先日 突然 フジコ・ヘミングさんの訃報を知りました。。。
私が支援活動で通っている高齢者との会話でも度々話題に上っていました
同年代 同じ時代を生きた者同士
非常に親近感を持っているのが伝わって来ていました
フジ子・ヘミングさんは 昨年も各地でツアー開催
高齢なのに体調管理も凄いのよね~と!
確か昨年11月にもツアー開催されるはずでした
確かに予定を組むという事は 健康に自信がなければ出来ません
先日 4日 追悼番組として
1999年NHKドキュメンタリーETV特集
「フジコ~あるピアニストの軌跡」が放映されました
ヨーロピアン風自宅での様子 猫に囲まれての生活
深夜までピアノに向かう姿・・・
レースの布を適当に切り 胸元に当て
独自のファッションを楽しむ~
私が初めて見たフジコさんのプライベートな一面でした♡
フジコさん追悼の気持ちを込めて・・・
某ブログサイトで6年前に書いた内容を引用します
<2018年6月23日・記> ↓
~~~~~~~~~~~~
ある日 高齢者宅へお邪魔した時
机に置かれていた本
「フジ子・ヘミング」~魂のピアニスト
(2000年発行)
その日は、又、フジ子さんの話になり
生い立ちやカラヤンとの出会いなど話し始めました
私はというと 新聞などでピアノを弾く 後姿と横顔を見たくらいで
ほとんど知識はありませんでした
同年代であり
今も活躍しているフジ子さんに
興味を惹かれているのは確かでした
また振袖を腰に巻き
何とも言葉では表現し難い
創造性豊かなファッションで演奏する姿
独特な感性の人 という印象が強く残っていました。。。
『この本 良かったら読んでみる?~』
あげてしまう事もあるけれど
この本は取っておきたいから
ゆっくり読んで返してくれればいいから・・・と!
『読んでみたいです!』
15畳ほどのリビング 壁一面に本が並んでいます
凄い読書家であらゆる知識が豊富で
いつも教えられることが多いです
さて、、、家へ持ち帰り 早速ページを開いてみました
たった2行の文字 インパクトあります
天才ピアニストでも「間違えたっていいじゃない」と思う瞬間があったなんて
人間は完璧じゃない ふと、心が軽くなる言葉でした。。。
〈フジ子・ヘミング〉
東京音楽学校(現 東京芸術大学)出身のピアニストの母
ロシア系スウェーデン人の建築家の父のもと、ベルリンで生まれる
5歳の時、日本に帰国
10歳でクロイツアーに師事
17歳の時コンサートデビューをはたす
日本フィル等と共演し絶賛される
30歳でドイツへ留学、ベルリン音楽学校を優秀な成績で卒業
その後、カラヤン、バーンスタインに認められる
私自身 初めて知る事ばかりでした
今で言うイケメンの父に抱かれた写真~
写真下には こう書かれていました
何とも言い回しが可笑しくて
フジ子さんの人となりが出ている表現だな~と
カラヤンの演奏会に行き
カラヤンと目が合い 直接弾かせて欲しいと頼み込む
セーターと同じ 水色のひとみ・・・
飾り気のない描写は 純真な心を感じさせる
カラヤンの写真も載っています
半日で読み終わりました
特に興味を引いたのは
後半のページの「絵日記から」です
ファッションにもとても興味を持っていたことが
伺い知れます
<デッサン画> と言われれば
そう見えなくもない・・・
ピアノだけでなく絵の才能にも溢れ
水彩画とペンで丁寧に美しく綴った絵日記は心を動かされました
特徴ある文字も さすが芸術家という印象を受けます
(NHK追悼番組を観て
これらの日記はピアノを弾いていなかった時期に 書かれたものだと推測します)
ウイーンでのリサイタル直前に耳の聴力を失い
治療を続けながら演奏活動を行い、1995年日本に帰国
母校 東京芸大で数回にわたりリサイタルを行い大盛況を呼んだ
その後 日本各地でのコンサート NYシンフォニーとの共演
NYカーネギーホールでの演奏などを経て今日に至っています
6月16日公開~「フジコ・ヘミングの時間」
初のドキュメンタリー映画も上映中です
つい最近、徹子の部屋にもゲスト出演したそうですね~
観たかったなぁ!
7月にかけて日本各地でコンサートツアーも開催されています
沢山の苦悩を乗り越え、世界中に人生を奏でる姿は、勇気を貰えました
この本に出合い
ピアニストであり
また 独特なファッションにも魅せられ
フジコ・ヘミングを知るきっかけを与えてくれた事
とても感謝しています。
~~~~~~~~~~~~
☆以上が6年前に書かれた内容です
一部編集してあります
* * * * *
4日の追悼番組を観て~
特に「ラカンパネラ」の演奏は迫力に満ちて
今でも 心に遺る
私の指は太いでしょ!
太い方が良い音が出るのよ・・・
手元の映像を観て 確かに太い指が躍る様に動く
複雑かつ超絶的な技巧で知られる難曲ですが
以前「自分のカンパネラが一番気に入っている」
と言っていた言葉が印象に残っています
心よりご冥福をお祈りいたします。。。