私にとって印象深い地震

  これまでに印象深い地震と言えば、

  ○大正時代、私の誕生日9月1日と同じ日に起こった「歴史上地震の代名詞的存

   在」として強く記憶に残る関東大震災、

  ○高校時代、津波被害を初めて目の当たりにして衝撃を受けたチリ地震津波

  ○みちのく巡礼の活動の背景にもなった阪神淡路大震災、

  ○もちろん、最大は東日本大震災です。

  ○その後起こった、熊本地震

  ○最近起こった能登半島地震は、

   東日本大震災を体験した我々にとっても他人事では済まされない心境です。

  

   この中で、青春時代に衝撃を受けたチリ地震津波を、前回に続き述べます。

 

  チリ地震津波の情報と地震に関する知識

   チリ地震津波の前日、「1960年(昭和35年)5月23日チリで超巨大地震が発生し 

  た」という放送を耳にしました。しかし、地球の裏側での地震なので、対岸の火

  事のようであまり気にも留めませんでした。

 

   これによって生じた大きな津波は平均時速750kmという高速で太平洋を横断

  し、22時間半後の午前3時ごろに太平洋の真向かいにある日本列島の沿岸に達し

  たのでした。

   私は津波が日本を襲った5月24日、いつも通り5時半ごろ起きて、朝ご飯を 

  食べていました。 すると、前日の放送で聴いていた「チリ地震による津波が日

  本の太平洋沿岸各地を襲い、大きな被害が出た模様」という放送が流れて来るで

  はありませんか!  予想しなかったことだったので、とても驚きました。

 

  遠地津波と近地津波

  チリ地震津波のように非常に遠方で生じた津波が伝播してきた場合,これを遠地

 津波と呼んでいます。近海で起こる近地津波と区別されます。

  遠地津波は、強い震動が感じられない、到達までに長い余裕時間がある、波動の

 周期が長い,長時間継続するなどの特色があります。私が、子供のころから新聞や

 ラジオで見聞きしていた津波は、全て近地津波でした。

 東日本大震災の津波は典型的な近地津波です。

   東日本大震災 南浜地区                 東日本大震災 門脇地区

  

  日本はチリからみて地球の真裏近くにあり津波が収れんしてくる場所にあたるの

 で,太平洋沿岸の他の地域に比べ津波が高くなりました。チリ地震津波は、北海道

 から沖縄までの 太平洋沿岸各地に被害を与えました。体感する地震がなく、気象

 庁の対応も遅れ、完全な不意打ちでした。

  後の報道で、「津波到達の標高は三陸海岸で8mを越え,全国で死者139,住家の

 流失・全壊2,830棟,半壊2,183棟,浸水37,195棟などの大きな被害が生じた」と

 報じられていました。

             

                石巻市内は床上深水

  当日いつも通り登校

  朝食後私は、いつも通り、迷わず登校するつもりでいました。

  私は、小学1年生から11年2か月、無欠席・無遅刻・無早退の皆勤を通してい

 ましたので、登校したい気持ちで一杯でした。

    海岸近くでなければ、冠水していませんでしたので、仙石線は少なくとも

  私の住む町と学校の所在地石巻間は通常通り運転していると判断しました。

 幸い、仙石線矢本駅行くと、電車は平常通り運転していました。

 当時は、災害などがあっても休校するという時代ではありませんでした。

 もちろん電車で石巻へ向かいました。 (みちのく巡礼物語37に続く)