「花紅開宇宙」(花 紅(太陽) 宇宙に開く。はな くれない うちゅうにひらく)
一輪の花の中に宇宙が内包され、マクロへ開かれ、宇宙も同じく花の中に現れ、開かれている。

 大学で神学を学びました。科学に造詣が深いクリスチャンの教授と神父様の講義で、メインはアインシュタインの光量子論でしたが、コンピューター理論にも詳しかったのです。自然と科学の結びつきについて、印象深いものがございました。
 キリスト教では、神は万物の創造主と信じられています。

 コンピューターは入力すると、処理され、ディスプレイに処理結果を反映(出力)します。例えば、葉っぱは、暗闇では何色に見えるでしょうか。夜行性動物、暗視カメラを除いて(笑)。
 光がない、暗闇、すなわち光信号の入力が遮断された状態、緑色は出力されない。そこに葉っぱがあるのを見ても、(葉っぱが存在していても)、眼の網膜(フイルム)には、葉っぱの形も緑も映し出されない。映像化されないものは脳には何も伝わらないわけです。
 葉っぱはそこにあっても「ない」ことになるのでしょうか。視覚では情報がゼロでも、触覚、嗅覚の情報がキャッチされば、脳で処理されるでしょう。そして、映像(脳が創り出した)として認識されるかもしれません。五感を研ぎ澄ませ!ですね。

 ヘレンケラーが、井戸水に手を浸し、“water”の単語と手に感じる水の冷たさが瞬時に結びついた逸話。はじめから脳細胞に映像が描かれているわけではないのです。その物質から伝わってきた情報を脳が情報処理して、映像化している、そのプログラム、仕組みのことを象徴的に伝えているのだと思います。肉体をまとい、こうして世界とつながる。

 話を元に戻して、緑色の葉は、物質そのものが緑色なのではなく、緑色の波長の光線。
 光線というと、光跡。レンズに入る光の量を調整する絞りを使って、スローシャッターで撮った写真を思い浮かべる人がいるかもしれませんね。それは一種の「見える化」だと思います。

 光(可視光線)とは、人間の目に光として感じる範囲の電磁波です。波長、電磁波が色を持ったものと認識できるのには、可視光線という情報を入力して、緑色の波長の光線だけを反射し、他の波長は吸収する機能を持ったプログラムが働き、緑色の光線だけを出力しているのです。

 動物、魚、虫、鳥、犬は同じものを見ていても、見えている色が違っています。世界から自分に必要な情報をキャッチするために、魚は、赤、青、緑が見え、虫は、紫外線が見える、犬は、青と黄色が見え、グレーのかかった世界です。

 私たちが見ている、嗅いでいる、聞いている、味わっている、触っている物質は、物質そのものではなく、出力された情報を見ている、嗅いでいる、聞いている、味わっている、触っていると言えます。

 なので、色の持つイメージというのは、案外当たっているのかもしれませんね。寒色、暖色、濃色、淡色、明度…

 そして、もう一つ、相似形。植物のフラクタルが分かりやすいですね。同じ形が規則的に続く形状であり、部分を拡大すると、全体と同じになる。

 


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 臓器は細胞で構成されています。その細胞は、たんぱく質から構成されています。たんぱく質はアミノ酸が結合したものです。最終的には素粒子にいきつくのですが。大きいものは小さいものが集まってできている。最小単位は電子と結合しています。電子は情報やエネルギーを運びます。

 宇宙空間には、大部分が真空、何もない状態なのですが、物質は何もなくとも、情報は存在しています。温度、光、電波、重力etc.

 僧侶から頂いた年賀状です。禅語の記事がたくさん、皆さまに読まれているようです。ので、今年も記事にしました!
 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。その後もお変わりなく元気にお過ごしのことでしょうね!

 (彼が携わっている)老人施設や病院のボランティア活動が少しずつ再開されてきました。世間ではマスク姿が減る中、依然として、ご家族の面会が制限されたままです。一日も早くコロナ前の対応、直接会って触れ合うことができる、に戻ることを願います。
 アフターコロナでの生活はいかがでしょうか。

 「花紅開宇宙」、禅林類聚に「紅輪当宇宙」とあり、紅倫は太陽のことを指す。だから紅の花は太陽と受け取っても良い、あるいはそのまま一輪の花と受け取っても良い。太陽や一輪の花が時間と空間を貫き、輝いているさま。光明三昧と書かれています。



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 あらゆる場所でも、太陽は、寒い冬において暖かい太陽の熱は生きる力であり、暗闇において、明るい太陽の光は希望にほかなりません。いかなる闇をも照らし、いかなる寒さをも和らげる太陽の無償であらゆる人々に平等に与える愛。イソップの物語の『北風と太陽』のように、自ら輝き、自ら与える喜びは、人びととの絆、世界との絆をもたらすでしょう。