ベル「『世界の神々100』私が豊穣の神部門でバアルとして入選するとは驚きです」

クロム「ゲームみたいに『入選なんかイヤですよ~』とか言うのかと思った」

ベル「そんなこと言いません。私の実力を思い知りなさい。ふっふっふ」

クロム「確かに花を愛でるのが好きな設定も豊穣神の証拠になるな」
ベル「ゲームで好きな花は食虫植物ですけどね。ちなみに箱根には食虫植物の展覧会を頻繁に行う施設がありますよ」

クロム「それもゲームの設定通りというわけか」

クロム「政治解説でおなじみの後藤さん。テレ朝系によく出演される白髪の方だ。その第四巻が刊行されたので早速読んだ。全五巻を読破すればあなたも政治マニアの仲間入りだ!分厚いので旅行の特急電車の移動中に読んだのだが、それでも読み切れなかった」

ベル「新幹線に何冊も本を持ち込む池上さんみたいですね」

クロム「ご本人の記憶が新鮮と言うこともあるのだろうが、30年の平成時代のうち、7年半の安倍一強時代に2冊を割いているので、若干軸がこちらにずれている」

ベル「安倍首相の時々の決断が一強を盤石にしたというよりは、注釈的に時折挟み込まれる野党の混迷、すなわち情けなさが目につきます」

クロム「野党は10年以上多弱状態を繰り返してきて、この先どうなるのだろうね」

ベル「後藤さん自身は政治ジャーナリストとしてリベラル寄りですが、このドキュメント全五巻は中立的に著述されているのでお勧めです。月刊Hanadaを読むくらいならこれをじっくり読みましょう」

クロム「池上彰もこれくらい中立的な著述でドナルド・トランプのことを書けるようにならないと、ジャーナリストとは言えないな」

ベル「また煽ってる(笑)」

クロム「理系分野をフルカラーのビジュアルで平易に解説する別冊Newtonのシリーズ。数学が苦手な方もとっつきやすいいい本だ」

ベル「教科書とは違ったアプローチで数学を学べますね。サインコサインが必要ないとかいう政治家もいましたが」

クロム「急傾斜の土地の測量に使うけどな。区画整理で必要な知識になりそうだが」

クロム「池上彰とは違った観点の国際情勢解説が新鮮だった。池上彰はいつも述べているように、トランプの支持者からは既得権とみなされるリベラル体制の側からの解説になっているから、池上彰の本ばかり読むのではなく、それこそ池上彰ではない、リベラル的な価値観とは中立な著者のこういった国際情勢本にも触れるべきだ」

ベル「トランプ再選は全て創造主池上彰が実力行使を行うか否かによって決まりますから、年末の選挙まで推測するのは全て無駄ということになりますね」

クロム「見たところ、池上彰は二度目の実力行使・落選を行うことに逡巡しているようだ」

クロム「最近流行っているエッセンス本の経済学バージョン。宇沢弘文がこういう体裁の本を好むかは知らないが、宇沢弘文、結構持ち上げられてた」

レオン「まんざらでもないね」

レオン「ここから紹介されている本に踏み込んでこそ教養人だけど、自称経営者・コンサルタントはこの本を『身に付けた』つもりになって満足して終わってしまうのが残念なところだね」

クロム「なんだこれは。全然若者論と関係ない章があるぞ。と思ったら月刊Voice連載の書籍化だったか」

ベル「自殺論とか全くこの本に関係ありませんよね。若者の自殺を扱うのでもなく、ただ、『原因不明の死亡がこんなにたくさんいる。これも自殺ではないか』と指摘する論考。さすがにこのコラムを入れるのは苦しいですよ」

クロム「月刊Voiceも右翼の雑誌だが、そのトーンは類書に比べると控えめだ。このコラム集も右派色は薄く、唯一『韓国人男性と結婚したい日本人女性』のコラムが右派的だったと思うくらいだったな」

ベル「韓国人男性は徴兵で鍛えられているからたくましい。とする日本人女性と、男尊女卑が激しくて結婚なんかできないと批判する識者のせめぎあいでしたね」

クロム「最近は研究分野問わず、欧米中心史観からの脱却が進んでいることを感じる最新の通史だった。冷戦というが、著者が述べている通り、アジア地域の動向を中心に取り上げられている」

ベル「日本史選択の大学受験生が、知識を補強する上で読んでもいいくらいの内容ですよね。専門的ですが、新書向けに平易に記述していると感じました」

 

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