冬が終わり、春が来る。
冬から春へ移行する時期は強い風が吹いている。
この部屋は風の音が雷のように聞こえることが多い。
最初の頃は慣れなくて、何度もカーテンを開けて外の様子を伺っていた。
音の道があって、建物の位置や高さで響きかたが違ってくるのだろう。
今日も大きな音をさせている。
雷の音はあまり心地よくないから少し落ち着かない気分になる。
音によって様々な印象をもつ。
風に揺れる葉擦れの音などは最高に美しい音色を奏でている。
最近五感がさえわたってきたように感じる。
視界が拡がって、色が鮮明に感じられるようになってきた。
花を見ても以前よりもずっと美しいと感じるようになった。
味覚も感度を上げているみたいで、何を食べてもおいしいと感動する感覚がある。
普段何気なく口にしているものだけどおいしさが倍増したように感じる。
毎日いろいろなことで忙しいけれど、ひとつひとつのことをその時々でしっかり向き合って、感じて、味わっている。
一日が終わるときは「今日もいっぱい体と頭をフル稼働させて楽しく生きました!」といった感じで眠りにつく。
今年の目標通りに、毎日ごきげんに過ごしている。
頭のなかの独り言が少なくなって、余計な雑念が消えて心が軽やかになってきたせいもある。
「思考」と「私」の分離がうまくいっている。
右脳を活性化することも日々取り組んでいる。
新しい世界が始まるような予感がしている。
もうすぐ春分だ。