難関焼山寺越えを終えて、孫の意思での遍路が始まりましたが、記事が遍路ころがしに飛びましたので、一旦、10番切幡寺と11番藤井寺に戻ります。

 10番切幡寺

  9番法輪寺で子供遍路達から刺激をもらった孫は元気よく4キロ弱の道を歩きま

 した。ところが坂道を上った山門からさらに「これより333段」の階段があり、ち

 ょっとがっかりした様子でしたが、頑張って境内に到着しました。巡拝後、右手に

 はさみ、左手に布を持ったふくよかな「はたきり観音」を拝みました。せっかく織った記事を惜しげもな切って弘法大師に差し上げた由来を教えると、興味深そうに聞いていました。

 

       これより333段       はたきり観音    2日目の宿泊藤井寺近くの旅館   

補聴器飛ばされる。

  切幡寺から切幡寺から藤井寺までは吉野川の河川敷を歩きます。その日は殊の外

 強風でしたので、始めのうちは補聴器が飛ばされないように気を付けていたのです

 が、孫と道確認に気を取られ、風に飛ばされたようです。

  吉野川市の喫茶店で呼び止められて中へ入って傘を取った瞬間、なんとびっくり

 補聴器がないことに気づきました。《遍路は人生 いろいろあらあな》とは思いつつ

 も、両耳で60万円はかなりショックでした。

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  話を焼山寺巡拝後の遍路に戻って先に進みます。

  杖杉庵

   焼山寺からまずは、四国遍路の元祖といわれる衛門三郎の終焉の地と言われて

  る杖杉庵に立ち寄りました。たいていの歩き遍路が訪れる場所です。

  孫には由来を話してあげると興味深く聞いていました。「逆打ち」にもつながっ

 たいわれには興味を持って聞き入っていました。詳細は省略致します。

  

   

 

  車のお接待のお誘い

  ここから、宿のなべいわ荘まで向かいました。途中で若い女性遍路さんに車から

  声を掛けられました。「どちらまでですか?」「今晩の宿・なべいわ荘までで

  す」と答えると、「私たちも同じですからよかったらどうざぞ!」と、車のお接待

  でした。

 「ありがとうございます。今回は東日本大震災で亡くなった方たちへ、孫と一緒に

 慰霊のお祈りをして歩いています。孫を少し鍛えようとも思っているので、もう少

 しなので歩かせようと思います。宿へ行ったら色々お話ししましょう。孫も若いお

 姉さんたちとお話しできたらきっと嬉しいでしょう。では宿でよろしくお願いしま

 す」と言って、先に行っていただきました。宿ではお姉さんたちに可愛がられてご

 満悦でした。

 

  4日目

   13番大日寺、14番常楽寺、15番国分寺、16番観音寺、17番井戸寺の行程で約

  17キロです。地元では「歩き5ケ所まいり」とい言い、遍路さんに優しい道です。

 孫はここ二日間、心身ともに厳しい状況だったのでここで少し楽な行程にしまし

 た。このやり方は大人の遍路の場合でも通例のやり方です。

 

 13番大日寺

  本堂でお参りしていると小学2年生の遍路と一緒になりました。父子二人遍路でし

 た。 孫はまたまた刺激を受けたようです。そして「おじいちゃん後何日なの?」

 と訊くので、「11日の内3日終わったので、後8日だよ」と答えると、意欲的な顔で

 「僕、11日間回ることにするよ」と気負って宣言しました。「爺ちゃんは、お前は

 絶対11日間回ると言うと信じていたよ。頑張れよ!」と、エールを送りました。

 14番常楽寺

  寺まで来ると銀杏の大木が迎えてくれました。下には山頭火の「人生即遍路」の

 石碑が建っています。「人生即遍路」は遍路は人生と同じで楽あり苦あり、いろい

 ろなことが有るということは、焼山寺の遍路ころがしでも教えたよな。

  石段を上って行くと、起伏のある「流水岩」の上に庭園が広がり、本堂などがその

 上に建っています。

 

     

    「人生即遍路」の石碑               流水岩の上に立つ常楽寺

 

   爺ちゃん本堂前の大きなイチイの古木を指さして「この木はあらゆる病気に霊

  験があると言われてアララギの霊木と言われているんだよ」と言うと、孫は目ざ

  とく木の股に置かれた可愛らしい石の地蔵を見つけて「あれは何に?」と訊きました。「あららぎ大師」という名前の弘法大師の石像だと教えました。

 

 

15番国分寺

聖武天皇が全国各地に建てた官寺の一つです。五重塔を立てた時の大きな礎石と、安土桃山時代に創られた大庭園を是非孫にも見せたいので、予約を取っていました。庭の様式などはよくわからない孫も独特の形式と迫力には興味を感じていました。

 

16番観音寺

 町の中にある地域に溶け込んだ感じの寺で、子供たちが遊んでいました。

「子どもの夜泣きにご利益があるそうだよ。お前は子供の頃よく夜泣したそうだな‼でも今はもう大丈夫だよなきっと😂」

 

17番井戸寺

 

 境内の真ん中にある「面影の井戸」を二人で覗いて「また映った~」と喜びました。

※3番金泉寺でも映りました。だから爺ちゃんは、何度病気しても生きています。

 

旅のメモリー心の目

        新聞売り(蘭州)    朝食売り 小麦粉で作ったお好み焼きのようなもの(蘭州