ラクビー日本代表は死に物狂いでやったから、レッテル貼り、ラベリングを払拭できた。
白人以外の外人に対する日本人の眼差しもそうですし、
「日本のラクビーは世界で勝てない」と長く言われていた。そのラベリングを払拭するために、
「全てを犠牲にしてきた」の日本代表の言葉がある。
特に、最年長のトンプソンは、脚光を浴びなかった時から、スポットライトが当たらなかった時から、日本代表のために頑張ってきた。満を持しての、条件が整ってからの代表入りではない。
 他のメンバーも、活躍の前に種から花開くまでの時期をどれだけ頑張ってきたのだろう。
 だから、感動して、皆称える。

勝者がいれば、敗者がいる。ベスト4を前に敗れ去った、優勝を目指しながらも夢と潰えたチームがある。
 だが、それぞれに美しい物語があり、敗者であろうと、心に焼きつけられた選手たちもいた。

 

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 突然、話は変わるが、
北斗の拳の話で盛り上がり、
「なぜ、北斗南斗の心優しき男ばかりが死ぬのか!」「悪人はのうのうと生きていて、許せん‼成敗してやる!必殺拳だ~!」「あたたたたた~‼」と熱くなっていた時、
全然北斗の拳を知らないであろう方がおっしゃった言葉。
「人は皆死ぬ」これには、し~ん…と静まりかえった。「心優しい人も、悪い人も皆そう。いい人だからといって、いつまでも生きている人は誰一人いない」
わたしが、
「レイが好きだから、もっとレイを見たかったなぁ~という気持ちで、漫画の話だから」「乱暴な言葉、誤解させてすみません」
と謝ったら、
「いい人だから早く不慮で死なないということではない。神様に祈ったから、何事もないということではない。大事なのは、その間どう生きるかだ」
「長く生きても、友人も次々にあの世に見送って、丹精していた庭、住み慣れた家を離れ、ぼぉ~っと、寂しい淋しいと毎日、することもない人も話すこともない人もいる」
あ~!彼女は福祉関係者だ~!
でも、一方で、『まだまだしたいことがあった。でも、あきらめなければならない』人もいる。天上からお呼びがかかって。
 北斗南斗の男たち、漢は死を悼み、涙を流す北斗ファンもいる(笑)
 そういうことか~! 自分はどう生きるか?だ~!
「北斗南斗の心優しき男みたいに自分がなれ!」は受けつけない。だって乙女心なんだもの~(笑) 憧れの漢なんだもの~♡

 ラクビーのスクラムもタックルも、自分には到底無理だが、
感動するということは、それを見ることによって、疑似体験できる。追体験できる。選手たちの想いを感じる。気持ちがダイレクトに伝わってくる。
 観衆に感動を与えたくて、感動させようと、必死に選手たちは頑張っているわけではない。チームの目標のため、これは自己実現に属するが、
 突き詰めると、人間性なのか~
 選手たちにしてみれば、
自分達は、ベスト4を目指して、準備し、死闘の限りを尽くした。かつては陽の目を見なかったラクビーが、観客席から、みんなが一生懸命、懸命に応援している。温かい気持ちを感じる。温かい声援、温かい言葉を戴く。
応援している人の反応に選手たちは感動しただろう。チームの目標は宿題として、課題として次につなげるのだろうけど、ベスト4の目標を達成したから、「いい」。達成しなかったから「ダメ」なのではなく、人々の心に多くの痕跡を残した。