こんにちは!Elisaですニコニコ

 

暖かい日が続いているウィーンからお届けです。少し遡りますが3月のとある日曜日に、家具メッセの帰りに少しだけPrater(プラーター)というウィーンで有名な遊園地を通ってきました。観光用のマップを見れば必ずと言っていいほど載っているプラーターですが、実は一度も行ったことがなくて・・・。中でもこの巨大観覧車はとても有名!

 

 

 

 

最大20人ほど収容できるそうで、ゆっくりと回りながらウィーンを一望できるのが魅力。夜はライトアップされて、散歩をするだけでも結構楽しめるんです。ウィーンへお越しの方はぜひ行ってみてくださいね!

 

 

さて、話はがらりと変わりますが、1月のブログにも書いたように私は2016年1月にそれまで6年以上に渡り使っていたステロイド軟こうを完全にやめました。始まりはと言いますと、何かしらの原因によって顔に出ていた湿疹を皮膚科で見せたところ、リンデロンというステロイドを処方されたことでした。

 

使い方の詳細な説明は無し。ただ1日二回患部に付けるということ。それから私の身体的・精神的ステロイドへの依存は始まっていきました。塗ればすぐにきれいになる肌ですが、数日するとまた出てくる。そしていつしかステロイドを使ったことのない部分へと広がる。この繰り返しでした。

 

 

私の個人的な分析ですが、流れはだいたいこんな感じ。

 

肌が何らかの原因によってトラブルを起こす。(内側と外側両方からの可能性あり)

炎症・免疫を抑えるステロイドを塗る。

炎症が抑えられ一旦は良くなるが、薬が切れるとまた出てくる。

また塗る

 

 

塗っては消えて、また出てという状況に精神的な限界を迎え、そして実は姉のKarinも同じようにステロイド軟こうの離脱を経験していたことがあり、私も止めることにしたのでした。

 

ただ、その当時は大した知識もなく、また姉の様子を見ていたにもかかわらず全く他人事のように考えていました。ステロイドによるリバウンド(離脱症状)なんて本当にあるのかな、自分には起こらないだろう。そんな風に考えていました。

 

そして遂に家にあったステロイドを全て処分し、身の回りに何もない状況を作ったわけです。すると数日後から顔の赤み、腫れが始まり、あれよあれよという間に全身に広がり、1度目の大きな離脱がひと段落するまでになんと8か月がかかりました。

 

☆詳細な写真付きのブログはコチラ(数回にわたり書いています)からご覧ください。

 

その後も良くなったり悪くなったりを繰り返し、8年が経った今もその当時塗っていた部分はトラブルを起こしやすい状態が続いているのです。これは一体なぜなのでしょうか。

 

少しステロイドのことについてお話ししたいと思います。体が持つ天然のステロイドホルモンは、コレステロールを原料に副腎や生殖器などで作られています。特に副腎(皮質)から分泌されるステロイドホルモンはコルチゾールと呼ばれますが、ストレスから身を守ったり、血圧・血糖値の調整をする役割を果たしています。

 

そしていくつか読んだ資料によると、人間の皮膚の表皮を構成するケラチノサイトという細胞でも、コルチゾールが産生されているそうなのです。そのため皮膚がストレスを受けるとこのケラチノサイトからコルチゾールが分泌され、安定を保っているということが考えられます。

 

 

図:elisa

                                                                                                                     図:Elisa

 

しかし何らかの理由により皮膚の機能が壊れてしまうと、コルチゾールの産生がうまく行かなくなりトラブルが出てくるという理屈らしいのです。そしてそのトラブルを抑えるために人工的に作られたステロイド外用剤が処方されるわけです。ただ、人間の体は外から与えられると自ら産生しなくなる、という性質があるらしく、長期的に外用剤を使っているといわゆる離脱症状(リバウンド)が起こってしまうのです。

 

軟こうを長期的に塗り続けることにより副腎にまで影響があるのか、と言うことは私には分かりません。ただ皮膚のシステムは確実にダメージを受け、その機能を取り戻すのに長い時間を要することは自分の体験として言うことができます。

 

これまで自分の体験を書いたり、写真を載せたりすることでステロイド軟こうの乱用により起こる離脱症状の大変さを伝えてきましたが、実際にステロイド軟こうを長期的に使っている人に出会った時、「やめたほうがいいよ。」ということは簡単に言えないな、ということも感じています。なぜなら、あまりに壮絶だからです。そして実際に自分の経験したことを伝えても、信じてもらえなかったということもあるのです。これは最初にも書きましたが、あくまで他人事だという認識をされることが多いからです。

 

そこで私が伝えたいことは、もし使っていることに疑問がある人がいるならば、使い続けることのリスク、そしてやめる時に起こり得ることをよくよく勉強してください、と言うことです。もし近くに脱ステロイドのサポートをしてくれる皮膚科医の方がいるならば相談するに越したことはないと思いますが、私はそういう方に出会うことがなかったため「患者に学んだ成人型アトピー治療」という佐藤健二先生の本を参考にしながら乗り越えてきました。この本には脱ステロイド、脱保湿の全てが書かれています。この本を読みながら脱ステロイドに成功したという人も結構いるそうです。

 

そして最後に、ステロイド軟こうを処方する先生方には、使い方、メリット・デメリットを患者さんが理解するまできちんと説明してほしいと切に願います。もし全ての方がこの説明を丁寧に行っていたならば、こんなにステロイドをやめることで苦労する人はいないはずですよね・・・。それはどの薬も同じですが、使う前に本当にそれが必要なのか、もしそうならばどのように使うべきなのかを患者さん側も把握して、薬害に合わないようにしていくことも大切なのかもしれません。

 

 

長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました!1人でも多くの方のお役に立てれば嬉しいですニコニコ

それではまた次回!