やっぱり日本の総理大臣はスゴイっ(笑)!


いやぁ~天晴れ!


本日スタンダード&プアーズが日本の国債の格付けをAAからAA-へと一段階引き下げた。


その途端一気に円安方向へ。


この瞬間に儲けたFXプレイヤーさんも多いだろう。


それについて国会での代表質問を終えた総理大臣の恒例の会見が行われたのだが、そこでの発言が波紋を呼んでいる模様…。


曰く…


「初めて聞いた。そういう話には疎いので、ちょっと(質問は)またあらためてにさせてほしい…」


とのこと…(笑)。


このS&Pとかムーディーズの格付けなんて所詮一民間会社のリリースに過ぎず、以前からこのブログでは…

競馬新聞の◎○▲みたいなもの…

と言い続けている。


一国のトップ、特に先進国の首脳がこの格付けに一喜一憂する必要なんかないのだ。


しかしながら、どこの国のトップも自国債の格付けがダウングレードされると血相変えて反論するのがお約束になっている。


特にヨーロッパ各国のトップなんかはそれが顕著だが、まぁ概ね…

格付けのやり方、おかしーだろ!

何を調査したって言うんだよ!

という論調で口角泡を飛ばし、そして最後に…

所詮そんなもん一民間会社の勝手な格付けじゃん!

…と結ぶのがお約束というカンジで…(笑)。


まぁとにかくパフォーマンス的にそういう風にコメントするのが予定調和…。


だから、ある意味批難轟々あるようだが、我が総理大臣の発言は新鮮に感じた…(笑)。


いやぁ…斬新なコメントだ…。


“そういう話には疎い”


なかなか言えないよ…(笑)。


今年の流行語大賞候補が早くも出た(笑)。


いや、流行語大賞とかセコいレベルではなく、S&Pとかの格付け会社の存在を凹ませる会心の一撃なったかも…(笑)。


まぁ…

「そんな競馬新聞の◎○▲と大して変わらないような格付け会社のことなんか興味無いから、我が国の国債について影でコソコソ言ってるようなそういう話には疎い。だからあらためても答えるつもりない!」


と言い放ってくれたら会心の一撃として確定だったんだけどなぁ…(笑)。


多分正直に言っちゃったのかも知れないが、単なる正直なら、それはそれで小学校の道徳の教科書に名を残すだろう…(笑)。


しかし、この発言をもっと深読みしてみよう。


もしかしたら、これ…

新手の口先介入かも…(笑)。


考えてみれば今までの口先介入は開いた口が塞がらないものばかりだった。


急激な円高には断固たる措置を取る…。

引き続き為替相場の動向を注意深く見守る…。

…と、毎回毎回同じことをしか言えなかった。


そして介入はたった一回に止まり、上記のようなショボイ発言を繰り返すだけで各国の通貨安競争を優しく見守っているだけだった。


ここに来て、この一瞬目がテンになった総理大臣の発言はエポックメイキングとして歴史になるかもしれない…(笑)。


誰もが考え付かなかった口先介入を行った宰相として…(笑)。


いや、しかしだ。


このブログは為替介入そのものには反対の立場を徹頭徹尾貫いている。


通貨安競争など愚の骨頂であるとも書いた。


実際に通貨安競争に血道を上げていた国家は軒並みインフレに苦しめられているのが現状だ。


そのインフレも輸入原材料の高騰によるコスト・プッシュ・インフレであり、スタグフレーション的な様相も呈している。


結局のところ通貨安競争なんて痛み止めを打ち続けているようなものだったことが分かってきたのだ。


日本もコストプッシュによるインフレの影がヒタヒタと近寄ってきている感もあるが、それを他の国ほど感じないのは歴史的な円高で相殺をしているためだ。


まぁFXで儲けている皆さんには、こんな好都合はないんだけど…(笑)。


国家にとっては悲劇かもしれないが…。


あと明日は、ここ最近ちょっと足踏み感のあった国内株式市場も軒並み高となりそうだ。


特にユーロ高を好感するオリンパス、キヤノン、マツダあたりは注目か…(笑)?

本日は日経平均を含め惨憺たるものだったが、それは省略…。


そんなことより、今日の大引け後に東武ストア(T8247)が自社株買いを発表。


取得した株式は来月早々に償却するとのこと。


これ、おかしいぞ!


かなりのインサイダー取引のニオいがプンプンする。


年明け7日、この東武ストアは芳しくない決算予想を公表している。


普通なら株価は下落するはずだ。


業績予想を大幅に下方修正しているからだ。


にも関わらず、株価は大幅に上がり、高値のまま本日21日の取引時間中に年初来高値を付けている。


そして取引時間終了後に自社株買いと株式償却を発表…。


証券取引委員会は動くか?


