2020年を迎えた時、予測もしなかった、新型コロナウィルス感染拡大。
国内の発端はクルーズ船、ダイヤモンド・プリンス号内での感染が判明したことだ。
2009年の新型インフルエンザ流行では、亡くなった人が出たが、多分、衛生概念がしっかりしている日本では、パンデミックは起こらないだろうという話もあった。動物を生きたまま、売り買いしている市場でたくさんの人がかかるのだろう、という推測もあった。
終息はしたが、今まで万能だったワクチン信仰はこれを機に崩れた。ワクチンを打っていても、かかる時はかかる。医療関係者では常識だった、このことを知らなかった人が多かった。

 ところが、COVID-19、コビッドは、未知、お医者さんでさえ聞いたことがない症例、専門家も医療現場も手探りだった。治療方法も分からなかった。ワクチンも薬もなかった。
だから、2類に分類された。結核、SARS、MERS、鳥インフルエンザと同じように、入院、仕事をしないで安静、制限があるってね。ちなみに、1類はエボラ出血熱、ペスト、ラッサ熱。

 今は、必ずしも入院が必要ではない、公費ではなく、自費での治療になる5類のインフルエンザ、はしか並みの感染症扱いは、ワクチンがあり、かかっても治療もできて、お薬もあるから。
陽性と結果が出ても、保健所の指示に従って待機と、パニックになる人は減ってきた。
当初は「マスク警察」のように、戦前の隣組的な監視の神経質さ、海外ではロックダウン、罰金などの強権が発動されたが、
 今は、人流(人の移動)だけでは説明がつかない、季節性要因による流行、6月、11〜3月増が認められたことから、移動の制限が緩和されつつある。
不足し、供給が追いつかなかったECMOの使用率もすごく下がった。

 完全に終息していないが、ウィズ コロナで、長期的スパンで向かい合い、経済も回していこうとしている。
 第一次世界大戦で亡くなった人の数は、1,600万人。軍人は1,000万人と言われている。だが、新型コロナウイルス感染で亡くなった人は、それを上回る1,800万人。
 そして、ウクライネ侵攻。

 お釈迦様は、この世には3つの苦があるとおっしゃった。「貧病争」。
 2008年のリーマンショック以来、デフレで、日本で買った方が安いと、爆買、海外から日本に観光に来る人が増えた。一億総中流は、バブル崩壊後は消え去った。格差社会になっていった。
 そして、新型コロナウイルス感染拡大。
 そして、ウクライネ侵攻。ウクライネの人も2週間前までは想像すらしたこともない、廃墟と命の危険。
木村太郎さん以外は、まさか侵攻はないだろう。攻めないだろう。と予測していた。
いっぺんに、貧病争を体験している2022年!

 

ブログ掲載可の画像

 

 だが、歴史を振り返ると、北はイギリス、西はスペイン、南はエジプト、東はメソポタミアに至る広大な領土、属国を支配していたローマ帝国の辺境のほころびが出始めたとき、ゲルマン民族の大移動がありました。その時も疫病の流行がありました。
 そして、ローマ帝国は分裂した。やがて、西ローマ帝国は滅び、東ローマ帝国(ビザンティン帝国)は、1000年続いた。
ローマ帝国は、キリスト教を国教としたが、それは国を統治するためで世俗にまみれていた。司教は権力を持ち、政治的な力も強かった。
 東ローマ帝国のコンスタンティヌス帝は、キリスト教、愛を基とした国を創ろうとした。信心深かった。千年続いた。

 これまで人類は、「貧病争」、様々な問題に科学技術の力、医療の発達、資本主義経済によって、克服しようとしてきた。それによって、不幸を減らし、人類の幸福を増やしていけると信じ、科学技術は様々な問題を解決するための大きな力となった。
 しかし、これから表れてくる全世界が向き合わなければならない問題に、もう1つの力が必要となる。それは、人間の力。闇にいくのか、光にいくのか。闇を増やすのか、そうでない方に舵をきるのか。
苦しみ、恐ろしさ、悲しさ、切なさを体験している。だが、憎しみ、怒りによって、人間の内にある光を消すのか。相反する壊す心。
 『スターウォーズ』のダークサイド(暗黒面)に墜ちていくさまは、身につまされる。
闇に堕ちた、かつて天使だったルシフェル、引っ張ろうとする闇の世界と闘う大七天使。ジェダイのように、フォースをもって暗黒面に立ち向かう術があるのか。
でも、解決してゆかなければならない。
 それに立ち向かう術を、一段と高いところから俯瞰すれば、鳥の目で、虫の目では見えなかったものが見えてくるものがあるかもしれない。だけど、ボロボロに傷つき、深い悲しみにあり、消えない怒りを抱く人に、幸せになっていただくには、どうしたらいいのだろうか。
せっかく安全な日本に来ていただいたのだから、幸せに、心が癒やされるように、してさしあげるにはどうしたらいいのだろうか。