LH企画「スライ・モーティス」エルフ族 | ミカエルウェブ

LH企画「スライ・モーティス」エルフ族

【N様の心の中の英雄】
お名前 ・・・スライ・モーティス
種族と性別・・・エルフ族の男性
リクエスト・・・男性、もしくは少年

【アイテムの解説】
ひらめき電球アイテム ・・・高潔のマント
共鳴キーワード・・・「清らかなる誇り」


 数百年の昔に滅んだ旧国の騎士達が、当時の王を守るために特殊な技法を用い、
自らの魂の力を繊維の一本一本に練り込み作られた純白のマント。
身につける者の心を清め、純粋な魂の誇りを引き出すと言われる。
その表面は真っ白だが、キラキラと銀色に輝く光の粒子が放出している様に見える。
そのため、少しの汚れであればその粒子によって自浄化されるため、戦場においても常に美しい状態を保っている。


旧国の王は、このマントによって激し戦でも命を落とすことはなかったらしい。
現在は商人の手に渡り、行方が分からなくなっているが、マントは持ち主を選ぶとされ、
亡き王の様な『清らかな心と気高さ』を持った人物の手に渡るだろうとささやかれている。




【ミカエル君が伝える、あなたの心の英雄譚】


あなたは、スライ・モーティスという名のエルフの男性です。
物静かで口数こそ少ないものの、意志が強く、気高く、大きな愛を行使できる者でした。
精霊魔法にも精通していたあなたはその力を買われ、エルフの長老から、ある森の一角の守護を任されていました。

その森は、エルフの森の中でも最も美しい湖がある場所で、生命エネルギーに満ちた素晴らしい場所です。
エルフ達も、神事の際にはそこで集まることもあり、神聖な場所ともされていました。
あなたはその湖のほとりに小屋を建て、ひっそりと暮らしていました。


ある時、パトロールのように森を散策していると、人間の一行に出会いました。
その中心人物は貴族の女で、貴金属に身を固めています。

女:「そこのエルフさん。ここは美しい森ですね。誰の所有地ですか?

ス:「誰のものでもありません。森は森として生きています。

女:「そうですか。私はここが気に入りました。ぜひこの土地をお譲りください。
   お礼はいくらでもお支払しますわ
。」

ス:「お断りします。先ほども申し上げた通り、この森は誰の“物”でもありません。
お引き取りを・・・。


人間の女は、しばらく引き下がりませんでしたが、あなたの強い意志と静かな迫力を見て、いったん帰りました。


それから、あの貴族の女性は何度も森を訪れました。

ある時は、山ほどの貴金属を用意してきましたが、あなたは断りました。
ある時は、たくさんの家畜を連れてきましたが、あなたは断りました。
ある時は、自分が身分の高い者だという証書を持ってきましたが、あなたは断りました。

人間の女は、毎度あなたに断られ、不機嫌になって帰って行きました。


一月後、またあの貴族の女性がやってきました。
傍には、武骨な雇われ傭兵らしき人間が数名、武器を携えて立っています。

女:「私もこういったことはしたくなかったので、なんとか話し合いで解決しようとして来たのですが、
あなたが強情だから、仕方ない結果と思ってくださいませ
。」

ス:「例え、何を用意されても、私の答えは変わりません。どうかお引き取りを。

女:「命に代えても、この森を護ると言うのですか?

ス:「命と誇りに懸けて・・・です。」強い意志を込めた瞳で女を見つめ返します。

女は一瞬たじろぎました。

女:「どうしてですか?私にはわかりません。お金にも力に屈しないのは、ここにすごい財宝でもあるのですか?

ス:「財宝などありません。あえて言うならば、この森自体が宝物と私達は思っています。
お金は価値を測る道具に過ぎません。
しかし、命の価値は、お金では測れないものです。
私はこの森を愛しています。
この森の命を護るのが、私の使命です。
ですから、いかなる者も、この森を汚すことは許しません
。」

その時、あなたが来ていた真っ白いマントが白銀に輝き出しました。 
いかなる闇も穢れも浄化するかのような、強く清らかなる輝き。
この“高潔なるマント”は、滅んだ国の王がまとっていたもので、身につける者の心を清め、純粋な魂の誇りを引き出すと言われていた。
あなたはそのマントの今の所有者であり、あなたの意志に呼応して、マントが助力をしているようでした。

そのあなたの姿は、神々しくもありました。
人間の女は、ついあなたに見とれてしまいます。
そんな彼女に、あなたは静かに、でも威厳を込めて言いました。

ス:「周囲を良く見てください。
あなたは美しさがわかる人とお見受けします。
ならば、この美しさ・・・森という命の尊さもわかっていただけると信じています
。」

人間の女は、呆然と立ち尽くすかのように、森と湖を見渡しました。

女:「命は、誰のものでもないということね・・・。」

自然の美しさに共鳴して、本来の心の美しさが表面化したかのように、その女はとても高貴で優しい微笑みを浮かべていました。


女:「さぁ、帰りますわよ。」

人間の女は、傭兵達に声をかけ、帰ろうとしました。
しかし、暴れる目的で来た傭兵達は不服です。

傭:「こいつがいなくなれば、ここはあんたの森になるんだろ?なぜ、いきなり帰るって言うんだ?

女:「このエルフさんは、この森を愛しています。
   私もこの森を愛しています。
   そして、愛するとは、独り占めすることではなく、そのものの尊さを見守ることです
。」

傭:「何言ってんだ?

女:「とにかく帰ります。お金はキチンとお支払しますから、それでいいでしょう。」

傭:「まぁ、金さえもらえれば、こっちは構わねぇがな。」

人間の女は深く一礼し、一行を引き連れて森を去って行きました。

あなたは、無言で彼女を見送ります。
自分の誠意が、そして愛が伝わったことに満足感を感じ、微笑みながら小屋に帰って行きました。


その後、国に帰ったこの女は、私財を使って自然保護団体を設立。
美しい自然を率先して守ろうと活動を始めました。
そして、年に1回だけ、あの貴族の女はあなたの森を訪れ、“自然との共存について”のアドバイスを受けたそうです。


あなたの気高くも美しい誇りは、今日も森と共に在ります。
そして、その後もあなたは、天寿をまっとうするまで、その美しい森を護りながら静かに暮らしました。

゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆ 終わり ゚・:,。゚・:,。★゚・:,。゚・:,。☆


*これは、あなたの魂の性質や過去世や意志などを総合的に分析し、物語にしたものです。
この英雄はあなた自身の心であり、今気づいてほしいあなたの一側面でもあります。



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