市川團十郎さんの本葬~青山葬儀所~
青山葬儀所は、大型葬が行われる会場として有名ですが、
團十郎さんは神道型式の葬儀ということもあって、
数ある大規模式場の中でも宗旨・宗派問わず利用ができる青山葬儀所が選ばれたのだと思います。
(以下、神道の葬儀のことを神葬祭で表記統一します)
青山葬儀所入口の看板はとてもシンプル。看板花も少なめです。
式場入口の看板もいたってシンプル。
こちらは受付の様子。
大規模葬では、かつての芳名帳にかわってカード式が一般的になりました。
神葬祭では、八足案といわれる台に霊璽(れいじ)、遺骨、神饌物(しんせんもの)などが置かれます。その周りを約3,000本の菊が囲みます。
後ろの幕は朽木幕といわれる神葬祭でつかわれる幕です。
白い幣束がついている大榊は、通常の神葬祭では一対飾られるのですが、一面に並んでいて迫力がありますね。
遺影写真は昨年11月に撮影されたものだとか。
神葬祭の場合、写真は中央ではなく少しずらすことが多いのですが、今回はセンターポジションをとっています。
天皇陛下からの祭祀料、位記、勲章が遺骨の上段に並んでいます。
神饌物(しんせんもの)とはお供えのこと。
神葬祭では、水、米、酒、餅、魚(お頭付き)、野菜、果物、乾物、菓子などをお供えします。
神葬祭は神社や地域によって異なりますが、今回は次のような流れで行われていました。
開式
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総拝
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献饌(けんせん)…お供え物を献上すること
↓
祭詞奉上・誄歌(るいか)奏楽・弔辞拝受など
↓
玉串奉奠
↓
撤饌(てっせん)…お供え物を下げること
↓
総拝
玉串奉奠の間、神職が雅楽「越天楽」を奏でています。
楽人の裏あたりに銘旗があります。
ここには「故第十二代市川團十郎」と書かれていますが、諡名(おくりな・しごう)は次のとおり。
「瑞垣珠照彦命」(みずがきたまてるひこのみこと)
美しく光を照らし出した人生を生きたという意味だそうです。
青山葬儀所の中庭の回廊に沿って、供花札が芳名版に並んでいます。
関係各者からいただいた供花は約700基。
遺骨をお見送りしようと、たくさんのファンの方が青山葬儀所に詰めかけました。
そこでちょっとしたトラブルも……。
ファンの方が整列している前に、報道カメラマンが滑り込んだために、ファンの方が怒ったのです。
そのあたりの人のさばき方、T典礼さん全く無関心のよう。
というか、全体的にT典礼さん存在感薄すぎます。(今回に限ったことではなく)
「黒子に徹する」のは構いませんが、もう少しバシっとさばいていただきたいものです。
会葬礼状はこちら。
パソコンに入っていた辞世の句だそうです。
「色は空 空は色との 時なき世へ」