めがねの会社員という名前からしてそのリスペクトが溢れて止まらないのだが、僕は眼鏡に生涯の忠誠を誓っている。
僕にとって眼鏡は欠かすことの出来ない身体の一部であると同時に、もはやそれが本体と言っても過言ではない。
『眼鏡』でこの世界を認識している。
『言葉』に何かを見出す人は多い。
例えば『椅子』という言葉が存在するから人は椅子を『椅子』であると認識できるという話だ。
『椅子』という言葉がなければ椅子という概念は存在しないことになる。
その状況で目の前に椅子が置いてあったとしても僕たちはそれを『木の塊』としか認識しないだろう。
『椅子』という言葉が椅子を椅子たらしめ、僕たちが椅子という存在を認識することを可能としている。
しかしそんな言葉を人は過信しすぎていると思う。
僕にとって眼鏡が世界を認識する装置であり、言葉はその肉付けでしかないのだ。
考えてもみてほしい。
視力0.1の世界に生きる僕にとって『椅子』と言葉を与えられたところで目の前にあるのはそれがもはや木なのかも判別することのできないただの色のついた空間でしかない。
『椅子』という言葉を与えられたところで視認する世界の輪郭が曖昧すぎる。
裸眼の僕にとってこの世界の輪郭はとても曖昧で儚いものなのだ。
そんな僕の世界に意味を与え、確かな存在価値を与えてくれるのが神の発明。
眼鏡だ。
眼鏡があることで僕は椅子を椅子と認識できるし、自分が生きている世界に価値を見出すことができる。
眼鏡無しでは確かな足取りで生きることすらままならない。
眼鏡へのもはや狂信じみた崇拝感。
毎日眼鏡への祈りを捧げ続けるだけの修道女的な生活を来世ではしたいと思っている。
(カルト)
コンタクトレンズは邪教なのでその誘惑的な声に心を傾けてはいけない。
目に異物を自分から入れるなど?!
科学が神になったつもりなのだろうか?!
もっと眼鏡を崇拝しろぉ?!
もちろん僕はコンタクトレンズなどという異端者はスポーツの時にしか使わない。
(踏み絵をガンガン踏むタイプ)
スポーツの時に眼鏡なんて信じられない。
危ないしズレる。
パフォーマンスを低下させる眼鏡など言語道断。
科学の発展万歳!
コンタクトレンズ万歳!
レーシック受けたい!
選択肢の豊富な人生は豊かだと思う。
みんなもつまらないこだわりは捨ててもっと自由に、楽に生きていいんだよ?
(何様)
いつも通り前置きが病的に長いのだが、今回は眼鏡を新しく買いましたという話なのでここから読んでもらって構わない。
(最初に言うべきこと)
今使っているレギュラーメンバー達だ。
まずは運転用。
以前の記事でも紹介をしているコストコで購入したレイバンの眼鏡。
運転免許更新に合わせて作ったので1.2近く見えるというもはや望遠鏡スペック。
この眼鏡の欠点はあまりに見えすぎるあまり日常的に使用すると頭痛が避けられないという点だ。
この世界はあまりに不平等で汚い。
だからこそ見えすぎると嫌になってしまうのだと思う。
(度数が合わない)
日常使いには0.7ぐらいの視力がいい。
そんな日常使いに愛用しているのがこちら。
OWNDAYS。
OWNDAYSのAIR Ultemというシリーズをここ数年愛用している。
OWNDAYSのいいところとしては、レンズが薄いくせに安いという驚異的なコスパ。
加えて丁寧なアフターサービス。
そしてこのAIR Ultemというシリーズが僕の心を掴んで離さない。
フレームが驚異的に軽いのだ。
フレームが軽いことで、ジムなどでも運動をすることで眼鏡がズレることがない。
耳も痛くない。
度がキツい人にとって眼鏡の重量は切実な問題なのだ。
レンズが重いのだから…
このシリーズのコスパと快適さを知ってしまうとなかなか他の眼鏡に切り替えることが難しい。
しかし僕は思った。
このままの自分でいいのだろうか。
(いい)
普段スポルティなスタイルが多い僕ではあるが、最近『文化人』への憧れがとどまるところを知らない。
大人の教養。
大人の作法。
大人の流儀。
そんな落ち着きと懐深さのようなものを身に纏った文化水準の高い大人。
そんな文化人への憧れが芽生えてくるのが32歳というステージだ。
どうすれば文化人になれるのか。
僕はふと立ち寄ったOWNDAYSでその答えを見つけてしまった。
眼鏡を変えればいいんだ!
(アホ全開)
思考の浅さに教養を全く感じない。
文化人のそれとは程遠い答えを見つけてしまった僕なのだが、しかしこれはどうだろう!
文化人っぽくない…?
丸眼鏡をかけることで大体の人は文化人になれる。
一目惚れしたこちらの丸眼鏡。
AIR Ultemにはクラシックというシリーズもあり、こういったファッショナブルな眼鏡もあるということは大きな強みであると思う。
フレームが可愛い。
柔らかい感じの金属感に、丸く、細いフォルム。
色は薄いカーキをチョイスした。
茶色のブチとも迷ったのだが、少し貫禄が出過ぎていた。
昨年街中で新成人のインタビューをされたというもはや特殊能力級の童顔を持つ僕にとっては少しハードルが高い貫禄だった。
でも気に入って最後まで迷ったので多分そのうち買う。
(偏差値低め)
プライベートは丸眼鏡で文化人を楽しみたいと思う。
今も丸眼鏡をかけてこの文章を書いているのだがどうだろう。
いつもと違った文化水準の高さというものを感じていただけているだろうか。
(微塵も感じない)
眼鏡を身体の一部だけでなく、ファッションとしても楽しめるようにしていきたい。
目指せ…文化人…!