図書館で過ごす機会が増えました。

久々です!

コロナ禍ですから、外出も控えています。

その点、図書館は基本お喋り禁止。感染のリスクは少ない。

ん?

遥か昔、図書館は「絶対」お喋り禁止だった。

この頃、子連れのマナーの良くない事(笑)

読み聞かせの声、会話、全て普通のトーンで話している。ひそひそ声が出来ないのかな。


私は児童書が好きで、良く覗きに行きます。


むむ。
大統領?
ワシントン?
アメリカの初代大統領、ジョージ-ワシントンですね。
桜の枝を折った逸話でも有名。
正直者の代名詞。
もっとも、これは作り話らしいですよ。

「わたしは大統領の奴隷だった」なんと衝撃的な...と、言いたい所ですが、彼が400人程の奴隷所有者だったのは知っていました。
余談ですが、奴隷解放の父と言われたリンカーンが奴隷の女性に子供を産ませていたのも事実。
彼ら偽善者ですから!

さてさて、本の内容。
ワシントンの妻が所有する女性の奴隷の体験談です。
舞台はバージニア州。
オーナという若い娘。
ワシントンの妻のお気に入りでした。
母親が奴隷でしたから、彼女もそのまま奴隷です。父親は白人の年季奉公者らしい。

大統領になるべく、各地を訪問する際、妻の付き添いとしてオーナの姿がありました。
当時のアメリカは奴隷に読み書きを教えることを禁じていました。
余計な知恵をつけられては困ったんでしょう。
当然、オーナは黒人=奴隷と思い育っていきます。しかしながら訪問先のフィラデルフィアにて、「自由黒人」の存在を知り、自分達がどんなに惨めで理不尽な立場にあるのかを知るのです。

ワシントン家での彼女の立ち位置は、奴隷としては最上位だった為、オーナは北部の自由黒人の哀れみを含んだ視線を、戸惑いをもって受け止めます。
でも段々と理解してゆく。
もともと聡明、いわゆる地頭が良い娘だったのですね。

しかしながら彼女は比較的恵まれていた為、あるきっかけがなければ、恐らく一生をワシントン家で終えた事でしょう。
あるきっかけ、とは。
夫妻の孫娘イライザの結婚祝い品にオーナが贈られる事となったのです。
オーナは小さな頃から意地悪なイライザが大嫌いでした!
大統領夫妻のお気に入りだったはずの自分も「品物」だったのです。


イライザってやっぱり意地悪な名前?
キャンディ-キャンディを思い出す。
逃げるしかない!
彼女は実行し、成功します。
ワシントン夫妻は激怒し、新聞広告をだします。追手も。
失敗しますが(笑)
しゃあしゃあとして「実の娘同様に育てた」と、のたまったらしいです。
実の娘なら、意地悪な孫にプレゼントしません。
その後、オーナは大変な苦労をしますが、少なくとも自由は勝ち取りました。

現代のアメリカにもヘイトクライム存在しています。
東アジア人への差別、暴言が止まらないそうですね。
人は自分より弱い存在を作っておくと安心するのでしょう。
愚かなことです。