暑い夏の醍醐味は怖い話だと思う。
最近テレビでもあまり心霊特集はやらなくなってしまった。
世にも奇妙な物語や本当にあった怖い話は録画までして楽しむこの私。
暑い夏に涼しさをもたらしてくれるホラー作品が大好きだ。
ホラー作品は邦画でなくてはならない。
洋画のホラー作品はダメだ。
ホラー作品の真骨頂『侘び寂び』がない。
洋画のホラー作品のダメなところ。
質より量で勝負
とにかく大量に霊とか出しときゃえぇやろの精神。
最終的にはそこら中に霊がうろつきそれから逃げるパニックムービーと化す。
対処が雑
とにかくショットガンぶっ放せばえぇやろの精神。
どうしてなのか。
相手は霊体なのに。
物理勝負を挑もうとする雑さ。
最終的に聖水とかぶち撒ける。
もう完全に量で押し切るスタイル。
さすが日本とはサイズ感が違う。
神が絡みがち
洋画のホラー作品にはどうも神が絡みがちだと思う。
最終的に信仰とか闇堕ちした神とかそういうエンドを迎えがちである。
基本的に信仰や神などに馴染みのない日本人はラストにポカンとすることが少なくない。
以上のことからホラーは洋画ではいけない。
邦画。
和製ホラーこそホラーの真髄である。
ちなみに他のジャンルに関しては洋画しかない。
邦画はドラマの2時間スペシャルと変わらないからだ。
(偏見)
和製ホラーの良いところ。
季節感たっぷり
和製ホラーには夏を舞台にした作品が多いような気がする。
作中に蝉の鳴き声がしがち。
そんな季節感を楽しむことができるのも魅力の一つだ。
旬の食材を楽しむ感覚に近い。
湿度たっぷり
和製ホラーはジメジメ感が凄まじい。
急に扉を叩いてピエロがどぅーん!みたいな安い驚かせ方はしない。
ゆっくり作り上げていく。
ジメジメとした暗さと怖さ。
日本の湿度が高い気候に馴染む。
根暗な感じにも馴染む。
(個人的嗜好)
恐怖が上品
洋画のホラーは最終的に下品だと思う。
ポルターガイストがガンガンで物がガチャついて悲鳴もそれはそれはもう甲高くてゴースト大量なもんだからバタついちゃって最後は何故か爆発したりする。
外国人は根が明るいので最後は火力で吹き飛ばしてしまえば元通り!
みたいな気持ちの良さすらある。
根っからのパーリーピーポーである。
BBQ文化を感じざるを得ない。
これでは涼しさなど味わえない。
むしろ最後で暑い。
火薬の量を減らしてほしい。
ところが和製ホラーは違う。
最後まで暗い。
そして一番怖がらせるのはラストだったりする。
ラストにサッと怖がらせて鳥肌で終わる。
その怖がらせ方も上品だ。
『あれ?そういうことだったの…?』
そんな気付くと背後にいるみたいな静かな気付きの怖さがある。
しかも霊はほとんどの場合で一体である。
群雄割拠したりしない。
孤軍奮闘。
そんな健気さもジャパニーズホラーの魅力の一つだ。
今回はそんなジャパニーズホラーの定番であり名作をHuluから紹介したいと思う。
夏にこれらの作品で涼しんでほしい。
リング
やはり和製ホラーでリングは欠かせない。
井戸系女子のあれである。
これが令和の世代になるにつれ世の中に受け入れられなくなってくることが辛い。
ビデオテープ?
何それ?
ブラウン管テレビ?
何それ?
ジェネレーションギャップが致命的すぎて作品の根幹を見失いつつあるリング。
薄型テレビからではどうも出現時の奥行きに欠ける。
しかしビデオテープから今や配信動画へとその呪いを進化させている貞子。
貞子業界も世の変化についていくことに必死である。
今日も貞子は世の中の変化を見定め、自らの呪いに磨きをかけている。
(可愛い)
呪怨
これもまたジャパニーズホラーの金字塔!
とにかくこのお子様が怖い。
あとお母様。
終盤の恐怖がエゲツない和製ホラーのお手本だと思う。
(番外編)貞子VS伽椰子
リングも呪怨も正統派な和製ホラーだが。
ここへきてギャグ作品も存在する。
それがこのVSものである。
こともあろう貞子と伽椰子を戦わせようという世紀の一戦だ。
『ギャグ作品じゃん(笑)』
と思って見てみるとちゃんとギャグ作品だった。
(裏切らない)
まず公式ホームページからおかしい。
戦闘パラメーター表記。
戦わせる気満々である。
貞子は呪念特化型。
心理戦を得意とするらしい。
頭脳派だったのかよ。
さすがに時代に対応するだけのことはある。
恐怖の研究に余念がない。
ウイルスの爆発的な増殖能力というバイオハザード的なハリウッド感も入れてくる。
生息場所井戸は悪意があると思う。
(笑わせにきてる)
地味にSADAKOとローマ字表記があるのも面白い。
RIZINで年末シバターとかと戦いそう。
一方で対戦相手がこちらだ。
まさかのタッグマッチ。
親子のコンビネーションで攻めてくるとは!
伽椰子のパラメーターからも目が離せない。
呪念も物理攻撃も振り切れているだと?!
これは貞子かなり不利!!!
というか物理攻撃?!
霊という概念を序盤から無視する。
腕力の強さは霊界トップクラスか?!
知らんがな!
他の霊界選手を知らんがな!
そして息子。
子供ならではの身軽さが最大の武器。
もう本当にこれ霊なの?
軽量級の格闘技じゃなくて?
2人の死因がさらっと紹介していいようなものではない気がする。
(重い)
この二人がぶつかり合うわけだが。
それはそれはもう伽椰子が強すぎて腹を抱えて笑った。
僕もホラー映画を見てここまで笑うとは思わなかった。
『強ぉぉぉ!!!』
これはホラー映画から出る感想ではない。
(めちゃめちゃ声出た)
何せ呪いと物理攻撃でシバき合うのである。
結末も大変豪快なのでぜひ見てほしい。
どちらかというとアベンジャーズとかそっちに近い。
(近くない)
本題に戻ろう。
残穢
家系は和製ホラーの真骨頂。
またもや家が舞台になる。
家や土地に縛られる。
そんな鬱屈とした感じが和製ホラーの魅力だと思う。
この作品はラストがすごい。
自分も呪われている感覚になれる。
(ご褒美)
ぞわぞわする怖さがある。
弟切草
弟切草の花言葉は『復讐』
これもまた家系なのだが、芸術的な怖さがある。
引き込まれていく独特な魅力のある作品だ。
新耳袋
ホラー作品には怪談が欠かせない。
由緒正しき怪談シリーズがこの新耳袋だ。
和製ホラーのゾッとする魅力が詰まっている怪談。
夏には欠かせない要素の一つだ。
死国
四国のお遍路をテーマに和製ホラーの伝統美を感じる作品。
これは伝統美であり様式美。
日本を紹介するならこの一本になると思う。
お遍路をしたくなる一本だ。
(逆打ちで呪われる姿勢)
これらがHuluでおすすめの和製ホラーだ。
ホラー作品で涼みながら夜がふけていく。
夏の風物詩だ。