大島渚監督の通夜 | 吉川美津子のブログ 葬儀・お墓・終活について

大島渚監督の通夜

2013年1月21日 大島渚監督の通夜が東京の築地本願寺の本堂で行われました。
(葬儀・告別式の様子はこちら

築地本願寺は、大規模葬の葬儀会場としてよく使用されていますが、その多くは本堂左手にある「第二伝道会館」が使用されます。

築地本願寺や増上寺のように、お参りする人が多い寺院の場合、本堂が通夜&葬儀を行ってしまうと2日間、ご門徒さん、お檀家さんのお参りをシャットアウトしてしまう状況になってしまうので、頻度を上げない意味でも使用料は少し高め。
さらに本張りといわれるテントをはじめ、外装費用がかなりかかります。



吉川美津子のブログ 葬儀・お墓について-大島渚監督の葬儀・外観

祭壇は大島監督の映画「儀式」をイメージしたもので、白菊がメイン。
幅は6間(約11m)。使用花材として、白菊5000本、胡蝶蘭300本だそう。

遺影はタテ180cm、ヨコ150cmの白黒写真。1990年に、病気になられる前にご自宅で撮影されたそうです。
パネルのまわりにゴテゴテと飾りつけされていない点がシンプルで良いです。

吉川美津子のブログ 葬儀・お墓について-大島渚監督の葬儀・祭壇

この祭壇の後ろには、お浄土をイメージした築地本願寺の美しい内陣がありますが、黒幕で隠しています。



祭壇の両脇には、下記のような大型モニターが2台設置されています。
このモニターには、過去の作品が絶え間なく映し出されていました。



本張りテントの中には、2台のテレビモニターが設置されていました。

1台はこちら。本張りの柱のど真ん中。

吉川美津子のブログ 葬儀・お墓について-大島渚監督の葬儀・本張りテント内モニター

もう一台はこちら。本願寺の本堂入口の端っこなのですが、これは誰も見ていませんでした。


吉川美津子のブログ 葬儀・お墓について-大島渚監督の葬儀・本張り内モニター2

本願寺入口付近には、いただいた供花の札が五十音順に並べられています。
その数はおおよそ400基。いただいた供花は、祭壇の一部として組み込まれていると思われます。

多くの有名人の名が連なっていましたが、その中にはベルナルド・ベルトリッチ監督の名も。
「愛のコリーダ わいせつ裁判 弁護団一同」という札もありました。

吉川美津子のブログ 葬儀・お墓について-大島渚監督の葬儀・清め塩

清め塩は、会葬礼状の中に入っているのではなく、「ご自由にお取りください」方式。

仏教では死を穢れととらえないため、清め塩は必要ないのですが、習俗的に多くの日本人は清め塩を使用する習慣があります。
ただ浄土真宗本願寺派では、清め塩を大っぴらに配ることを良しとしない傾向があり、そういった寺院の事情に配慮した形をとっています。



戒名は「大喝無量居士」
測ることが出来ない開放された大きな「喝」という意味だそう。
菩提寺である臨済宗 鎌倉建長寺・回春院によって授けられたものです。


吉川美津子のブログ 葬儀・お墓について-大島監督の葬儀・戒名

位牌の戒名の上のほうに、「新帰元」と小さい文字で書かれています。
これは「新しく仏様になった」という意味で、曹洞宗や臨済宗など禅宗系の場合に付けられます。
四十九日法要後、本位牌をつくる際には、「新帰元」は入れません。

一般の方向けのお参りスペースが一角に設けられていました。
……が、こちらはもう少し工夫が必要でしたね。
あまり目をとめる人がいませんでした。


吉川美津子のブログ 葬儀・お墓について-大島渚監督の葬儀・外祭壇

葬儀・告別式の様子はこちら