ストレス解消方法は人それぞれあると思う。
僕はあまり人に相談するタイプではないので、ストレスとの向き合い方は専ら自分の殻に閉じこもるというスタイルだ。
(ネイティブ根暗)
自分の殻に閉じこもる際にその時間を引き立ててくれるのが音楽だ。
音楽を聴きながら、歌詞の世界に浸りその情景を思い浮かべる。
一種の現実逃避ではあるが歌詞が落ち込んだ自分を再び前向きにしてくれることもある。
日頃様々な音楽を聴く僕だが、心身ともに疲れた時は専らミスチルということになる。
人間の疲れには音楽的段階があると思う。
前向きな曲を聴いて持ち直せる段階
このあたりではまだ『TOMORROW』なんかも聴ける。
涙の数だけ強くなれる。
僕はアスファルトに咲く花なのだから。
しかしそんなヌルいことを言っていられない段階に差し掛かるともう涙を流している場合ではない。
主人公気分が必要になる段階
このあたりになると音楽は気合を増幅するためだけに存在する。
癒している場合ではない。
今こそ全力を出さねば成果など何も出ない段階である。
好きなアニメの主題歌を聴いて戦闘意欲を高める。
気分はさながら主人公。
バトルものだとなお良い。
主人公がピンチの中、限界を超えてバトル中覚醒するシーンでかかる楽曲だとなお良い。
Aimerの『LAST STARDUST』などがそれにあたる。
僕の身体は剣で出来ているので、無限に剣を内包する世界を作り出せそうな勢いである。
(聖杯戦争のモチベーションで仕事)
そして燃え尽きる。
疲れた時に音楽を聴いてリフレッシュする人は多いと思う。
しかし本当に疲れ切った時。
その時たどり着くアーティストは皆ここだと思う。
Mr.Childrenを聴く段階
ミスチルを聴き始めたらその人は本当に疲れていると言っていい。
心身ともにボロボロだ。
これは少しでも早く癒しを鼓膜にぶち込まねば。
しかしミスチルのあまりに多い楽曲群に怯む人も多いことだろう。
そこで今回は個人的ミスチル三大楽曲をここに記すことで少しでも楽曲探しの足しにしてほしいと思う。
Everything(It's you)
壮大な人生のドラマ。
色々な迷いや葛藤。
その道中この曲の圧倒的なサビが訪れる。
ステェェェェェイ!!!
何を犠牲にしても
守るべきものがあるとして
僕にとって今君が
それにあたると思うんだよ
絶叫STAY。
何とも気持ちがいい。
どんなに悩み迷っても最後は結局こうだ。
自分を犠牲にしてもいつでも
守るべきものはただ一つ
君なんだよ
落ち込んでいる暇などない。
35年ローンから家族を守るのだ!
(ミスチル感の無さ)
途中途中迷い、悩みながらこのサビにたどり着くのがミスチルの魅力だ。
一方的に元気付けるだけではない、全てを受け止めてくれる包容力がミスチルにはある。
CANDY
これほどにドラマ性の高い恋愛ソングを僕は他に知らない。
個人的には失恋ソングではなく片想いソングだと思っているのだがどうだろうか。
柄でもないけど会えると嬉しいよ
悩んだ末に想いを飲み込む日々
ほろ苦いキャンディーが
まだ胸のポケットにあった
気付かせたのは君
サビの破壊力がすごい。
最初は飴でも貰ったのか?
片想い相手から貰った飴。
さぞかしほろ苦いだろう!
などと思っていたら様子が違うのである。
みっともないけどすべてが愛しいよ
ふと夕暮れに孤独が爆発する
甘酸っぱいキャンディーが
僕の胸のポケットにあるんだ
君が食べておくれ
2回目のサビで全てが明らかになる!
悩み、想いを告げられない日々。
ほろ苦いキャンディがポケットにあった。
しかし夕暮れに孤独が爆発するのだ!
想いが溢れるのだ!
すると甘酸っぱいキャンディが現れるではないか!
胸ポケットに!!!
