マリア「今日は、風俗で働く女性は、なぜ往々にして体調を崩すのか、ってテーマだよね。」
私「そうそう。僕が読む本はマリアも一緒に読んでいると思うんだけど、『ルポ 貧困女子』って本を読んだのね。若年女性の貧困問題については僕も興味関心がおおいにあるところなんだけど、『風俗業が結果的に貧困女性のセーフティーネットになっている』って結論付けられることが多いじゃん」
マリア「そうなのよね。でも、真面目に、需要と供給というか、性愛を求める男性が多いから、そういう仕事ができる女性が必要とされて、厚遇される社会構造になっているのは分かる?」
私「いつの時代も風俗産業はアンダーグラウンドって言うけれど……。」
マリア「そんなの人間の社会だけなんだけどね。もう今のあなたは私がマグダラのマリアとして何をやってきたのか、知っているでしょう?」
私「セックスボランティアの仕事だよね。たぶん今のプロの人よりも、もっと洗練された、技術っていうと薄っぺらいから、男性も女性も、レズビアンの方も、マリアの体で全て受け入れてあげたんだよね。」
マリア「そういうことよ。それがゆがめられて娼婦ってことにされているから私はすごく嫌なの。」