すでに知っておられる被害者の方々も多いと思いますが、恋愛感情以外のストーカーを取りしまる法律があります。各都道府県においてそれぞれ「迷惑行為防止条例」が10数年ほど前から改定作業に入っており、その中に組み込まれました。
名前はどの都道府県でも「迷惑行為防止条例」になっているようです。
すでにこのブログで2回取り上げましたが、重複をいとわず、今回は記事の名前に「恋愛感情以外の」としてはっきり出すことにしました。
参照 「集団ストーカーに対処可能な条例」(2014年10月22日)
「集団ストーカーに適応可能な迷惑防止条例」(2020年5月16日)
まずはストーカー規制法について。これは警視庁のHPにあります。しかしHPの文章はやさしい言葉に書き換えられていますので、迷惑行為防止条例との同一性はここからはわかりません。しかし下のほうにPDFの本文への入り口があります。また検索でいくつか出てきます
ストーカー規制法は21条あるうちの第2条の「定義」の部分がストーカー行為を列挙しています。
「ストーカー行為等の規制等に関する法律第二条(定義)
この法律において「つきまとい等」とは、特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすることをいう。
一 つきまとい、待ち伏せし、進路に立ちふさがり、住居、勤務先、学校その他その通常所在する場所(以下「住居等」という。)の付近において見張りをし、住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと。
二 その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
三 面会、交際その他の義務のないことを行うことを要求すること。
四 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
五 電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、連続して、電話をかけ、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの送信等をすること。
六 汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。
七 その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
八 その性的羞恥心を害する事項を告げ若しくはその知り得る状態に置き、その性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下この号において同じ。)に係る記録媒体その他の物を送付し若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する電磁的記録その他の記録を送信し若しくはその知り得る状態に置くこと。
2 前項第五号の「電子メールの送信等」とは、次の各号のいずれかに掲げる行為(電話をかけること及びファクシミリ装置を用いて送信することを除く。)をいう。
一 電子メールその他のその受信をする者を特定して情報を伝達するために用いられる電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。次号において同じ。)の送信を行うこと。
二 前号に掲げるもののほか、特定の個人がその入力する情報を電気通信を利用して第三者に閲覧させることに付随して、その第三者が当該個人に対し情報を伝達することができる機能が提供されるものの当該機能を利用する行為をすること。
3 この法律において「ストーカー行為」とは、同一の者に対し、つきまとい等(第一項第一号から第四号まで及び第五号(電子メールの送信等に係る部分に限る。)に掲げる行為については、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る。)を反復してすることをいう。」
そして、これらの行為を行った者は以下の条文により処罰されます。
「同法第十八条(罰則)
ストーカー行為をした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。」
以上がストーカー規制法で、その第2条の部分です。
さて迷惑行為防止条例について神奈川県のものを取り上げて見てみましょう。どの都道府県もほぼ同じのようです。それぞれの都道府県の警察のHPに掲載されています。
条例の全体像をわかりやすく下に示します。11条「つきまとい等の禁止」はこの記事の中心になるので、全文を掲載します。(都道府県によっては11条ではないかもしれません。また「つきまとい等の禁止」という名前ではないかもしれません。)
「 改正後条例全文
○神奈川県迷惑行為防止条例
・・・
(目的)
第1条 この条例は、公衆に著しく迷惑をかける行為を防止し・・・
(粗暴行為の禁止)
第2条 何人も、道路、公園、広場、駅・・・。
(卑わい行為の禁止)
第3条 何人も、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人に対し、・・・
(金品の不当な要求行為の禁止)
第4条 ・・・金品を要求してはならない。
(押売行為等の禁止)
第5条 何人も・・・
(乗車券等の不当な売買行為の禁止)
第6条 何人も、・・・
(座席等の不当な供与行為の禁止)
第7条 何人も、・・・
(景品買行為等の禁止)
第8条 何人も、・・・
(不当な客引行為等の禁止)
第9条 何人も、・・・
(迷惑ビラ等を配る行為等の禁止)
第10条 何人も・・・
(つきまとい等の禁止)
第11条 何人も、正当な理由がないのに、特定の者に対し、次に掲げる行為(ス
トーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)第2条第1項に
規定するつきまとい等、同条第3項に規定する位置情報無承諾取得等及び同
条第4項に規定するストーカー行為を除き、第1号から第4号まで及び第5
号(同条第2項に規定する電子メールの送信等(以下「電子メールの送信等」
という。)に係る部分に限る。)に掲げる行為については、身体の安全、住居、
