵巣症候群などの身体的問題までさまざまな状況が女性の性欲の低下につながります。

◎「病名が与えられると、性欲を感じない女性は自分が病気だと思うかもしれません。しかし、実際に病気なのはこのうちのごく少数の女性に限られるだろう」と、恋愛関係慈善団体Relateの性セラピストのピーター・ベル(Peter Bell)氏は語っています。