私の母。
70代。
みんなに「ナオキャン」という愛称で呼ばれている。
『うちのハハ知りませんか?』
これは歳を重ねるごとにエネルギーが増していくナオキャンのストーリー

こらっ、ナオキャーーーン

寝起き直後の自作の鼻唄からスタートし、眠気に負けてシブシブ床につくまで全力で「今」を楽しむナオキャン。
一緒にお出掛けとなると、私は相当なエネルギーをギュインギュイン消耗する

好奇心旺盛なナオキャンは、あちこちで立ち止まったり、いつの間にか店員さんと話し込んだりするので、振り向くとナオキャンの姿がマルッと消えていることも珍しくはない

せっかく母娘でお出掛けしたのに、ナオキャンから目を離して行方がわからなくなり、バラバラに帰宅することもしばしば

そんな時は、たいてい私が先に、そして、かなりの時間がたってからナオキャンが帰宅。
「ただいまー!あら、みっちゃん早かったのね!いいもの見つけたのよー、見て!見て!」などとドアを開けた瞬間からリビングで顔を合わせるまでに歩きながら3~4文ナオキャンの1人喋りが続く

先に帰宅し心配&少々イラッとしながらナオキャンを待っている私のシレーッとしたコンクリートのような空気感に全く気がつかず、柔らかい日射しのなか色とりどりのお花達に囲まれているかのようなルンルン気分で登場できるのもまた才能の1つ

…だと思うしかない…か…

この日は、お買い物を終えお茶の時間に持ち込むまで無事2人並んで歩くことに成功

私の両腕にはナオキャンが買った荷物が沢山ぶら下がっている。
重さより、持ち手のヒモの食い込みによる痛みが辛い…

ちなみに、のちにナオキャンが「あら、みっちゃん荷物重いわよね!私持つわよー!」と必ず言ってくることを私は知っている。
このセリフは、決まって家に着く直前に、あっ気がつかなくってごめんなさいね的な雰囲気で放たれる

私もいつも通り プリプリしながら「ここまでの手柄を今さら横取りされたくないからいい!」と言って ナオキャンがキャッキャ笑う流れが我が家定番の茶番劇なのだ

ふぅー、疲れたー、ゆっくりくつろごう。
ナオキャンを目の前に座らせている安心感から、フルーツパフェをご機嫌でモグモグしていると「カシャ
」

正面を向くと、ナオキャンがスマホカメラを構えながら いたずらっ子のように顔をクシャクシャにしてクッククック笑っている

もー、落ち着かーーーん

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