それから毎日元妻は、「隣の人が聞いている」とか、「『こっちの話を聞いているだろ。』と、男の人が言っている」とか、「そこから覗いている」とか、言い出した。私は、「少し過敏なのはどうしてかな?」と思っていた。

そして、相変わらず、私は、「気のせいだろ。気にするな。」としか言えなかった。

それから、気分転換に元妻はアルバイトをした。しかし、転々としていた。

それから、夏が過ぎ、秋の初め、9月ごろ、元妻は「妊娠したかもしれない」と言った。私は、うれしいようなちょっと自信なさげな気持ちだった。しかし、病院で検査してわかった後、元妻に、「ああ、よかった」とだけ言った。