「3月前半に着た着物」でご紹介した、以下の色無地。


十年ほど前に、54歳で早逝した叔母の形見なのですが、先日、初めて袖を通しました。 
 
 
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ご覧の通り、裄丈(背中心から手の付け根までの長さ)が短い。
 
 
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叔母は、私より小柄でしたので、身丈も裄丈も短いのです。

身丈は着方でなんとかなりますが、裄丈はごまかせないんですよね💦
 
 
 
それを承知で袖を通してみました・・・
 
 




私の結婚式に参加してくれた叔母が、その日に着ていた着物が、この一つ紋色無地でした。
 
 
 
 
奇遇なことに、叔母と私は、それぞれ結婚式を挙げた日が、同じ5月31日。
 
 
 

叔母といっても、年は母ほどは離れておらず、私は姉のように慕っていたので、彼女が不治の病にかかったと聞いたときは、大変ショックを受けました。





治療の甲斐なく、三人の息子を残して旅立ってしまいましたが、この着物を見ると、私の結婚式に、穏やかな温かい笑顔を浮かべていた優しい叔母を思い出すことができます・・・
 
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裄は、このように、3センチ以上短いのですが、小柄な叔母の体形をなんとなくまだ感じていたくて、


なかなかお直しをする気持ちになれません。






着物は、親子や親族で受け継がれることも多いかと思いますが、亡き者の想いを受けとめ、着て、人生を謳歌することが、一番の供養なのかも・・・



叔母の着物を畳みながら、そんなことを考えた、彼岸でした。

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皆さんも、思い出の詰まった着物、ありますか?