文章を書くことに対する中毒者っぷりはこのブログを読んでくださっている皆様なら重々承知いただいていると思う。

 

しかし大学のみならずDNAレベルで文学部な僕のような活字中毒者はもはや書くだけには収まらない。


『読む』ことに対しても並々ならぬ情熱を注ぐのが活字中毒者の性というものだろう。

 

時は遡って小学生時代。

青い鳥文庫から始まり、幾多の児童文学を読み漁っていた僕。

 

家族旅行に出かけた時の自分へのお土産はご当地感のある栞。

龍が巻き付いた剣のキーホルダーではない。

(小学生の代名詞)

 

そんな栞を収集する小学生は中学生になり手当たり次第に文庫本を読み始めるようになる。

 

宮部みゆき。

重松清。

村上春樹。

 

レベル7のようなスリルにハラハラしたかと思えば、ビタミンFのような家族愛に感動することもあった。

はたまた、ねじまき鳥クロニクルのような大スペクタクルな冒険にワクワクしたこともあった。

 

中学時代に習慣化した読書は高校時代に加速する。

もはや2日に1冊は当たり前、調子のいい時は1日1冊ペースで小説を消費する日々。

 

スマホはまだ無い時代だったので、文庫本に娯楽の全てが詰まっていた。

 

通学中も旅行中も常に本とともにあった僕には質より量が必要であった。

図書館で、ブックオフで、ひたすらに活字を求め読み漁った。

 

そんな人間が文学部に進まないわけがない。

(他学部に一切興味なし)

 

大学時代は図書館に特色のある大学だったこともあり、授業の合間はずっと図書館にいた。

住民票を移したいまであった。

(定住レベルの滞在時間)

 

そして社会人になり、現在に至っても本は読み続けている。

未だに旅行先で栞も買う。

(増え続ける栞)

 

そんな筋金入りの活字中毒者である僕が抱える最近の悩み。

 

『文庫本を置くところがない』

 

読みたい小説は山ほどあるのに、買ってしまうと置く場所に困る。


子どもたちもこれから大きくなっていくことだろう。

自分の部屋を与えたあとに残される収納スペースはわずかである。

 

そんなわずかな収納スペースを僕の文庫本に充てるわけにもいかないだろう。

(ゴルフ用品に加え登山用品という圧倒的ボリューム)

 

そんな悩みを抱え、本屋へ足を運ばなくなっていた僕。

 

しかし時代はペーパーレス。

電子書籍で読めばいいではないかとお思いだろう。

 

もちろん僕も漫画は全て電子書籍に置き換え、スマホで楽しんでいる。

(Kindle廃課金勢)

 

漫画はいい。

大部分が絵で完結しているし、読むのにさして時間もかからない。

 

しかし小説は違う。

スマホ画面で文字を読み続けることの苦痛は計り知れない。

 

目がぁぁぁ!目ガァァァ!!!

 

スマホでの読書は痛みを伴うのだ。

目が、頭が、ありとあらゆるところが痛い。

ブルーライトは兵器だと思う。

 

しかも寝る直前まで読んでいると全然眠れないというデバフ付き。

 

読みながらウトウトするのが読書の醍醐味だというのに。

文庫本は睡眠導入作用もある万能アイテムだというのに。

 

そんなわけで小説だけは依然として紙にこだわっていたのだが。

 

置く場所がなく足が遠のいた本屋。

しかし長きにわたる活字中毒者の禁断症状がそれを許さなかった。

 

『先生…本が…読みたいです…!!!』

(世界が終わるまではー離れることもないー)

 

季節はクリスマス。

 

我が家の恒例イベント。



妻とのプレゼント交換。

 

昨年は電動歯ブラシをプレゼントし、ネクタイを貰った僕。

 

今年は妻へ禁断症状に震えながらリクエストをしていた。



サンタさんへ。

電子書籍リーダーをください。

良い子にしています。

 

この選択肢があったことを忘れていた…!

