※この物語は実況パワフルプロ野球14で実際にプレイした内容を基にしたフィクションです
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シーズンが開幕して、改めて驚いたのは1軍のレベルの高さだ。
ネット越しに見る試合とは体感速度や迫力がまるで違う。
もちろん開幕前のオープン戦で対戦した相手もいるが、本気の度合いが違うのだ。
投手の投げる球は速い。
そして変化球も多彩だ。
それだけではなく、守備も機敏なプレイをする。
もちろんこれは相手チームだけでなく、ウチのチームも同様。
試合自体がレベルの高いものに感じた。
そんな中で俺自身、7番という打順できちんと「仕事」をしてやろうと頑張る毎日。
最初の数試合はヒットの出ない日もあったが、前半戦を終える頃には結果が出てきて、トータルで3割近い打率になった。
その結果もあってか、ウチのチームの勝ち星も着実に増えていった。
…そんなある日。
監督にチーム全員が呼び出された。
1人のチームメイトが突然のトレードにより、他のチームに移籍することになったという。
仲間の離脱は寂しいが、今までも何度か経験してきたことだ。
各チームのオーナー達が、自分のチームの補強のためにそれぞれ必要な選手同士を「交換」する。
聞こえは悪いが、お互いのチームのために仕方が無いことと割り切ることができる。
そして、オーナーの意向には逆らえない。
従うしかないのだ。
トレードや解雇を味わうたびに、俺たちは「1人のプロ野球選手であると同時に、チームの従業員である」ことを思い知らされる。
ただし、今回のトレードには悲しさよりも驚きの方が大きかった。
ウチのメンバーと引き替えに、名門パワフルズの4番バッター東條さんがウチにくることになったのだ。
東條さんは名実共にパワフルズの中心。
リーダーシップもあり、走攻守そろったプレイヤーだ。
年も若く、怪我をしているわけでもなく、調子が落ちているわけでもない。
パワフルズが手放す理由が見あたらないのだ。
一体なぜウチのチームに…。
正直あり得ない話だ。
オーナーはお金をいくら積んだのだろうか、など、いらない大人の事情を考えてしまう。
「俺の使命は、バルカンズを優勝させることだ」
彼の言葉に我に返った。
偉そうにも聞こえるが、今まで背中でチームメイトを引っ張ってきた彼らしい発言だ。
きっと雑音を打ち消すだけの「結果」を出すという絶対の自信があるのだろうし、「結果」が出ないことなど頭の中にはないのだろう。
ゾクっとした。
この力に憧れるのではなく、この力が欲しい。
この人に付いていってみよう。
前半戦、残り数試合。
練習はできるだけ彼のいるところに付いていって、少しでもこの人の力やプレイスタイルを盗むことにした。
(続く)
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シーズンが開幕して、改めて驚いたのは1軍のレベルの高さだ。
ネット越しに見る試合とは体感速度や迫力がまるで違う。
もちろん開幕前のオープン戦で対戦した相手もいるが、本気の度合いが違うのだ。
投手の投げる球は速い。
そして変化球も多彩だ。
それだけではなく、守備も機敏なプレイをする。
もちろんこれは相手チームだけでなく、ウチのチームも同様。
試合自体がレベルの高いものに感じた。
そんな中で俺自身、7番という打順できちんと「仕事」をしてやろうと頑張る毎日。
最初の数試合はヒットの出ない日もあったが、前半戦を終える頃には結果が出てきて、トータルで3割近い打率になった。
その結果もあってか、ウチのチームの勝ち星も着実に増えていった。
…そんなある日。
監督にチーム全員が呼び出された。
1人のチームメイトが突然のトレードにより、他のチームに移籍することになったという。
仲間の離脱は寂しいが、今までも何度か経験してきたことだ。
各チームのオーナー達が、自分のチームの補強のためにそれぞれ必要な選手同士を「交換」する。
聞こえは悪いが、お互いのチームのために仕方が無いことと割り切ることができる。
そして、オーナーの意向には逆らえない。
従うしかないのだ。
トレードや解雇を味わうたびに、俺たちは「1人のプロ野球選手であると同時に、チームの従業員である」ことを思い知らされる。
ただし、今回のトレードには悲しさよりも驚きの方が大きかった。
ウチのメンバーと引き替えに、名門パワフルズの4番バッター東條さんがウチにくることになったのだ。
東條さんは名実共にパワフルズの中心。
リーダーシップもあり、走攻守そろったプレイヤーだ。
年も若く、怪我をしているわけでもなく、調子が落ちているわけでもない。
パワフルズが手放す理由が見あたらないのだ。
一体なぜウチのチームに…。
正直あり得ない話だ。
オーナーはお金をいくら積んだのだろうか、など、いらない大人の事情を考えてしまう。
「俺の使命は、バルカンズを優勝させることだ」
彼の言葉に我に返った。
偉そうにも聞こえるが、今まで背中でチームメイトを引っ張ってきた彼らしい発言だ。
きっと雑音を打ち消すだけの「結果」を出すという絶対の自信があるのだろうし、「結果」が出ないことなど頭の中にはないのだろう。
ゾクっとした。
この力に憧れるのではなく、この力が欲しい。
この人に付いていってみよう。
前半戦、残り数試合。
練習はできるだけ彼のいるところに付いていって、少しでもこの人の力やプレイスタイルを盗むことにした。
(続く)