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TOY STORY/アリスインワンダーランド/シャッターアイランド

新年明けまして、冒頭の目標にも掲げましたが、
映画をさっそく8本みました。
TSUTAYAが、なんと、新作なのに7泊8日OKで
4本1,000円という破格。万歳。


まずは前半戦。
①②は感想レベルですが、
③は完全にネタバレなので、お気を付けください。


TOY STORY (しかも1) ★★★★☆

なんと私、今の今まで、トイストーリーシリーズ、
全く観たことなかったんです。


ちょっと前まで、
「ディズニー映画と宮崎映画は劇場には観に行かない!」
というまったくもって不可解な意地があり
(自分でも謎ですww 別に嫌いなわけじゃありません)
実はトイストーリーは、あらすじすら知らなかった。。。


昨年、「3」が公開されたときにちょっと興味を持ち、
やっと今回「1」から観るに至りました。

結果、「もっと早く観ときゃよかったーー!!」
という面白さ。(そりゃそうだ。)


後半の、バズとウッディがじょじょに仲良くなるくだりとか、
アンディのところに戻ろうとする奮闘ぶりとか、
ちょっと涙するかんじの素晴らしい映画でした!!!


特に、ウッディの彼女らしきお人形さんが
「アンディがどれだけ寂しがっているか、ウッディにみせたいわ」
というシーンとか、
バズが自分はおもちゃだと気付いて落ち込んでいるのを
ウッディが励ますシーンとか、
泣けるーーーーーー!!

でも笑いも満載で(胴体がのびる犬のくだりとか笑)、
さすがディズニー!さすがピクサー!でした。
さっそく「2」「3」もみます!!




アリスインワンダーランド  ★★★☆☆


これはやっぱり3Dでみたかったーーー!!!
絶対劇場で観る!と言ってたのに、
去年見逃したのです・・・・。
ティムバートンの世界を3Dで観たら
どんなに楽しかっただろう。。。。


ストーリーはまぁふつうだったので、
キャラと世界観で魅せるタイプの映画でした。
物語的にはロードオブザリングの冒険を
ものすっごい簡素にしました。みたいな。
(赤の女王と白の女王がどうした、とか。)


ディップは問答無用ですてきだったし
アリス役もよかった。

でもアンハサウェイ演じる白の女王は、
もっと「白の女王」っぽくてもいいのでは?
なんかメイクとか仕草とか、
ちょっと違和感ありありだったなぁ。
まぁ全体的な世界観の中では、
こんくらいあやしいかんじでちょうどいいのかな?



シャッターアイランド  ★★★★☆

公開当時、かなり大々的にキャンペーンをやっていて、
多少興味を持っていたのですが、結局行かなかった作品。
マーティン・スコセッシ&レオでミステリー、
っていうのは、おもしろそうだったんだけどなぁ。
新作ででてたので、観てみました。




注:思いっきりネタバレです!!!
  そして、めちゃめちゃ長いので読まないほうがいいです笑




予告編の内容(孤島・精神病院・連邦捜査官・妻を殺された過去etc・・・)

からいって、
「捜査に行ったはずのレオ自身が、なんらかの精神病患者だった、
あるいは精神病患者になるというオチ」であることは
容易に想像できますよね、キーワード的に。


なので、最初っからそういうつもりで観ていました。
ただ、それは簡単すぎる「謎」なので、
じゃあ一体何が「謎」なのかと。

この映画のキャンペーンでさんざん「ヒントをみつけろ!」
みたいなことやってたので、
けっこう真剣に観察してたんですが、
あんまりわかんなかったなw

でも、わかりやすいところで、レオの相棒のチャックが、
銃の取り扱いに慣れていないらしいシーンが冒頭にでてくるので、
どう考えてもコイツは保安官ではないという前提で観ることになる。
(チャックといい、院長といい、
基本的に怪しい登場人物が盛りだくさん。)



結局、結末は・・・(私の解釈が正しければ)
想定していたオチのとおりではあるものの、
もう一歩踏み込む形で
意外と深く考えさせられるような終わり方でした。

トリックには、「途中で気付いた」という人も結構いたけど、
私は最後の種明かしまでわかりませんでした。
(しかも、種明かしを聞いてからも
「ん?どっち!?」となるようにできてるし。)