そしてそれは君に食べてほしいと言う。
キャンディは単なる貰った飴などではなかった。
僕の心こそがキャンディだったのだ。
何て可愛らしい表現…
これでまた最初から聴き直すことになる。
恋に翻弄される僕を応援したくなる気持ち。
そんな青春に励まされる自分がいることに気付かされる。
CANDY恐るべし。
青春の扉が今再び開く一曲だ。
足音〜Be Strong
勇気を与える曲でこれを超えるものはない。
曲の出だしから既に素敵が止まらない。
新しい靴を履いた日は
それだけで世界が違って見えた
昨日までと違った自分の足音が
どこか嬉しくて
ミスチルは一体どんな視点でこの世を生きているのか。
冒頭からこの詩的世界である。
どうやったらこんな表現で曲をスタートさせるような物の見方になるのか。
1日でいいからミスチルの目でこの世界を生きてみたい。
生きる喜びに溢れているのだろうと思う。
そしてサビへ向かう道中ですでに泣ける。
舗装された道を選んで歩いていくだけ
そんな日々
だけどもうやめたいんだ
今日はそんな気がしてる
そんな気がちょうどしていました!!!
はい!!!
そんな気がしていました!!!
(鬱憤まみれの日々)
でも難しいことってあるじゃない。
舗装された道を歩くだけで精一杯じゃない。
でも自分ってそれでいいのかなとか思うじゃない。
そうではない人を見て憧れてそれに疲れる自分がいるじゃない。
しかしミスチル。
サビで畳み掛けてくる。
人生2周目でないとこんなサビは書けないと思うのだが。
夢見てた未来は
それほど離れちゃいない
また一歩 次の一歩
足音を踏み鳴らせ!
時には灯りのない
寂しい夜が来たって
この足音を聞いてる
誰かがきっといる
もう舗装された道なんか歩かない!
ヒーリング完遂である。
しかしミスチル。
1番で終わるような中途半端な仕事はしない。
2番で持ち前の包容力を発揮してくる。
疲れて歩けないんなら
立ち止まってしがみついていれば
地球は回っていって
きっといい方向へ
僕らを運んでくれる
どんな人にだって心折れそうな日はある
「もうダメだ」って思えてきても大丈夫
もっと強くなっていける
元気を押し売りしない。
強さを押し売りしない。
それがミスチルだ。
弱さも認め、その上でまだやれると励ましてくれる包容力。
こんな男になりてぇよ…
気付くと僕はいつも涙を流している。
(安定しない情緒)
そして最後のサビで仕上げてくるミスチル。
例えば雨雲が
目の前を覆ったって
また日差しを探して歩き出そう
時には灯りのない
孤独な夜が来たって
この足音を聞いてる
誰かがきっといる
歩き出すよ僕…!
日差しを探すよ僕…!
灯のない夜でも負けないよ僕…!
気付くと僕は涙を(以下略)
ミスチルの異常な歌詞力。
これはもはや学問の世界にまで広げるべきだと思う。
大学にMr.Children学部を作るべきだと思う。
人のやる気を高めるプロフェッショナルを輩出しそうではないか。
ここで終われば今回の記事も非常に気持ちがよく、前向きなのだが。
残念なことに音楽にはもう一つ先の段階がある。
この腐敗した世界に堕とされた段階
ミスチルでも救えない次元は存在する。
神をも超えた領域…
ドン底というやつである。
そこで人は神の子供になる。
I am GOD'S CHILD
冒頭から不穏な空気しか感じない。
鬼束ちひろが畳み掛けてくる。
こんな場所でどうやって生きろと言うの?
こんなもののために生まれたんじゃない
効かない薬ばかり転がってるけど
ここに声も無いのに一体何を信じれば?
やめろぉぉぉぉぉ!!!
歌手を心配するレベル。
自分の心配が吹き飛ぶレベル。
ミスチルからの振れ幅がこの世のものとは思えない。
そして締めくくりさえこれである。
こんな思いじゃ
どこにも居場所なんて無い
ここまでくるとこう思うのだ。
こんなに底知れぬ悩みを抱えて生きている人もいるのに自分がこんなしょうもないことで悩むのは鬼束ちひろに対する冒涜だなと。
(正直もうよく分からない)
暗い曲を聴くと逆に立ち直る気持ちが芽生えてくる。
これはこれでヒーリングなのだと思う。
最終段階鬼束ちひろフェーズに到達することは日常であまりないと思うのだが、ミスチルの段階に到達することは何かに頑張る人にはよくあることだと思う。
ぜひとも珠玉の3曲で癒されてほしい。
そしてあなたが選ぶミスチルの楽曲もぜひとも教えてほしい。