・・・✤BLを含む完全妄想のお話です✤・・・








声が似てるとか、喋り方が同じとか


そんな人たちは世の中にたくさんいて




姿を見るまでは半信半疑、そうだったらいいのにという願望の方が強かった




だけど、目の前に現れた彼は俺の知っている大野さんで、紛れもなく智くんだった





もしも会えることがあったら……



久し振りで最初は気まずいかもしれないけど、昔のように色んな話ができたらいいななんて



あの頃はコンビニのジュースやアイスが寄り道の定番だったけど、大人になった今なら居酒屋でビールやちょっとカッコつけてBarでカクテルとか



バカ笑いとは違って、落ち着いた雰囲気になるのかなとか




そんな事を考えていたこともあったけど




実際こんな突然本人を目の前にすると思考回路はストップして、何の言葉も出てこなかった






『あっ……翔……くん?』



フリーズしてしまった俺を溶かしてくれたのは、智くんの懐かしいその呼び方



「あっ……うん……
あっ!いやっ!オフィス△△の櫻井翔です!」




一気にテンパった俺は、知らず知らずのうちに握り締めてしまっていたヨレヨレの名刺を差し出しながらそう言った




『……ぷっ!
……ふふっ、んふふ……///
今さら自己紹介なの……?(笑)』



少し長めでサラサラだった黒髪は、茶色くなってふわふわと柔らかそうでクスクスと笑う度に揺れて




自分が高校最後に身長が伸びたっていうのもあるけど、彼は相変わらず小柄で



夏の装い、片付け作業にも適したTシャツから伸びる腕や透ける体の線は細く華奢で




そして優しく笑う顔




あの頃のままの智くんだった






『久し振りだね……元気だった?』




「えっ?あぁうん……智くんも元気だった?」




『うん……』




「びっくりした、まさかこんなとこで会えるとは思ってなかったから……」




『暑いし片付けも済んでないし、こんなとこでごめんね?』




「あっ?!こんなとこって、そういう意味じゃないよ!」




『ふふっ、わかってるよぉ〜、冗談だから(笑)
まさか仕事で会うなんてね?』




「うん、びっくりした……」




『翔くん、そればっかり(笑)』




「……智くんは驚かないの?」




『僕だって驚いてるよ?でも……』




「でも?」




『そちらの社長さんに電話で連絡をもらった時、櫻井さんって人が来るって聞いてたから』




「俺だって知ってたの?」




『まさか!櫻井なんて人、いっぱいいるもん
でもね、櫻井さんっていったら僕の中では翔くんだからさ……
もしかしたらホントに翔くんだったりして?!なんて思ったらちょっとそわそわしちゃって』




「そわそわ?」




『うん、だから部屋の片付けして気持ち落ち着かせてたんだ、えへへ……///』




智くんはそう言って照れくさそうに笑った




その顔ときたら、ホントに30歳なのって思うくらい可愛すぎて




「っ!……///」





思い出はほろ苦いけど、この気持ちはまだあの頃のまま




俺、やっぱりまだ智くんのことが……






『翔くーん?どうしたの?大丈夫?』





ぼーっと見惚れていたところに声をかけられ我に返って





『さて、お仕事の話聞かせてください!』




あっという間に仕事モードに入った智くんの顔は凛々しくて、それもまた胸がドキドキした








もう10月ですねぇ
8月完結目標だったお話は
9月も過ぎて未だ終わってない……
真冬の花火にならないように頑張らねば!

ちょっと余談……
お話の中で櫻井って人ががいっぱいいる話
気になって某苗字ランキングサイトで調べてみました

だいたいの数字です
大野さん→全国70位210000人
櫻井さん→800位23000人
相葉さん→6000位16000人
二宮さん→450位43000人
松本さん→15位610000人


ちなみにmichaの苗字○○○(漢字3文字)は
だいたい25000位、約140人
どうりで親戚以外で聞かないし出会わないわけだ!
転勤族なのでどこに行っても珍しいねと言われます

皆さんも気になったら調べて教えてね!