東京新聞に「暮らすめいと」ってシニア向け情報紙が毎月折り込まれてくる。
嫌だね~「シニア向け」なんだけど、ドンピシャ…とまでは言いたくないが
波長が合うんですよ。ま、自分、しっかりもうシニアなんでしょう。客観的に言って。

で、6月号、っていうのはもう一か月近く前の折り込みなんだけど
表紙の水彩画に目を奪われた。

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   (とっておいたのに紛失してしまって、ネットで画像を探しました)
懐かしの母校。
梅雨時に輝くばかりの緑にて
ですか…ツタの絡まるレンガの校舎、なんとなく紅葉の時の風景が印象的だったけど
そうか、梅雨時も綺麗だった。見に行きたいな~と思いつつ何かと慌しく…

漸く先週の金曜日の朝、池袋の立教大学に行ってきました。

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まさに表紙の構図で一枚。
ひと月近く経ってしまったから、ツタがだいぶ濃く茂ってしまったかもしれないけど
目に鮮やかで美しい。

さらにあちこち写してみる。

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これは結構お気に入りの写真。

さてこの日、大学を訪れた本当の目的は、
旧江戸川乱歩邸の見学。

大学の校舎のすぐわきにあった民家が、実は江戸川乱歩が昭和9年から亡くなるまでの31年間を過ごした家だと知ったのは卒業してからのこと。
2002年に大学がこの土地家屋と蔵書・資料を一括して譲り受け、家屋の修理復元、蔵書・資料の整理を行い、2006年から公開を始めているようなので、在学中は全く知らなかったのです。

公開は毎週水曜と金曜のみ。
10:30~16:00とあくまでも「研究機関の一般公開日」って位置づけで、入場料とかもありません。

場所そのものは良く知っていたので、すたすたと向かう。

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左の門柱の看板には金ぴか文字で「旧江戸川乱歩邸」と書かれているけど、ひっそりとしたたたずまいであります。

これが乱歩の住んでいた家。
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昭和初期の建物で、戦災からも焼け残ったもの。当時としては、かなり瀟洒な建物だと思う。

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写真の撮れるところは限られている。
この応接間と、玄関に展示された資料。

メインの展示室には江戸川乱歩の著書の初版を含む古い書籍が展示されているけれど
撮影は不可。卒論?の取材なのか若い女性が二人、熱心にメモを取り質問していた。

玄関には夢野久作が乱歩に贈った博多人形が展示されていた
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なんか、乱歩のミステリーにそのまんま出てきそうな儚げな表情のお人形。

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小学生の頃、「江戸川乱歩派」だった人には懐かしいだろうな~
私は「ホームズ派」だったからあんまり読んでいないのよ。あの頃クラスは「ホームズ派」「乱歩派」「ルパン派」「本は何にも読まない奴」の4つに綺麗に分かれていた。お互い守備範囲をしっかり持っていて他には手を出さない。

他にも乱歩が戦前・戦中のミステリーを書くことが許されない世情で休筆を余儀なくされていた時期にまとめた、様々なスクラップブックの展示がとっても面白かった。
引っ越し魔の乱歩が都内のあちこち26か所を転居して回った記録とか
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トリックの分類とか
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家の見取り図も、乱歩の自筆。
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引っ越し魔であると同時に、整理魔。
そして蔵書魔で、入手した文献資料は決して手放さない。綺麗に分類して保管。
その数…よくわからないけど1万冊以上であることは確か。
一体どこに保管していたのかと言えば…
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庭の奥にある土蔵です。

なんかすごく雰囲気が。乱歩のミステリーの舞台そのものじゃないか!!
密室物とか、監禁系とか…

灰色の壁はコンクリートではなく、鼠漆喰。
復元作業の中でこの色が特定され再現されたそうだけど、この鼠色の漆喰がある建物は日本ではここと、あともう一か所だけだそうな。
「蘇る幻影城!」とパンフにあった。まさにそんな感じ。

二階建ての土蔵で、見学は入り口から中をのぞくだけ。しかもガラス戸が厳重に占められているからガラス越しの見学。良く見えないアセアセ

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お土産は、大学の購買で購入。
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短編集を今読んでいるけれど、
「ぞわり」とした恐怖
大正から昭和にかけての時代の匂い
そして、トリックの面白さ

これは癖になりそうだ。


  • ぞわりとしてみたいような。
    みこぴょんさんは立教大学なんですね。優秀❗学生時代にクリスチャンになられたんでしょうか?

