先月30日から物好きで作った自作本のごく一部をご紹介しています。
「その1」から「その6」にまでなりました。
(2) 風俗、食べ物、酒 (沖縄編)
6) 模合
飲みに行っているとタマには気に入ったかわいい娘がいる。
その娘が「明日夕方食事に連れてって」とくる。「よしよし」とニンマリして
OKする。当日、仕事先のお客さんの誘いを断って彼の娘との待ち合わせ場所
に行く。10分経っても20分経っても来ない。シビレを切らして電話すると
「So sorry, 今日、模合(モアイ)が入ったの」とくる。
「バッキャロ! モアイは一ケ月前からわかってるだろ!」と怒っても仕方がない。
ウチナーの連中は年寄りも若い者もドタキャンする言い訳によくコレを使う。
さて「模合」を説明するのに前置きが長くなりました。
「模合」とは江戸時代から全国的に庶民の間で行われた「頼母子講」
(たのもしこう)と同じである。これがまだ沖縄に残っていて、血縁、友達、
同窓生、商店会、ゴルフ仲間など長く、近く、古く、親しい仲間同士が毎月
決められた日に決められた額を出し合い、その全額を順番に取り合うという
互助金融システムである。仲間同士で毎月寄り集まって5千円から2万円位
出し合い、その一部で宴会する一般的な「親睦模合」。商店主、事業主などが
運転資金等の目的にやる「事業模合」。これは毎月100万円づつ出し合うもの
もある。また利息ゲットを楽しむ「入札模合」などがある。
「入札模合」を説明すると、
例えば毎月2万円、10人、10ヶ月、入札上限額2千円とすると毎月20万円
集まるがその月に取りたい人は2千円の範囲内で入札金を皆にわからない
ように胴元に投票する。胴元は開票し、入札金の大きい人に落札する。
ただし、入札金を付加して取った人は今後2万円にその入札金たとえば
2千円を付加して残りの月、毎月2万2千円を支払わなければならない。
その月取りたくない人はそのまま2万円払う。私は前にある居酒屋のゴルフ
仲間のこれに入って毎月2万円だけ払っていたら、最終月に28万円になって
戻ってきた。10ヶ月で8万円の利息は大きいけど毎月決まった日に、
決まった場所に2万円持って行くのが面倒でやめてしまった。
いずれの模合に入るのにもナイチャーはお断りでウチナンチュウだけだが
私は紹介で特別に入れてもらった。その意味では私も45%位ウチナンチュウ
になったかなと思う。
そしてタマには「急にモアイが入った」とドタキャンさせてもらっている。