すこし気持ちが落ち着きました。


お兄ちゃんにはっきりと

「みなみとの結婚は考えられない」

って言われました。


でも、理由は

「幸せにする自信がない」っていう

なんともマンガのようなセリフでした。


だから、悲しくはなかった。



お兄ちゃんの様子が変で

ずっとモヤモヤしてた。


私のことキライになったのかな。

まさかと思うけど他に好きな人ができたのかな。

昔のヒトから連絡があって気持ちが揺らいでるのかな。


いろんな深読みしてたから

何度たずねても、お兄ちゃんが結婚を考えられない理由が

「幸せにする自信がない」だとわかって

なんだかホッとしてる自分がいる。



「デートに行っても最後にはみなみが機嫌を損ねる。

 だから、だんだん出かけるのが億劫になって

 何をやっても、また、みなみのことを傷つけるんじゃないかと

 満足に楽しませて一日終わることがないから

 出かけることに怖気づいてる自分がいた。

 メールしても、うまくかみ合わない。

 だんだん何をメールすればいいかわからなくなってた。

 何を言っても怒るんじゃないかと思った。

 そしたらメールできなくなってきた。」



お兄ちゃんが話してくれた気持ち。

こう言ってお兄ちゃんは、また、

「ホントに自分はダメなヤツ」って

自分を卑下して苦しんでた。


違うよ…

私が自分勝手だっただけ…


お兄ちゃんを失う危機感を覚えて初めてわかった。

どれだけ私がお兄ちゃんの気持ちを踏みにじっていたか。


「昔みたいに、って頭では考えても

 心がついていかない」


お兄ちゃんはそう言った。

6月くらいだったら、きっと大泣きしてた。

でも、きのうは冷静だった。


そんな気持ちにさせてしまったのは私。

だから、私が変われば、きっとやり直せる。

今すぐどうこうはならないけれど、時間をかければ。

また戻れる気がした。



お兄ちゃんは、

「結婚は考えられない」

「幸せにする自信がない」

「このままじゃダメだと思う」

「結婚を考えられないのにみなみを引き止めておくことは

 どうなんだろうと思ったらわからなくなった」

そんなことを言ったけれど、


ヒトコトも、「別れたい」とは言わなかった。

「別れた方がいいと思う」とも言わなかった。


「結婚」には踏み出せないけれど、

「別れ」にも踏み出せない。

そんな状態なんだと思う。



だったら、急がなくていい。

ただでなくても家のことで考えることがたくさんあるんだから。

家のことをヒトツずつ片付けて。

私とも少しずつ、歩み寄って。


いつか、完全に家のことが落ち着いて、

私との間も、昔のように戻ったら。

そのときまた、結婚のことを考えてくれればいい。


それでも結婚が考えられないなら、

そのとき、また、話し合えばいい。



だから、今は、

私は見返りを期待せず、

ただ、お兄ちゃんにとって

居心地のいい存在になってあげられるよう、

余計な負担を与えないよう、

お兄ちゃんを見守ろうと思います。