LH企画「カリアロ・トリヴァ」妖精族 | ミカエルウェブ

LH企画「カリアロ・トリヴァ」妖精族

【T様の心の中の英雄】

お名前 ・・・カリアロ・トゥリヴァ
種族と性別・・・妖精族の女性
リクエスト・・・女性・ただし中性的

【アイテムの解説】
ひらめき電球アイテム ・・・生命の秘薬
共鳴キーワード・・・「想いが満ちる時に起こる奇跡」

生命の秘薬は、錬金術師達の間で語り継がれる幻の薬で、その存在を見た者は非常に稀である。
一説によると、過去数百年前に亡くなった伝説の錬金術師、バレート・ラーンによって創り出されたと言われている。

黄金の鳥が上を向いて羽ばたく様な形をした壺に、緑色の液体が入っているのだが、その成分は不明。
しかも、その液体だけでは何の効果も期待できないことが確認されている。
そのため、研究者達の中には偽物ではないかと考える者もいるが、『黄金の鳥が輝く時に奇跡が起こる』と言い伝えられており、何らかの影響によって黄金の鳥の形をした壺が輝き、それによって秘薬が完成されるのではないかとささやかれている。

また、バレート・ラーンは次の様にも言い残している。
『人が想いを心と体に満たす時に不可能は可能となる。私が残した仕事は、全てその法則によって創出されたものである』



【ミカエル君が伝える、あなたの心の英雄譚】

あなたは、クリスタランドで「バレート」という薬屋を営んでいる女性の妖精です。
物静かで全てを受け止めるかのような落ち着きと、凛とした雰囲気を漂わせていました。
この店は、クリスタランドの外れにあったにもかかわらず、秘薬の噂を聞きつけた人間が多く来店してきます。

その日は、3人の人間のお客様が来店しました。

1人目は若い男性です。彼は言います。
若:「モテモテになる薬を売ってくれないか。あんたみたいに綺麗な顔の男になって、いろんな恋を楽しみたいんだ。」

カ:「私は女ですよ。」

若:「そうなのか?そういや女にも見えるか・・・。まぁどっちでもいい。早く薬をくれ。」

カ:「では、この壺に手を添えてください。」
あなたと男は、机の上にある不思議な壺に手をかざしました。
それは、黄金の鳥が上を向いて羽ばたく様な形をした壺に、緑色の液体が入っているもので、秘薬の元になる魔法のアイテムでした。
春かな昔、伝説の錬金術師バレート・ラーンによって創り出されたと言われているこの壺は、代々あなたの家に受け継がれ、今はあなたが所有者として、薬屋を営んでいたのです。

2人が手を添えてみても、壺には何の反応もありません。

カ:「残念ながら、薬は生まれませんでした。御代は結構ですので、お引き取りを・・・。」

若い男は、文句を吐き捨てながら帰って行きました。


次にやって来たのは、裕福そうな中年の男です。
中:「父が長生きできるような薬を用意してください。お金ならいくらでも出します。」

あなたは、先ほどと同様に中年の男と一緒に壺に手をかざしますが、今度も何も反応がありませんでした。

カ:「残念ながら、薬は生まれませんでした。御代は結構ですので、お引き取りを・・・。」

中:「なぜだ?あなたの薬は、人の想いに反応して奇跡の秘薬を生むと聞いたから、こんな遠くまでやって来たのだぞ。」
男は怒りながら言いました。

あなたは冷静に答えます。
カ:「今、私の頭に浮かぶのは、あなたの父親はたいそうな権力者であり、あなたはその庇護下にあれば一生楽できるという欲です。
 この壺は、『人が想いを心と体に満たす時に不可能は可能となる』と言われています。
 そして、その想いとは純粋な愛を基準にしたものと私は考えます。
 あなたの想いは愛から遠ざかったものなので、秘薬は生まれなかったのでしょう。
 お帰りください。」

中年の男は、真実を見抜かれたような気恥ずかしい顔をして、帰っていきました。


3人目は、少年でした。
少:「お姉ちゃんは生まれた時から目の病気で、何も見えないんです。
   お医者様は、一生、空も星も見えないだろうって・・・。
   せめて夢の中でいいから、この世界を見られる薬を売ってください。
   一晩の夢でいんです。お願いします。」


カ:「目を治す薬じゃなくていいの?」

少:「お医者様は絶対に治らないって・・・。どんな魔法でも神でも治せないだろうって・・・。
   お金はこれだけしかありませんが、お願いします。」


差し出した少年の手には、汚れたコインが数枚あった。
それを持つ手はボロボロで、良く見れば、少年自身かなりやせ細っているのがわかる。
ここまでの渡航費をなんとか工面し、すがる想いでやってきたのでしょう。

カ:「この壺に手を添えて・・・。」

少年が壺に両手を添えると、あなたはそれを覆うように手を添えます。

カ:「目を閉じて、お姉さんのことを考えて。」

2人は目を閉じ、静寂が包みました。

次の瞬間、突然、壺が黄金色に輝き出しました。
それはまるで、鳥が翼を大きく広げて飛び立とうとしているかのような姿に見えます。
少年は怖くなって一歩下がりますが、あなたは彼を優しく支えました。

カ:「大丈夫。奇跡は美しいものなのよ。」

やがて壺の光は消え、あなたは中から白く輝く液体を容器に移し替えました。

カ:「さぁ、これをお姉さんに飲ませてあげなさい。
   お姉さんに夢を与えてくれる秘薬よ。」


秘薬を受け取った少年は深くお礼を言い、帰って行きました。


一月後、あなたに1通の手紙が届きます。
それはあの少年からのもので、短くこう書かれていました。

「あの薬を飲んでから、お姉ちゃんの目の病気が治りました。
 見えるようになったんです。それも一晩じゃなくて、ずっとです。
 お医者様も『奇跡だ』って驚いていました。
 お姉ちゃんは、いろんな世界を見て周りたいと喜んでいます。
 いつかお姉ちゃんと、お礼に行きたいと思います。
 本当に、ありがとうございました。」


あなたは、返事を書きました。
「お姉さんが苦しみから解放されてよかったですね。
 この壺から生まれる秘薬は、人の愛が現象化したものです。
 軌跡を起こしたのは、そしてお姉さんを救ったのは、あなた自身の穢れなき想いと覚えておいてください。
 いつの日か、お二人にお会いできる時を楽しみにしています。
      カリアロ・トゥリヴァ」



古の錬金術師バレート・ラーンの日記の最後のページには、こう書かれていたそうです。

人の純粋な想いは、不可能を可能にする力がある。人それを奇跡と言う。」

あなたは、その文章を木に彫り、店の一番目立つ場所に飾っていました。

奇跡の秘薬を求めて、日々いろんな人間が来店しました。
あなたは、どんなお客様も差別することなく受け入れます。
それは、全ての人に奇跡を起こせる可能性があることを見てきたからです。

黄金の鳥は、次はいつ羽ばたくのか?
あなたはそれを楽しみに、毎日お店を開けるそうです。


゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆ 終わり ゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆


*これは、あなたの魂の性質や過去世や意志などを総合的に分析し、物語にしたものです。
この英雄はあなた自身の心であり、今気づいてほしいあなたの一側面でもあります。



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