前回、大自然を思う存分堪能した我々。

 

2日目の秘湯のお時間がやってきた。

時間軸の全てが余すところなく贅沢すぎる。

悪いことをしているわけではないのだが何か罰が待ち受けているのではないだろうか。

 

この旅へ快く送り出してくれた妻には感謝しなくてはならない。


その感謝は極力目に見える形で伝えなくてはいけないので土産はてんこ盛りである。

行く先々でしこたま贖罪の土産を買いこんでおり、それはおおよそ一人に対する土産の量ではもはやない。

(大袋3つ分超)

 

世の夫諸君も感謝は目に見える形で。

なるべく大きく重く。

ボリューム感を意識して取り組むようにしてほしい。

 

2日目の秘湯宿がこちらだ。


青根温泉 湯元不忘閣。

 

1日目と同様、日本秘湯を守る会登録のお宿。

安定した趣である。

 

このお宿の見どころは2つ。

①懐石料理

②貸切が魅力のムーディーな温泉

 

結論から言うとこれは男4人で泊っていい宿ではなかった。

(溢れんばかりのムード)

 

カップルでの宿泊や、夫婦2人水入らずでの宿泊には太鼓判を押せる。

そんな抑えきれない艶感を皆様にはご覧に入れようではないか。

 

大浴場で既にこれである。


卓越した蔵造の雰囲気。

 

日取りが良かったこともあり、初日同様またもや貸切である。

この世界を手に入れてしまったのだろうか。

知らないうちに独裁者スイッチを押してしまったのだろうか。

 

深い木の香りにかけ流しの音だけが響く。

何と心地良い静謐な空間だろうか。

 

しかしこの宿の真骨頂は他にある。

それは貸切使用の温泉だ。

 

ロビーに木札が置いてあり、それを手にした者が楽しむことの出来る貸切空間。

タイミングさえ合えば無料で、何度でも、24時間いつでも。

この空間が楽しめるのがこのお宿の真骨頂なのだ。


何ということでしょう。

 

(BGM:劇的ビフォーアフター)

蔵造をそのまま活かした建築は木の温もりで溢れています。


写真では明るく見えますが実際の空間では何ともムーディーな明るさに仕上げています。

それを演出するのは匠が絶妙な位置取りで配置している間接照明。


湯舟の一点を照らすスポットライトはまさに今夜の主役の入浴を待ちわびているよう。

 

浴室には湯舟以外の余計な演出は一切ありません。


籠だけが置いてあるシンプルな空間作りにも匠はこだわっています。

 

広くシンプルな空間には風情ある間接照明と優しい木の香りが。


大切な人と上質な時間を過ごす秘湯。


皆さんも不忘閣で静謐な時の流れを味わってみてはいかがでしょうか。

(劇的ビフォーアフター 完)

 

素晴らしい。

大変素晴らしい空間なのだが。


これを男4人でというのはどうだろう。

(ぶち壊し)

 

まず間接照明がムーディーすぎて笑った。

そしてこのあまりに広いスペースの使い方が僕達には思いつかなかった。

 

とりあえず走り回ってはみたものの、響くのはペタペタという男4人の足音と狂ったような笑い声だけだった。

(光景がカルト教団)

 

そのあと『外気浴だ』とこの広いスペースにのぼせた裸の男4人が寝転がってみたのだが。

これはもう間違えて扉を開けてしまった人にはトラウマになるであろう異質な光景であった。

(カルト教団の供物)

 

完全に黒魔術の生贄じゃん。

生贄にしたってもっと綺麗な見せ方と生贄のチョイスがあるじゃん。

 

今宵の贄に選ばれしは32歳男児4名でした。

ありがとうございます。

 

ぜひともこの真価を楽しむことの出来るカップルや夫婦でリベンジマッチをしてほしい。

正しい楽しみ方でこの宿をレビューしてほしい。

僕たちも楽しむには楽しんだのだが、場に合わない笑い声とともにであった。

全然しっぽりはしていなかったことが悔やまれる。

(2021年で一番笑った)

 

そしてこんな貸切風呂も用意されていた。


MAX2名のサイズ感。

 

これも鍵があいていれば何時でも貸切で利用が可能だ。


しかし違うのだ。

男4人で使っていい湯ではないのだ。

満ちて男がすし詰めの湯など絵的に汚い。

放送禁止だと思う。

 

これは一人一人堪能した。

(当たり前)

 

そしてこちらのお宿。

湯上りの喫茶スペースも趣があっていい。


ここで何時間でも過ごせそうな空気感。

 

このスペースでは珈琲やお茶などが無料でいただける。

のんびり過ごすのにいい空間だ。

そしてこんなサービスまで。


何やら瓶と…つまみ…だと?!


地酒も無料で振舞ってくる。

 

これはもう優勝でしょう。

ムードにサービス。

食前酒を楽しみ夕食に向けた準備も万全。

 

懐石は個室で楽しむ。


今夜も品数が多い。

 

素材も調理方法も食べていてとても楽しいラインナップ。


相変わらず前菜が美味すぎる。

無限に日本酒が飲めるので今宵も日本酒だ。

 

このお宿、常に出来立てを提供していただけるので、懐石も2時間コースとゆっくり楽しむことができる。


お酒を嗜みながら、大切な人と上質な時間を楽しんでほしい。


正直男4人でこのポテンシャルを最大限発揮できたと思えない。

(敗北)

 

このお宿はいつか妻と二人でリベンジをしたいと思っている。

早く立派に巣立つのだ子どもたちよ!

(5歳と1歳という遥か未来)

 

ちなみにこちらの不忘閣。

『行くぜ、東北』のCMの舞台にもなっている由緒正しきお宿である。


お宿の風情に身を任せつつ夜は更ける。

 

2泊3日最後の夜。

我々は寝る間を惜しんでこれでもかという程にUNOに興じた。

(異常なまでの戦略性と心理戦)

 

次回はいよいよ最終日。

東北被災地の今をありのままにお届けしようと思う。