きょうは、今月、唯一お兄ちゃんと休みが一緒の日。

だから、ちょっとだけお出かけしました。


「どこ行きたい?」


と聞かれて。

いつもなら、どこでも~っておまかせだったけど、

きょうは「スポーツ用品店に行きたい」って言ってみた。


ジム通いを始めたから、

スポーツバッグとか、ジャージ的なものとか…

気に入れば買おうかなと思って。



いつもは、人目を気にして、お店に着いたら

「じゃ、しばらく自由行動で」って別々にまわってた。


でも、お店についても、きょうは「自由行動」っていう言葉は

お兄ちゃん言わなかった。

だから、何も言わずに、お兄ちゃんの横を歩いてみた。



一緒に、スポーツバッグとか、探してくれた。

意味もなく、キャンプ用品の売り場とかも見てまわった。

お兄ちゃんが好きなサッカーのブランドの服を見たり。

予定外に気に入ったシューズをお兄ちゃんがゲットしたり。


同じ買い物でも、

ただ、隣にいて、一緒に見て、会話できるだけで、

幸せな感じがした。


もう今は、会社の人にばれて困る関係でもない。

ただ、仕事上やりづらくなるからバレたくないだけ。

どちらかが部署移動とか左遷みたいなことになったら困るから

否定はしているけれど、あやしいと感づいてる人もいる。


もう何も気にしないで、いつもこうやって一緒に歩けば

それだけでこんなに楽しいのに。


なんてことを考えました。




お昼を食べて、

ちょっとホームセンターとかに寄って、

デートは終了。


部屋に戻ると、お兄ちゃんはまた眠そうにソファに横になる。


きのうからあんなに寝てるのに、って自分でも不思議がってた。

こんなに眠いのなんでだろう、って。


だから、寝ていいよ、ってお兄ちゃんの頭をなでた。

いつもとは逆。

いつもは頭をなでてもらってばかりだったけれど、

きょうは私がお兄ちゃんの頭をなでたかった。


不思議と、頭をなでていたら、

すごくお兄ちゃんが愛おしくなった。

子供をあやすと言ったらちょっと違うけれど、

でもそれに近い感覚で、

お兄ちゃんの頭をなでながら、

お兄ちゃんのこと、大切にしたい、って。


ごめんね、とか

ありがとう、とか

だいすき、とか

そばにいるよ、とか

ゆっくり休んで、とか


何も言葉は口にしなかったけれど、

全部の想いをこめて、

お兄ちゃんの頭を優しくなで続けた。





お兄ちゃんも、きっと、

同じ気持ちになってくれたのかな。





そっと唇を重ねて。





何も言わずに、

自然に愛し合えた。






久しぶりに、ひとつになれた。






最近、ひとつになろうとしても、

いろんな思いがこみ上げて、

泣き出してしまって、途中でやめたり、

終わってから八つ当たりメールしたりして、

お兄ちゃんを困らせていた私。


ちゃんとひとつになれたのは、

どのくらいぶりだろう。




お兄ちゃんに愛されるためには

お兄ちゃんを愛さなきゃいけない。


もしかしたら、私、

愛されたい気持ちばかりで、

愛することができていなかったのかもしれない。


お兄ちゃんは私を愛そうとしてくれたのに、

私が愛せなかったから、

バランスが崩れたのかもしれない。


お兄ちゃんがわかってくれないと

嘆いていたけれど、

お兄ちゃんをわかってあげられなかったのに

わかってもらえるはずがない。

 

 
「大好き」じゃなくて、「愛する」ということ。

 

 

お兄ちゃんの

「好きな気持ちはあるけど、最初の頃ほどじゃない」という言葉は、

もしかしたら、

「好き」だけど、「愛おしい」と思えなくなっている、

という意味かもしれない。

 

 
この「愛おしい」という感情に気付いた今、

あの、優しい声と表情で、魔法の言葉を言ってくれた

いつかのお兄ちゃんがすごく遠く感じて、

愛し合えたのに、

お兄ちゃんとの距離を感じずにはいられない。

 

愛し合えたけど、

やっぱり、魔法の言葉を聴いていないから、

100パーセントではない気がした。

 

お兄ちゃんの中に、

私を「愛おしい」と想う気持ちは

100パーセントは戻っていない気がした。

 
ただ、体だけのためにつながったという感じもなかった。

100パーセントでなくても

愛おしいとお互いに思えたから

ひとつになれた…

そんな気がする。

 

 

お兄ちゃんの私への想いが

100パーセントになる日が来ますように。

 

今はただ、祈りながら

お兄ちゃんを大切にしようと思います。