わたしが、甲子園の高校野球で見ているのは、ただひとつ!
もうダメだと思っても、誠実に自分の野球をやるかどうか。
横浜高の試合内容を見た後なので、龍谷大平安高と津田学園高の試合を気持ちよく見られている。横浜高には頭にきてたんだなって実感(>_<)。
津田学園高のピッチャー、前佑囲斗、大人びているが、吉田輝星を彷彿させる。前佑囲斗さんは、目がクリッとしているが、不動心、貫録を感じた。
今まで、投手の顔を思い出そうとしても、読まれないように感情を出さなかったと思うので、印象が薄かった。それが、(吉田輝星くんになんとなく…)とタブる時があった。特に一塁を眺める時のまなざし、首を振る時のしぐさ。それは単なるクセではなく、ランナーを警戒して、一塁を見る。一塁への牽制はバッターの集中力を削ぐため、とピッチャーが平常心に戻る、リラックスできるといわれるが何回もやるとクセを読まれてしまう。
龍谷大平安高は、昔から名門で有名だからね。全員合掌、一礼で終えた、仏教系だったのか?
本当に、龍谷大平安と津田学園の試合はとてもいい!メンタル面で学ぶことはある!
見終わった後、拍手したくなるような試合内容。
及川雅貴、奥川恭伸は大阪桐蔭のエースだった柿木蓮みたいに安心して見ていられるタイプか?
それにしても、盛岡大付のピッチャー、阿部秀俊、石岡一高のピッチャー、岩本大地は本当に高校生か?貫禄ある大人(成人、20歳以上)が高校生として年齢詐称で出てるんではないか?と思うくらい、落ち着き、余裕、貫録がある。甲子園2人とも初めてなんだよね?
特に岩本大地さんは顔に出さない。気持ちが揺れない。追いつめられても、嫌なピンチの場面でも。
阿部さんも周りの雰囲気関係なく、自分のピッチングをしていたと、評されていたが、岩本さんも不動心だった。
九州の大分県の明豊高の若杉晟汰(せいた)、目はつぶらだが隙がない落ち着いた雰囲気。あの人は、不思議な雰囲気を纏(まと)っている。異様な落ち着きと余裕。
大分高エース長尾凌我も3人打ち取って戻る時に笑わなかった。
勝っても、だが、明石商業高は強い!歯が立たなくても、気持ちが崩れない、集中力や堂々とした振る舞い、礼儀正しいのは、本当に見習いたい。もうダメだなって、分かる。それでも態度を変えない。感情を出さない。最後まで自分らしくやる。
智辯和歌山高、もう始めから勝敗はわかっている。かませ犬のような組み合わせだが、食らいついた熊本西高!子どもたちに野球を教えたり、地域の清掃したり、野球バカではない。
感心したことの1つに、アルプス席に脱ぎ捨てられていた雨がっぱやごみの回収をベンチに座れなかった啓新高野球部員がしていた。監督が考動(こうどう)を教えているそうだ。啓新高校と熊本西高校が好き。強豪、甲子園常連でなくても。
ちなみに星稜高も控えが甲子園周囲のごみ拾いをするのが伝統だそうだ。
相手や状況によって、自分を変えるのは、エネルギーをムダにしたくない省エネ思考でもあるが、周りに翻弄されるカメレオンのようでもあるし、少しのコスト、労力でたくさんの成果を手に入れたい投機心が潜んでいる、または相手のせいにする言い訳、の諸刃の刃でもある。
「相手がこうだからこうする」そんな自分を自分で残念に思う。
それは、そこまでやった人でないとわからない心境なんだな。ピッチャーの気持ちの強さ、相手のペースに乗らない。
だからこそ、横浜高校には、応援、アルプスも含め、チームの一体感、心を一つにできるかどうか。アルプスで、部員がやらされている感じ、落胆の表情を見せる、初めは浮かれていたが、チャンスを活かせなかった時、悔しさよりガッカリ感が漂ってた。ベンチとプレーしている選手の気持ちと一体となっているか。
藤浪晋太郎、平尾奎太時代の大阪桐蔭、根尾昴(あきら)、藤原恭太(きょうた)、柿木蓮時代の大阪桐蔭の方が、もっとチームの雰囲気はいい。人を惹きつけるものがあるぞ!
東邦と大阪桐蔭の合同吹奏楽もとても良かった。大阪桐蔭吹奏楽部は、演奏のレベルが高く、舞台のスケジュールが山積みで決して暇ではない。だが、選抜に出られなかった大阪桐蔭を応援する代わりに、東邦高を応援しようと率いて来てくれた。
市和歌山高のチアリーダーも激しい動きにびっくりした。女子は息がきれて、筋肉痛になるんではないか。戦っているのはマウンドの選手だけではない。
プロ野球では、マウンドの外側に飛んだボールは、守備が動かない。ファウルだなって。だが、高校野球の守備は取る。ファウルだとしても。相手チームに対する守備力を見せつけての牽制か?と思ったが、ファウルだろうと思ってとらないと、その気持ちが、守備のほころびが生まれる。だから、高校野球の守備は全部取りに行く。どんな時も一生懸命!
周りがどうであれ、自分を保つ、今日も、津田学園と札幌第一高に教えてもらった。目の前の事態に一喜一憂しなく、よく見る。物事の捉え方、高校生に、高校野球に教えてもらってる!
甲子園の高校野球で見ているのは、ただひとつ!もうダメだと思っても、イヤな場面でも、誠実に自分の野球をやるかどうか。それを何回も繰り返さないと、場慣れしない。
あと、自分を冷静に見られるか。
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本人は、「精一杯やってる」「周りが悪い」という。あるいは、「2年生だからできなくて、当然」「エース(上手い人)がやるべき」
その点、星稜の寺沢孝多と、札幌第一高の2年は偉かった‼
本当に一流は、2年生だろうが、侍ジャパンでやらせてもらったことへの感謝や自分を高める言葉を口にする。
決して、本当の一流、奥川恭伸、及川雅貴、前佑囲斗、岩本大地は決して、「自分はやれることはやってる」「相手がこうだったから」「精神的にいっぱいいっぱいだ!」とはキレない。
「そんなの分かってる!そんなの全部やってる!」「自分は精神的にもう疲れた。心身ボロボロだ」と、(わかってもらいたい)と、感情をぶつける人が多い。それは、ストレス解消、自分の感情をコントロールすることなく、たまったものを、ただ言いたいだけ。ただそれだけ。厳しい言い方をすると、崖っぷちではない。
ワンアウトの満塁、ツーアウトのスリーボール、こんな局面だったら、どうするよ?
なぜなら、負ける。気持ちがきれる。とわかってる人は、そんなことしない。
2年生だから試合にあまり出たことがなくて、何を投げていいのか分からない。打ち取られる。失点する。
打てない!空振り三振が怖い。
ボールだと思ったらストライクだった!
そんなことがあった時、
そんな局面で、高校生がどうするか? それだけを見てる。勝った負けたよりも。