クライシスマネージャー 河野 通船(こうの みちふね)  公式ブログ 「危機管理」仕事術

 

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第32号 2019年2月1日発行

 

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■ 2月は逃げる 早く終わる月の代表ですね。 28日しかありませんから。 時給制や日給制より「月給制」の方がお得な月です(笑)。 営業職の方は少ない日で「売上」を確保しないといけないので辛い事も。 あ、私もでした。 がんばろー! ■ 女子大生殺害事件にみる地域力 昨年11月から行方不明だった東京都葛飾区の女子大生が、誠に残念な結果となりました。 私のスマホに「遺体発見」が入った時、関係者の「無念」が推察されました。

今回はすぐに殺害されたと見られますので捜査に関して感じたことを。 警視庁が「ホシ」とみて任意で事情を聞いていた男。 会社の車を「鑑識」が調べても、髪の毛や人からでる分泌液等が採取されませんでした。 「ホシ」が徹底した掃除をしていた模様。 そんな証拠の少ない中、遺体の遺棄場所を特定するのに重要な役割を担ったのは、 「地域住民」。 散歩されていたのか地域の方が、コートや下着が落ちているのを「拾得物」として警察に届け出ました。 この方は日常と違う「異常」を感じた事でしょう。 単純に「あ、落とし物だ」と思い届け出たとしても立派な事ですが、恐らく「事件性」を認識されての行動だったかと。 冬にコートを落とすのも変ですが、併せて下着まで忘れていくことなんてありませんから。 残念ながらその届け出は、タイムリーには捜査に活かされませんでした。 行方不明で家族が届け出たとしても、まだ所轄署の刑事課が動き、凶悪事件として捜査一課が出張ってくる事態にはなっていなかった。 もしその態勢だったら、近隣の県警に情報が出されており、発見の知らせが入れば警視庁の鑑識や捜査員が緊急走行で現場に向かっていますから。 ですが、届け出た地域の方の功労は大きいです。 警察官が動けば「税金」がかかる。 もしコートが見つからなければ、捜査に時間がかかり少なく見ても1千万円以上の「税金」が節約されたことでしょう。 不幸な結果に終わっているので「感謝状」が贈られることはないでしょうが、間違いなく「功労者」です。 会社の上司は、部下が警察への「届け出」をすることを、「余計な事」と嫌がる傾向がありますが、「歓迎」して下さい。 企業の社会貢献につながりますので。 「地域力」が事件を解決します。