    私はホームズ派です。神戸の英国館で再現されたホームズの部屋で遊んでたとき(笑)知り合った女性に勧められてヤフー!ブログを始めました。
    ホームズさま💕 削除

    愛媛
    2018/6/27(水) 午前 1:33
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  • > 愛媛さん

    「学生時代にクリスチャンに」それが真逆で…
    高校生までは近所のプロテスタント教会に熱心に通っていたんですけど、大学はキリスト教といっても聖公会で、なんかなじめず、そのままずっと教会から離れてしまったんですよ。クリスチャンになったのは子供が3人も生まれた後で…

    「ホームズ派」同志ですねグッ
    神戸の英国館か~良いな雰囲気あるでしょうね。 削除

    みこぴょん
    2018/6/27(水) 午前 5:12
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  • おはようございますお疲れ様です今日水曜急遽公休なり先ほど起きましたこれから二度寝します写真綺麗撮れましたねリスペクト話し変わりますが月曜大阪37度都内32度とか暑いですね ( ´△`) ⛪ 削除

    2018/6/27(水) 午前 7:32
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  • 顔アイコン

    そのくくりだと私はおそらく「乱歩派」
    今でも本棚には文庫本が何冊か、あと、息子の部屋には少年探偵団シリーズがたぶん全巻。

    文が美しいと思うのですがいかがでしょうか。 削除

    ほのぼの
    2018/6/27(水) 午前 11:03
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  • 表紙が懐かしいですね。

    私も結構ミステリーは読んでいたけど、浮気性で和洋問わず読んでいましたね(笑)(『エラリークイン』とかも)

    母校にそういうものがあるとうれしいですね。

    私の場合、『元寇防塁跡』というのが校内に残されていますね。(あの『てつはう』とかが使われたやつ)
    一部分ですが、ガラスで囲まれています。

    それと旧講堂が『キリスト教博物館』(小規模ですが)になっています。 削除

    ノナママ
    2018/6/27(水) 午後 4:17
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  • 本は大好きだったけどどちら派でもなかったわ。星新一とか筒井康隆とかのSFものが好きだったなぁ。 削除

    たまごアイス
    2018/6/27(水) 午後 5:17
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  • 懐かしいよぉ~♪
    意地になって図書館にある全館読んだ様に思う。
    「怪奇四十面相」では二十面相がわざわざ「私は四十面相になったのだ。」みたいな説明しているシーンを覚えている。相手が小五郎だったのかまでは覚えていないが爆  笑 削除

    nekop602
    2018/6/27(水) 午後 8:29
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  • > aya*****さん
    ほんとに真夏ですね。 削除

    みこぴょん
    2018/6/28(木) 午後 9:55
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  • > ほのぼのさん
    わかります、わかります。
    何しろ子供時代のことだから、読む本も「こども版」で、文体もなにもなかったと思うんだけど、今文庫版を読むと凄く惹かれます。
    少し乱歩を読み込んでから、また見学に行きたいです。 削除

    みこぴょん
    2018/6/28(木) 午後 9:58
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  • > ノナママさん
    派閥に分かれていたのは、たぶん小学校4年生ぐらいのことなので、エラリークインはなかったな~
    私のホームズ愛もその頃までで、その後は星新一・北杜夫・そしてなぜか太宰治へ。暗い文学少女になりました爆  笑