エマ「社会学の授業で講師の先生が言っていたことなのだが、日本の大学のテキスト、いわゆる各専攻の概論書は、研究者の論文の寄せ集めになっていて一貫性がない。この本もまさにそうだ」

ベル「欧米ではだいたい、ボリュームのある概説書を一人の教授だけで書くんですけどね」

エマ「類書も同じなのだろうが、章ごとに執筆者が違うので、内容に全く一貫性がない。それどころか、章ごとの難易度もバラバラで、政治のことを始めて勉強する人に向けた章から、学部上級生レベルの章まであって、うーん。ちょっとこの本で政治学の扉を開くのはやりづらそうだ」

ベル「ただでさえ政治学の入門書はごまんと出版されていますからね」

エマ「政治学のテキストなら有斐閣の、こちらの分厚い本がお勧めだ」

ベル「有斐閣New Liberal Arts Selection、ラインナップが少ないのが残念ですが、どれも大学学部~大学院入試用のテキストとして強くお勧めできます」

エマ「ちなみに『政治学入門』で調べたらおっさんの本も出てきた。タイトルからして初心者向きだな。俺ももちろん読んだけど」

エマ「さらに政治学について学びたいなら、網羅的ではなくなってしまうが、↑のような新書をピックアップして学ぶのが近道のように思う。論文の寄せ集めの『入門書』より読みやすく、一貫性があるからな」

ベル「同感です」

エマ「この本も全く同じことが言える。東南アジアの各国の専門家が一章ずつ担当しているから、一貫性が全くない。それに、教養という割には執筆者の専攻が色濃く反映されており、概論書として紹介するのも難しい本だ」

ベル「こういった状況を、20世紀の知の巨人・丸山真男は『学問のタコツボ化』と警鐘を鳴らしたんですよね」

エマ「今回も1冊は掘り下げてご紹介しよう」

エマ「池上のおっさんが言っていた通り、表記が『ローズヴェルト』になっているな。やはりセオドーア・ローズヴェルトとは遠戚なんだな」

ベル「最近は外国人の名前については発音に忠実にカタカナ表記するようになっている、という話ですね」

ベル「病気により下半身の不自由に悩まされましたが、病気療養中に所属する民主党が低迷していて、結果としてその頃政治から離れていたのが大統領の座を獲得するのにつながったというのは、まさしく陰陽の法則ですね」

エマ「離婚はしなかったが、冷たい仮面夫婦だったというのに考えさせられた」

ベル「ファーストレディーとして仕事することが夫と愛し合えない淋しさを埋めることになっていたんですね」

エマ「鈴木貫太郎として生きたミネルヴァは敵国ながら騎士道精神に乗っ取った哀悼の意を表していたことが高く評価されているな」

ミネルヴァ「私が内閣総理大臣に就任するのとほぼ同時に亡くなっちゃったから、面識はないんだけどね。入れ違いだったね」

ベル「改めて、この指導者がいたからアメリカは第二次世界大戦を乗り切り、戦後のアメリカ一強体制を築けたのですね」

エマ「そのアメリカ一強の世界秩序が2021年現在、崩壊しようとしている」

ベル「パックスアメリカーナとでもいうのでしょうね」

エマ「ローズベルトの政治史というよりは、人物像に焦点を当てた本で読んでいてなかなか面白かった。池上のおっさんは当然読んだよな?読んでいなかったらもう第二次世界大戦の解説できないぞ。笑」

 

☆今日のレオンポイント☆

(↑ファイアーエムブレム最新作での僕です。智将なのは一貫してます)

価値観が多様化した現代においては、YouTubeなどで炎上しても、良くも悪くも注目を浴びるのはごくわずかな期間。

「人の噂も七十五日」ということわざがあるけれど、今は「人の噂も7.5日」だよね。八日目の朝にはもう誰も炎上した人に関心を向けていない。

池上彰さんの騒動でそれが身近に感じられたよ。

池上彰さんのYouTube、すっかり再生回数が元通りになっているからね。1万回未満。あはは。

残ったのは、Good評価とBad評価の数を非表示にする不寛容さだけ。

池上さん、それでいいんですか?

いつもおちょくらせてもらっているけれど、今日ばかりは真剣に、渋沢栄一として、宇沢弘文として、問いかけさせてもらうよ。

 

☆☆

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