勤務先、学校その他その現に所在する場所若しくは通常所在する場所(以下
「住居等」という。)の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著し
く害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る。)を反
復して行つてはならない。
(1) つきまとい、待ち伏せし、進路に立ち塞がり、住居等の付近において見
張りをし、住居等に押し掛け、又は住居等の付近をみだりにうろつくこと。
(2) その行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得
る状態に置くこと。
(3) 面会その他の義務のないことを行うことを要求すること。
(4) 著しく粗野又は乱暴な言動をすること。
(5) 電話をかけて何も告げず、又は拒まれたにもかかわらず、電話をかけ、
文書を送付し、ファクシミリ装置を用いて送信し、若しくは電子メールの
送信等をすること。
(6) 汚物、動物の死体その他の著しく不快若しくは嫌悪の情を催させるよう
な物又は当該感情を催させるようなものを視覚若しくは聴覚により認識す
ることができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録(電子的方
式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で
作られる記録であつて、電子計算機による情報処理の用に供されるものを
いう。第8号において同じ。)その他の記録を送付し、又はその知り得る
状態に置くこと。
(7) その名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。
(8) その性的羞恥心を害する事項を告げ、若しくはその知り得る状態に置き、
又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物若しくはその性的羞恥
心を害するものを視覚若しくは聴覚により認識することができる方法によ
り描写した情報を記録した電磁的記録その他の記録を送付し、若しくはそ
の知り得る状態に置くこと。
(9) その承諾を得ないで、その所持する位置情報記録・送信装置(当該装置
の位置に係る位置情報(地理空間情報活用推進基本法(平成19年法律第63
号)第3条第1項第1号に規定する位置情報をいう。以下この号において
同じ。)を記録し、又は送信する機能を有する装置で公安委員会規則で定
めるものをいう。以下この号及び次号において同じ。)(同号に規定する行
為がされた位置情報記録・送信装置を含む。)により記録され、又は送信
される当該位置情報記録・送信装置の位置に係る位置情報を公安委員会規
則で定める方法により取得すること。
(10)その承諾を得ないで、その所持する物に位置情報記録・送信装置を取り
付けること、位置情報記録・送信装置を取り付けた物を交付することその
他その移動に伴い位置情報記録・送信装置を移動し得る状態にする行為と
して公安委員会規則で定める行為をすること。
(深夜における不安を覚えさせる行為の禁止)
第12条 何人も、深夜において・・・
(水浴場等における危険行為等の禁止)
第13条 何人も、通常、人が遊泳し、・・・
(登山等における危険行為等の禁止)
第14条 何人も、登山又はハイキング(以下「登山等」という。)を・・・
(罰則)
第15条 第3条の規定に違反した者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰
金に処する。
第16条 常習として前条第1項の違反行為をした者は・・・
(両罰規定)
第17条 法人の代表者又は・・・ 」
以上が迷惑行為防止条例の全体像です。
11条の「つきまとい等の禁止」の部分は「ストーカー規制法」の第2条とかなりに似通っています。ただ、「ストーカー規制法」は恋愛感情のみを対象とし、「迷惑行為防止条例」は逆に恋愛感情を取り扱うことができず、それ以外のストーカー行為を取り扱います。11条の始めに書いてある法律的なややこしい所は、つまり、この条例は恋愛感情によるものを取り扱わない、という意味に取れます。
各都道府県の議会の議事録を見ると、この改定の理由は、恋愛感情のみを取りしまるストーカー規制法を補うものだと、書かれています。
ひとつにまとめればよいものを、二つに分け、ストーカー規制法と迷惑行為防止条例としているのです。前者は日本が定めるもので、後者は都道府県が定めるものです。しかし条例と言っても罰則があり、それなりに重いもののようです。
もと宗教学会に属していた芸能人で、今は東京の某市の市議になっている長井氏は、ストーカー規制法が恋愛感情に限定されたのは公○党の働きかけによると言っていました。(youtubeなど参照)
11条「つきまとい等の禁止」の条文は私が「集団ストーカーに対処可能な条例」の記事を書いた2014年当時は(1)~(8)のみであり、当時のストーカー規制法が一~八までしかなかった時に内容がまったく同じでした。その後電子通信についての(9)、(10)の追加があり、ストーカー規制法のほうにも似通った内容のものが記載方法を複雑にした形で追加され、違いが作られました。両者が同一のものであると知られるのを恐れているかのようです。
恋愛感情以外のストーカーを取りしまらないのはおかしいと、被害者たちが運動を起こしたことが功を奏したのかもしれません。10数年ほど前から各都道府県でこの条例が次々と改定されていました。
この条例は、当時は一般人にはあまりわからないような仕方で改正され、施行が始まりました(「人の目から隠された条例」2014年11月5日)。しかし今は一部の被害者たちの知るところとなりました。
この条例が改正されたことで被害者にはありがたいことですが、物証が取りづらいのでまだまだ解決には遠いかもしれません。集団ストーカーは不特定多数によるものだということもなかなか難しいものです。ビデオや写真を撮るときには注意しなければこちらがやられます。加害者たちはそれをも狙っています。
音声はその点まだ無難です。そして文章で書く記録も物証として取り扱ってくれると聞いています。詳しく知りたい人はそれぞれの都道府県の警察本部で聞くといいのではないでしょうか。