先日も書いたが、アメリカのQE2の影響で世界的なカネ余りになっているのは周知の事実。


だからこそ、そのマネーの行き先となった原油やら穀物なんかの高騰を招いているわけだ。


にも関わらず、日本の株式市場にはそのマネーが流れ込んできていない。


何となく日本の株式市場が胡散臭く思われているのだろう。


“馬鹿げた”と酷評される東電の増資なんかも、外国人投資家の日本離れに拍車を掛けたはずだ。


まだ発表直後だし、そもそも東武ストアなんか気にも掛けていなかった銘柄だから、真相は分からない。


ただし、こんなことが日常的にある市場なら、もう自分も日本の国内株式投資から足を洗おうかな…とも思った。


とりあえず証取委の動きを注目してみよう。

円高になるとやっぱり日経平均は渋い展開になるな…。


日本って収支に占める輸出の割合ってそんなに高くないんだけどなぁ…。


よっぽどドイツや韓国の方が輸出立国なのに…。


円高…いやドル安って言う方がシックリくるが、これは御存知の通りFRB主導の史上稀に見る金融緩和によるもの。


特にQE2ってやつか。


パッと見“クイーン・エリザベス二世”と読んじゃいそうだが。


このQE2とやらでドル紙幣がバンバン刷られているわけだ。


このFRBのバーナンキ議長、インフレ・ターゲット論を展開していた経済学者。


日本でもかつて舛添要一らが、このインフレ・ターゲット論を声高に主張したときの論理的支柱にもなっていたとされる。


要するに人為的にインフレを起こして、そのインフレを上手く調整するという考え方だ。


デメリットとしては狂乱物価や、かつてのアルゼンチンのように通貨不安に陥ること。


メリットとしては景気回復やデフレ回避などは簡単に思いつくが、もう一つは借金が軽くなること。


まぁ900兆円も借金があっても、通貨の価値が半分になれば、単純計算で借金の重荷も半分程度になるということでもある。


問題は、果たしてインフレはコントロール出来るものなのか…ということに尽きる。


出来るものだとしたら日本は直ちに行うべきだろう。


そして本当にインフレはコントロールできるかの壮大な実験を、よりによって世界第一位の経済大国で行っているのだ…(笑)。


バーナンキ氏はかつてデフレに陥っている日銀に対して…

通貨をたくさん刷って、ケチャップでも買え!


と言ったお方だ。


この名言を知ってる人は多いだろう。


ケチャップそのものには何の意味も無いのだが、とにかく何でもいいから買って現金を市中にたくさん流通させよ…ということだろう。


こういう例えをした人もいる…。


ある母親が、ガリガリに痩せた栄養失調の娘を病院に連れてきた。


医者は「一刻も早くたくさんの栄養を摂らせなさい」と母親に言った。


しかし母親は…

「いいえ、先生。我が娘には、他の女の子達が当然のように行っているダイエットやエアロビクス、ダンスをさせます。栄養をたくさん摂らせて肥満にでもなったらこの娘の人生はどうなるか…。どうやら来る病院を間違えたようです!」

と言い放ち、ガリガリに痩せ細り、喋る気力も、助けを求める力も失っている娘を連れ帰ってしまった…。


そしてその家の冷蔵庫は、娘が勝手に食べ物を口にしてしまわないように、何重にも施錠されていた…。


この話の登場人物を…


母親=経済担当閣僚


娘=日本経済


冷蔵庫=日銀


に置き換えてみると面白い…(笑)。


医者は…話の流れからするとバーナンキ氏を始めとしたインフレ・ターゲット論者だろうが、この際だれでも良い。


ガリガリに痩せ細っている状況をデフレと考えてみてもよかろう。


デフレにも関わらず、他の国が行っているように財政規律の健全化(=他の女の子達がやっているダイエット)を最優先したらどうなるか…?


先日も書いたが、デフレは悪であるということを再認識しよう。


節約志向、もったいない志向の日本人は「モノが安くなっていいじゃないか!」などと思っている者も少なくないようだが、それは間違いなく衰退する国家の国民の発想なのだ。


デフレを人間に例えれば、日に日にヨボヨボになって行き、やがて消費する気力すら無くなり、死に向かってまっしぐらの病人のようなもの。


とにかくデフレは悪なのだ。


そこに来て「馬鹿じゃねーのか!」とまで罵られ、比例代表で復活当選をさせてくれた反対政党を離党してまで入閣した、あの経済財政大臣の言葉は何だ?


「日銀の金融政策はほぼ出尽くした…」


たしかにケチャップは買ってないが、不動産REITの幾つかの銘柄を日銀は実際に買っているようだ。


しかし、今の程度では全く意味が無い。


もっともっとREITの時価総額が今の2倍程度になるまで買って、またその他の金融商品やらにも現金注入すべきだ。


為替介入も中途半端、REITを買うと言ってもシケた額しか買ってない…。


いっそのことジョークでケチャップを買い占めてみたらどうだ…(笑)?


ウケ狙いで…(笑)。


そうしたらカゴメ株でも買うよ…(笑)。


そうでもしないと日本のデフレは脱却できない。


とにかくデフレは悪なのだ。


デフレを脱却すれば円だって100円レベルに戻るだろう。


あ、でも自分はインフレ・ターゲット論には懐疑的だけどね…(笑)。


ただ金融政策はやり尽くしたなんてホザいた変説政治家の“やる気の無さ”を憂慮したまで。