DEAR アバズレなあなたへ。






きいて?



職場の防犯カメラが
突然直ったの。


ETとのツーショット💕



なんでか知らないけれど、直っていたの。
半年前に突然画面が映らなくなって、
業者に見てもらったけれど
原因不明と言われたわ。




それで修理はいかほどかかるのかを聞いたら
ぶっ飛びなお値段で、。




それからずっと放置されていたの。
もう直らないってみんな思ってた。




それが、ついこの間出勤したら、
画面にしれっとお爺さんが映っていて
そのお爺さんは椅子にちんまり座って
明後日の方角を見ていたわ。





それでわたし思った。






あなたと文通を始めたからに

違いないわ!
って。


絶対そうだ!




…わたし、


アル中だったんだけどね。


いつからアル中だったかしら?って
記憶を遡って、
19才くらいからだったかなって
思って手紙に書いたんだけど、

あなた、違うって言うじゃない?




あら?

そうだったんだ?

って思って。








それであなたのお手紙読んでいたら
ああそうだったわって思い出して


様々がたくさん蘇ってきたの。




ずっと繋げていなかった

過去が繋がった



って表現であっているかしら?
そんな具合に感じたの。






それでさ、
防犯カメラが直ったってのはさ、



つまり、これって


繋がったってことじゃない?
って思ったの。






つながったということが、
シンボルとして防犯カメラが直る

という事態を創り出したのじゃない?


そうだとしたら、

これを人はシンクロニシティって

呼ぶんじゃないかしら?





きっとそうに違いないわって
わたし勝手に

大盛り上がりしたわ!


勝手に盛りあがったわ…






あなたすごいわ。
だって、あなたは過去のわたしだけれど、




わたしが知らないことを
知っているかのように思えるの。





実際はわたしが

忘れているだけなのだけれど、
でも、新鮮に感じているわたしがいる。





しかもなんだか

面白いシンクロニシティが

起こっている(気がする)





とても面白いわ。


興味深いじゃないか








でね、ここからお手紙のお返事だけれど

あなたが今悩んでいること。
それは流石に覚えているわ。










そう、あの日は近所で夏祭りが行われていて、
お囃子の音がわたしの家まで鳴り響いていた。


お囃子のチンドンいう音を、
わたしは家のトイレで聴いていたわ。







わたしはトイレで、
わたしのチンドンを凝視していた。








わたしのチンドンには森があって、


チンドンの森は中学の初めに出来上がってから
ずっと静寂を保っていた。

けれども数日前から
わたしは森に違和感を覚え出した。

チンドンの森に何かいる…




その違和感は日毎に増していき、
気づいたときには私は耐え難い痒みと闘っていた。




この苦しみ(痒み)の正体とは何か。

お囃子の音を聴きながら、
私はその正体を突き止めるべく、
チンドンの森にさぐりを入れた。



さぐりにあんぱんは必需品









アバズレなあなた。
あなたはあの正体を見た当初のわたしよね。

わたし、あれから20年経って
なんとなくそれが起こった理由がわかったの。

“人生は3段落ち”

これがミソよ。

逃げて我儘を貫いたあなた。
そしてアバズレになったあなた。

あなたの中には実は
劣等感やむなしさがあって、
神様はそれをもちろん見抜いていた。

あなたのその劣等感やむなしさって
なんだと思う?




神様は、

あなたに劣等感を知らしめるための
3段落ちを用意していたの。







ここで、あなたに宿題よ。

あなたに起こったこの悲劇を
三段落ちにした文章として
手紙にまとめなさい。



​三段落ちの例:

ラーメン・つけ麺・僕イケメン




あなたのお返事、

楽しみに待ってるわ!

それではごきげんよう♪





未知子より