電子書籍リーダー。

 

特徴として『電子ペーパー』を使用していることがあまりに大きい。

 

文学部なので難しいことは分からないのだが、どうやら実際のインクさながらに紙に極めて近い表示品質とのこと。

 

そもそもの仕組みがスマホの画面とは大きく異なる。

 

兵器ブルーライトは限りなくカットされ、スマホのような直接目を照らすような光ではなく画面を照らす柔らかな光。


目疲れの軽減具合が段違いである。

 

それでいて文字の大きさを変更出来たり、メモ機能が付いていたりとデジタル機能もいいとこ取り。


防水仕様でお風呂やレジャー環境でも快適に使用できる。

 

利点は端末だけでなく、電子書籍で本を購入できることも大きい。

 

今回は漫画で使っているKindleとはサービスを分け、楽天koboを採用。

クーポンやセールが強力でお得に小説を買うことができるのが嬉しい。

 

電子書籍リーダーをもっと早く選択肢に入れていれば良かった。

 

今回クリスマスプレゼントで貰ったのは発売されて間もないこちらの機種。



『kobo clara 2E』

 

僕が電子書籍リーダーに重視したことは3点ある。

①対応サービスの充実度

②文庫本レベルのコンパクトさ

③本棚丸ごと持ち運びレベルの大容量

 

対応サービスの充実度については楽天ブックスなので申し分ない。

クーポンやセールが強い上、楽天ポイントなのがたまらない。

 

そして6インチ画面のコンパクトさもいい。



まさに文庫本のような程よいサイズ感。

 

しかし厚みは文庫本のそれを遥かに凌ぐ機能性。



薄い上にめちゃめちゃ軽い…!

 

持ち運びに関しては文庫本よりも楽。

充電も数週間はもつとのことで、全然手間にならない。

 

こんなにコンパクトなのに小説だと約15000冊も入るという大容量。

(一生分)

 

これはもはや本棚を持ち歩くというレベルではない。

書店を持ち歩いているようなもの。

 

活字中毒者も思わずひれ伏すこのスペック。

 

とんでもないアイテムを手に入れてしまった。

 

とりあえず使い始めということで楽天ブックスで小説を30冊購入!

(活字中毒者のとりあえずの量)

 

生涯手放すことのできないお気に入りの小説もこれを機に電子書籍化することに。


気になっている読みたい作品も合わせて一通り購入候補をお気に入りリストに登録してみたところ。

 

約300冊。

 

これは徐々に買い集めていくしかない。

お小遣い生活の会社員には限界ラインというものがある。

(同情するなら本をくれ)

 

取り急ぎ読みたかったのがこれだ。



今年の芥川賞受賞作品。

 

芥川賞

直木賞

本屋大賞

メフィスト賞

このミステリーがすごい!

 

これらの受賞作品、ノミネート作品はとりあえず読んでおくのがマストになる。

 

今年の芥川賞受賞作品

『おいしいごはんが食べられますように』

高瀬隼子さんの一冊。

 

食がテーマの一つになっているとのことでずっと読みたかった一冊だ。

久しぶりの文庫本購入に心が震える。

 

そして文庫本というのは衝動買いを楽しむこともその醍醐味ではないだろうか。



タイトル買いが好き。

 

本の紹介に入る前に、今更ながらこの紙の質感はなかなかではないだろうか。

たしかに目の疲労がスマホ画面とは全く違うことに驚く。

 

話を戻してこの一冊。

『試着室で思い出したら本気の恋だと思う』

タイトルが秀逸すぎる。

 

『本気の恋』

というありふれたものを

『試着室で思い出したら』

という絶妙なラインで表現してくるこの凄さ。

 

秀逸なキャッチコピーを見るとつい買ってしまう。


それもまた文庫本との一期一会でありこの出会いこそ読書の楽しみである。

 

著者の尾形真理子さんは元々博報堂のコピーライターということでこのセンスにも納得だ。

 

今回紹介した2冊に加えあと28冊ストックはあるので。

のんびり読書を楽しみたいと思う。

 

文庫本の置き場所問題もこれで解決し、あと14970冊購入可能だ。

(お財布的には不可能)

 

このブログでも本について共有できるようになると思うと嬉しい。

 

読んで書いて読んで書いて…

活字中毒者の永久機関がここに完成した。


ちなみに妻へのクリスマスプレゼントは…



ご要望のあったスニーカーを。

スタンスミスいいよね。


思わず同じものを自分にもポチりそうになったクリスマスであった。