ラストシーンなんかは、「なるほどな」というセリフもあり、
ちょっと切ない演出もありで、わりと好きでした。


以下私の解釈。


「捜査に行ったはずのレオ自身が、なんらかの精神病患者だった、
あるいは精神病患者になる」という想定はまず間違いないです。
正確に言うと、「彼自身が精神病を患っていて、
この島の病棟に入っている患者」でした。

映画の告知にある「脱出不可能な孤島の精神病院
(ちなみに囚人が収容されいる)から一人の女性が脱走し、
その捜査のために連邦保安官の男(レオ)が島を訪れる」
さらに「保安官の妻は放火魔による火災で亡くなっていて、
その犯人がこの病棟に収容されているため、捜査に名乗り出た」
という基本的な設定はつまり、
全てがレオの妄想によるものだったわけです。


しかし現実は・・・レオは元軍人の保安官で、
家族は妻と3人の子どもたち。
妻にはうつの傾向があるものの、
レオは仕事ばかりで家にもロクに帰らない。
ある日、妻が自宅アパートに放火したことをきっかけに、
家族5人で郊外の湖のほとりの家に引っ越す。
それでも妻のうつ病は悪化し、
ついに子ども3人を自宅裏の湖に沈めて殺してしまう。
帰宅してそれを知ったレオは、妻を銃殺してしまう。


この現実から逃避するために、
レオはさきほどの「基本設定」のような物語を創作し
「自己防衛」してたのです。
この妄想性精神障害を治療するために、
この病院の関係者(医者・看護師・警備員・患者含めて全て)を
全員巻き込んで、「演技」をしていたのです。


要するに、「隠されたヒント」というのは、
「いま起こっていることは全て“芝居”と“妄想”であり、
レオ自身が患者である」ことを示唆する
「ヒント」のことだったんですねー。
(そう考えるといろいろでてくるんです。)


妄想を実現することで、レオに「現実とのギャップ」を体感させ、
精神障害から引き戻そう、という計画だったわけですが、
レオは結局自分では気付くことができず、
最後の最後に院長から「事実」を知らされます。
(ちなみに、相棒として登場したチャックは、
その病院でのレオの主治医でした。)


自分と妻の過去や、病気のこと。
全てが「芝居」だったこと。
ここが「種明かし」シーンになるわけなんですが、
これが意外と「え!?どっち!?」になる。


最初っから、相棒も院長もあやしいので、
「芝居だった」という告白が本当なのか、
レオをだますための嘘なのか。
なんせ本編のストーリーのなかで、
レオが「自分は誰かに嵌められて、精神病患者に仕立て上げられ、
ここで人体実験の道具にされるんだ」と疑う、
という流れになっていて、院長の「種明かし」を聞いても、
どっちが正しいんだ!!と一瞬迷ってしまう。


でも様々な「ヒント」から考えると、院長の告白は本当でしょう。
これまでにも、レオが妄想から覚醒することはあったものの、
すぐに元の状態に戻ってしまっていたため、
今回の作戦=治療がラストチャンス。
これで完全に覚醒しなければ、最終手段の治療である、
精神外科手術をするしかない、というリスクを負った、
院長の覚悟だったようです。


※レオは元軍人なので、感情が高ぶって暴力的になると、
周りが止められない危険な患者だったので、
外科手術で脳回路の遮断し、
凶暴性をなくす(⇒人間性をなくす)しかないと見なされていた。
この「外科手術=ロボトミー手術」は映画の一つの焦点で、
人格が変わってしまうことも考えられる手術と言われる。


事実を知らされたレオは、やっと自分の正体を自覚し、覚醒。
最後の最後に、院長と主治医の作戦の甲斐あって、
自らの「意志」を取り戻します。
この覚醒は、一時的なものなのか、本当の覚醒なのか・・。


