HIKARI監督の『レンタル・ファミリー』を見た。
人情コメディと紹介しているのを見たんだけど、
なるほどと思った。
レンタル・ファミリーという仕組みは、
ブラックにも、シビアにもコミカルにも扱える
面白いものだ。
今作では、主人公のフィリップは、俳優という
職業で予想される、ビジネスライクな取り組みを
していくのかと思ったら、立ち位置に迷い、
振り回されていく。
レンタル・ファミリーという嘘を演じながら、
その対象者との間に、親密な関係を作っていってしまう。
フィリップの性格や生い立ちがそれを深める。
ここをもっとシリアスにしてしまうことも
できたろうけど、そうしなかったのは監督の意向だ。
ユアの母がしたことは、最初から不穏で、
見てる側は「成功するとは思えない」のだが、
ユアの母の思惑を越えて、ユアに大きな影響を与える。
往年の名優キクオも、娘の思いを超えていく。
登場人物たちは、みな、何かを乗り越えて、
変わっている。
物語は、そこに正解をつけない。
見終わって、しみじみした。
この物語の中の人々は、生きていく。
そう思えた。
説明のためのせりふが少なかったのが、良かった。
そして、最後の場面がとても効いていて、
心に残った。
公式サイト
https://www.searchlightpictures.jp/movies/rentalfamily