前回郡山グルメを堪能し、大自然に全てを解き放った我々。
今回はいよいよ初日のお宿へ足を運ぶ。
初日のお宿は…
『新野地温泉 相模屋旅館』
こちらのお宿。
日本秘湯を守る会登録のお宿でもあり趣が大変に素晴らしい。
いざ、旅の疲れを癒すべく秘湯へ参らん!
部屋へ入り即座に衣服を脱ぎ捨てる我々。
男の子である。
(32歳男児4人)
浴衣に着替え身軽になったところでまずは大浴場へ向かう。
風情が突き抜けている。
湯治の権化。
湯治とウィキペディアで調べたらこの画像が参考に出てきそうなほどに湯治を体現している内湯の風情。
しかも今回は旅の日取りが抜群なので貸切である。
ちなみに今回のお宿、2泊目のお宿ともに他のお客さんと温泉で遭遇することは一切なく文字通りの貸切であった。
何という贅沢なのだろう。
長時間運転の疲労が全て湯に流れ出ていく。
4人で行ったものの、免許を持つのは僕含めて2人。
僕がスタート地点から郡山まで約4時間半の道のりを担当したため疲労はそれなりに感じていた。
しかし温泉は疲れれば疲れるほど浸かれた時の疲れの流れ出ていく感じが堪らないのだ。
(つかれを言いたいだけ)
加えて硫黄の香りがたっぷりのこの濁り湯。
温泉は濁っていることで視覚的効果により疲労回復度が倍増する。
濁っているだけで
『効いてる!』
と思ってしまうのが温泉の本質なのだ。
もう堪らない。
しかしこの宿の真骨頂は外にある。
もはや露天風呂ではない。
『野天風呂』こそこの宿の真骨頂!
そこら中から噴き出て止まらない。
もう硫黄である。
この空間にいて健康被害はないのだろうかというほどに硫黄だ。
そして噴き出る山肌を降りていくとそこにはロマンがある。
ここは天国なのでしょうか…?
貸切でこれだ。
24時間入ることが出来て貸切。
死んだのかと思った。
願望が実現され過ぎててあの世かと思った。
(上手くいかない現世)
もちろん後ろでは噴き出ている。
ただのそこら辺じゃん。
整備され過ぎていない自然を味わうことのできる環境。
大自然でマッパだカーニバル。
これ以上の解放感は合法の範囲内ではこの世にない。
温泉を満喫し、夕食をいただく。
品数がすごい。
特にキノコと山菜は素晴らしい。
日本酒が進むことこの上ない。
天ぷらは揚げたてだ。
マイタケは朝採れたてのものだそう。
香りと触感が異次元。
日本酒が広がりに広がる。
そして川魚も美味い。
焼きたてのホックホク。
日本酒でしかない。
大満足の夕食。
そして仕上げと言わんばかりに夜の野天風呂を攻める。
浸かっている目線でこれ。
月にススキ。
もう秋ではないか。
東京にいると季節がよく分からない。
月見バーガーで秋を実感し、グラコロで冬の訪れを感じる。
都民はマクドナルドでしか四季を感じることが出来ない。
(感性の死)
夜風の涼しさ。
月を見上げながらススキのなびく音に耳を傾ける。
20年来の友人と湯に浸かりのんびりと過ごす夜。
もう覇者じゃん。
人生の覇者じゃん。
全てを手に入れてるじゃん。
横浜弁も出るというものじゃん。
そして湯から上がり薄暗い館内を歩く。
これだけは怖いからやめてほしい。
もっと広いところに野放しにしてほしい。
こうして詰め込まれると無念感が何かを畳みかけてくるようで怖い。
ただ野放しで曲がり角辺りにふと居られても怖いのでやめてほしい。
物事には適度というものがある。
そして32歳男児の朝は早い。
もちろん早朝だって噴き出ている。
5:00からマッパだカーニバル開催である。
朝日とともに爽やかな野天風呂がここに。
褒美じゃん。
褒美を授けられてるじゃん。
くどいようだがもちろん貸切である。
もう3人分ぐらい宿代払いたい。
後世まで語り継ぎたい。
こうして福島県の秘湯相模屋旅館を堪能した我々。
2日目は宮城県の秘湯を目指す。
その前にダイナミックな大自然を満喫するのが2日目のメインイベントだ。
次回は日本とは思えないドライブ風景をご覧に入れたいと思う。
磐梯吾妻スカイラインへ車を走らせよう。