そしてラストシーン。


しばし様子を見た後、レオの元に歩み寄る主治医。
レオは彼のことを「チャック」と呼びます。
つまり、再び「妄想状態」に戻ってしまったのか・・。


主治医はそんなレオを見て、院長に「NG」の合図を送る。
そのとき、レオが主治医に言う一言(独り言のようでもある)。


「モンスターとして生きるか、善人として死ぬか、どちらがいいか。」



そのままレオは、院長らに引き取られ、
(おそらく)手術へと向かい、主治医もそれをじっと見守る。

非常に穏やかにそのセリフを話すレオの表情と、
この言葉を聞いて何かに気付いた表情の主治医。
私にとってはこのシーンが、
この映画最大の「どんでん返し」でした。



映画の解釈について、
特に「院長の種明かし~最後のセリフ」までの解釈について、
鑑賞後にいろいろネットを見ると一様に議論にされているのが、
 1)レオは本当に精神病だったのか
 2)レオは最後に覚醒していたのか
という点です。



仮説としては以下のような3つの考え方ができます。

①レオ嵌められてる説
劇中で、本人も疑っている通り、
そもそもレオはここの患者ではなく、嵌められている。
つまり院長の告白も嘘で、病院全体がグルになって、
レオを精神病患者に仕立て上げた、という説。



②レオ最後まで目覚めてない説
院長の告白の通り、レオは患者。
しかし今回の芝居作戦もむなしく、覚醒せず。
最後の主治医とのやり取りから、
やはり病のままではないか、という説。


③レオ本当は覚醒している説
芝居作戦が功を奏して今度こそ覚醒。
しかし、妄想状態に戻ったふりをして、
自ら手術を受けることを選んだ説。



私は③だと理解しています。
覚醒して自分の過去を自覚したけれど、
それはあまりにもつらい過去であり、
その重みに耐えられないと判断した。


いっそロボトミー手術で自分の人格(記憶なども含め)を
なくしてしまいたい、と思い、病気のフリをした。
それが最後のセリフである


「モンスターとして生きるか、善人として死ぬか、どちらがいいか。」
に表れていると思います。

モンスターとして生きる
 ⇒子どもを失い、愛する妻を殺した殺人者として自覚して生きる。
善人として死ぬ
 ⇒妄想していた自分(悲劇のヒーロー)のままでいられるように、 
  手術を受けて自分の人格をなくす(=事実上の死)。



このセリフを聞いた主治医の表情からも、読み取れます。
おそらく彼も、レオを止められなかった。

②のように、もし病のままだったら、
あれほど疑っていた手術を素直に受けるはずはないと思う。

①の説については、この映画の根本に関わりますが、
様々なヒントからすれば①ではないでしょう。
(もしそうだったら、ただの危ないサイコ映画になっちゃう。)



最後のレオと主治医のやり取りのおかけで、
この映画には救いがあると思う。
もちろん、ある意味での「死」を選んだという終わりは、
十分救いがないような終わりでもあるのだけど、
自分の本質や過去を自覚したうえで、
「善人として死ぬ」ことを「自分の意志で選択した」ということが、
最後の最後に彼に残された人間性であって、
そっちのほうがまだ救いがあるなと。


個人的には、「精神外科手術」という医療技術の賛否なんかが
すごく興味深くて面白かった(本筋のテーマではないのだけど)。

日本でも戦後しばらくまで使われていた技術ですが、
術中死も多く、人格変化といった重大な副作用もあることから、
今の日本ではもう行われていません。
いまは向精神薬も開発されているし。


映画としては「誰の中にもある狂気や暴力性」みたいなものを
映し出したかった・・のでしょうか。
結局レオは、あの病院の中の患者たちこそが、
自分自身だったわけです。



それにしても、こういうミステリーって
英語のまま観れるとよりおもしろいんですね。
(どんな映画もそうだけど。
英語独特の言い回しを使ったジョークとかが、
日本語には訳せないし。)

今回も、謎解きのヒントの一つに
「アナグラム」がでてくるんですが、
映画の中で明かされるよりも
原作の中ではもっと多くのアナグラムが隠されているそうです。
せめて英語字幕で観てみるとか・・?



ずいぶんと長く書いてしまったので前半はこのへんで。。