一般質問から解放され、久しぶりに爆睡したひぐち光冬です。

 

さて、今日は一般質問の2つ目のテーマ、「教員間のハラスメントが起きない学校づくりについて」のやり取りを紹介したいと思います。

 

この質問は神戸の東須磨小学校の教員間のハラスメント事件を受けて、「西宮で同じことが起きないように、まずは実態を掴むのはもちろんのこと、この先も永続的に起きないように、教育のあり方そのものを見直していきましょう」という意図をもって行いました。

 

教育委員会に対して具体的な質問をする前に、神戸の事件がいかに深刻だったかということや、その背景には今の教育制度そのものに問題があるということ、よって、この問題は神戸だけの問題で済ましてはならず本市においても真剣に考えていく必要があるということを主張させていただきました。

 

そのことを踏まえて、議場でのやり取りを紹介します↓

 

テーマ2 『教員間のハラスメントが起きない学校づくりについて』

 

 

1.11月27日に行われた総合教育会議で「現時点で神戸市のような事案の報告はない」という報告がなされたが、どのように情報収集をしたのか?神戸がやったような‟ハラスメント調査”を本市でも行うべきじゃないか?

(今回の一般質問に先立ち、市長と教育委員会が話し合う‟総合教育会議”が開かれていたんです。それは公開の会議なので私も聞きに行ったのですが、そこで教育委員会は「今のところ西宮では神戸のような事案があるとは聞いていない」という報告をしたのです。「ほんまにないんか?」と感じたので、この質問をしました)

 

回答:①不祥事対策アンケート、②提言シート(毎年教員からの意見を吸い上げるもの(画像参照))、③校内ハラスメント委員会、いずれの媒体からもハラスメントの報告が上がってこなかったので、西宮ではいまのところハラスメントはないと判断しました。よって、神戸のようなハラスメント調査はする必要がないと考えています。

 

↑提言シート(左)。学校の「充実・改善」について聞く設問になっており、ハラスメントのことを直接には聞いていない。(右)は神戸のハラスメント調査用紙。

 

【再質問】

いやいやいや、不祥事アンケートも提言シートもハラスメントのことを聞いてないですやん!これでほんまにハラスメントの実態が吸い上げられると思っているんですか?市長はどう思いますか?

 

回答(市長):たしかに神戸のものと比べると劣ると思いますが、吸い上げられないこともないと思います。

 

【再質問】

さすがにそれは無理があると思いますよ。たしかに吸い上げられないことはないかもしれませんけど、こんな聞き方じゃあ、ほとんどハラスメントの意見は出てこないでしょ。

もう一つ確認しますけど、③校内ハラスメント委員会には直接確認したんですか?

 

回答(教育次長):事案があれば報告があがってくる仕組みになっています。それで今のところ報告はありません。

 

【再質問】

つまり、教育委員会から直接聞いてないってことでしょ?それで‟西宮市ではハラスメントはありません”ってどう考えてもおかしいんじゃないですか?もう一度改めて、神戸のような直接的に聞く‟ハラスメント調査”を行うべきだと思いますがいかがですか?

 

回答(教育長):提言シートを書いてもらうタイミングで、校長が全教員と面談しているので、それで十分だと思っている。なので、ハラスメント調査を行うつもりはない。

 

【意見・要望】

(ほんとはもっと突っ込みたかったけど時間の関係で意見・要望にとどめました)

私は何が何でも調査をすべきとは考えていない。この問題の本質は、‟どれだけ教員の本音を聞き取れるか?”というところにあると思っている。アンケート調査をしないというのであれば、別の方法で、教員の声を聞き取っていくことを考えていってほしい。

 

 

【質問】

2.教員が声をあげられる仕組みのひとつとして、第三者機関である「オンブズマン制度」を構築すべきと考えるがどうか?

(神戸の事件では、報告がちゃんとあったにも関わらず、校長や教育委員会が適切に対応しなかったという事実があります。これまでの様々な事件を見ていても、校長や教育委員会は隠蔽してしまう傾向にあるので、第三者機関が必要じゃないかと。また、近年、“競争と管理”の教育が強まる中、職員会議も形だけのものになっていき、教員の“本音で語る場”であったり“弱音を吐ける場”がなくなってきていると聞いています。そういう意味でも第三者機関は必要じゃないかと思い、この質問をしました)


回答:提言シート等で吸い上げられていると考えているので、今のところ第三者機関を構築するつもりはない。


(ここは時間の関係もあり、これ以上突っ込みませんでした)



4.教員が本来の力を存分に発揮し、子どもたちと十分に向き合える環境を整えていくことが、結果的にハラスメントの起きにくい学校に繋がっていくと考える。そのためのひとつの手段として、中3まで35人学級を実現することは有効だと考えるが、教育委員会の見解は?


回答:教員の多忙化とハラスメントの間に明確な因果関係があるとは考えていない。ただし、教員が子どもたちと向き合っていく上で、少人数学級は有効だと思う。市独自で実現するのは難しいので、県や国に機会あるごとに要求していく。



議場でのやり取りは以上です。



今回の質問を通して私が一番伝えたかったのは、「学力の向上ばかり求められ、先生たちもそれでもって評価され、“競争と管理”が強まる中で先生たちは疲弊していきハラスメントが起きやすい状態が醸成されてしまっている。だからこの問題を解決するためには、この教育のあり方そのものにメスを入れていかないといけない」ということでした。


このこと(教育のあり方そのものを問うこと)は、次の質問『不登校支援について』にも大きく絡んできますので、詳細は次の記事で書きたいと思います。


ほんとに心から、先生たちがひとりの人間として子どもたちと向き合えるような学校にしていきたいです。





ちなみに、明日12月9日(月)13時50分頃~、共産党議員団 佐藤議員の質問があります!

テーマは
・名神湾岸連絡線について
・避難所の問題について

の2点です。
必見です!

 


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