こんにちは、Elisaです
3月もあっという間に終わり。ヨーロッパでは毎年3月か4月にイースターがあるのですが、今年はイースターサンデーが3月31日と言うことで、いろんなお店やマーケットが賑わいを見せています。
前回のブログでKarinがイースターマーケットやエッグの話を書いていましたが、私のブログでもちょこっとご紹介しようと思います。
そもそもイースターとは?と言うことなんですが、キリスト教にとってはクリスマスの次に大きくお祝いされるお祭りです。お祭りというと少し違うかもしれませんが、簡単にまとめるとイエス・キリストが十字架にかけられて、亡くなった3日後に復活したことをお祝いする日なのです。
しかしキリスト教にとっては復活祭であるイースターサンデーだけではなく、一週間前の日曜日から始まる週を受難週と呼び大切にしています。
受難週の最初の日曜日は枝の主日と呼ばれ、イエス・キリストがエルサレムに入城した日を指します。英語ではパームサンデーと言いますが、イエス・キリストがエルサレムに入った際に群衆がナツメヤシを手に持って迎えたことから名づけられたそうです。ただ、ヨーロッパにはヤシがないため、イースターの時期にはKarinが書いていたようにネコヤナギにイースターエッグが飾られるそうです。
そして受難週の木曜日は聖木曜日と呼ばれ、最後の晩餐でイエス・キリストが弟子たちの足を洗った日として知られています。ドイツ語ではGründonnerstag(緑の木曜日)と名付けられていますが、この理由には諸説あり、最も簡単なものだと14世紀頃から習慣としてほうれん草やハーブなどの緑の野菜が食べられていたからではないか、と言うことです。そのためキリスト教ではこの日は主に肉や魚などの動物性食品を食べないという伝統があります。
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こちらが聖木曜日の典型的な食事。厳密にいえば卵も動物性ですが、最近はそこまで厳格ではないということですね・・・。ほうれん草を柔らかく煮込んだものとジャガイモに目玉焼きを添えて、という感じです。これ、意外とおいしいんですよ
聖木曜日が終わると次の日はイエス・キリストが十字架に付けられ処刑された日である聖金曜日が始まります。受難日という別名もあり、キリスト教徒の国々では祭日のところもあるのですが、オーストリアは特に休みではありませんキリスト教では復活祭までの3日間断食をする人もいるようです。
そしていよいよ日曜日には復活祭のお祝いがされます。ギリシャ正教においてはこの日曜日までの40日間断食(動物性食品)が行われ、イースターサンデーになるとこれが全て解禁されます。オーストリアではこういった断食を正確にやっている人たちはあまりいないと思いますが、いずれにしてもイースターは肉や卵を使った料理、甘いものなどを家族や親せきで集まっておいしくいただきます。
ここで少し実際のイースターの様子をご紹介したいと思います。
まずはマーケットから。ウィーンの観光名所でもあるシェーンブルン宮殿には、毎年クリスマスマーケットと同じようにイースターマーケットが出ます。
今年のマーケットはとにかく風が強く砂ぼこりで大変そうでしたが、きれいにペインティングされたイースターエッグやおいしそうな食べ物がたくさん出ていました。
復活祭と言うことで、生命を象徴するアイテムが多く扱われます。例えば多産のウサギ、キリスト教では大切にされている子羊、ひよこ、卵などです。
卵を使ったキッシュ。ほうれん草が入っていてとてもおいしかった記憶があります。
パンと一緒に食べる様々な種類のチーズ。各家庭で異なると思いますが、軽いハムやチーズなども多く食べられます。
ニワトリの形をしたケーキ。これは専用の型が販売されており、子羊のものもあります。
こちらは伝統的に食べられるOsterstriezel(オースターシュトリーツェル)。パンのような甘いお菓子で、三つ編みになっています。オーストリアでは販売もされており、イースターというと必ず出てくるものの1つです。
そして子供たちにとってはとても楽しいイースターエッグ探しが毎年あります。卵の形をしたチョコレートやお菓子、果物などが様々なところに隠され、私たちも子供の頃は朝起きるとウサギが置いていったプレゼントを探した記憶があります。クリスマスと同じで、見ることのできない何かが自分のためにプレゼントを置いて行ってくれる、というのは夢があって本当にいいですよね。
日本ではこういう文化は浸透していないと思いますが、イースターエッグのチョコレートを買ったり、ということはするご家庭もあるでしょうか。それでは楽しい週末をお過ごしください🥚🐰