コミュニケーションの3つの対応
アサーションという言葉聞いたことがあるかもしれません。自己主張のこと言っているのですが、その自己主張のタイプには3つあります。
1つは受身のタイプ:自分よりも他者を優先し自分を後回しにするタイプ。自己主張をせずに相手に合わせてしまう。結果として自己否定や相手に対する否定嫌悪感情を抱くことになります。
2つは強く攻撃してしまうタイプ:自分のことだけを考えて他者を踏みにじってしまうタイプ。指示、指摘、批判的だということです。
3つには中間型のタイプ:自分のことをまず考えるが他者にも配慮するタイプ。アサーティブネスなコミュニケーションは、このタイプで、自分も他者も大切にしたコミュニケーション方法です。自分に正直に、相手に誠実に、対等に向き合い、率直に表現し、その責任は自分が引き受けるコミュニケーションと言えます。
事例.自己主張の3タイプを職場のケースで考えてみましょう・
「信頼関係があまり出来ていない中途採用の人に対して、注意あるいは指導しなくてはならな
い時」の3タイプ。それぞれ仮想で書いていますので、3タイプの傾向として考える参考にし
てください。
・受け身的自己主張
同僚に「よく分からなくて困っている」と愚痴をこぼし、当たりさわりなく接するだけに止まる。何となく自分に自信がないことを確認することになる。受身が続くと自己否定感情が根付いてしまいます。
・攻撃的自己主張
相手の立場関係なく、問題をとらえて怒る。「ダメじゃない、気をつけないと」と厳しく注意する。その場は何となく気まずい関係になる。
相手はいきなり、注意され、怒られて何となく不愉快になるかストレス感じてしまう。
・アサーティブ(中間型」
状況を聞き取り、問題を整理して「お疲れ様、慣れない職場で大変だと思うけれど、何か気になることない…その状況だったら○○が問題だから、次の時は○○のようにするようにすると良い。」と事情をきちんと聞いて整理して注意すべき点を注意することを伝える。信頼関係がなくても、ここから信頼関係がスタートすると考える。
受身・攻撃が固定化すると、受身の人はストレス抱えて不調を訴え、どうにもならなくなって休暇を取ることに進んでいきます。その一方で受身の人が我慢の糸が切れて攻撃する人に向かって攻撃(し返す)することもあります。これだと対立が深刻になってしまいます。ロシアとウクライナの関係が攻撃と攻撃でお互いに傷つけあっています。長引くほど犠牲となる人が増えていくことになります。
国対国、人対人、望ましいのは中間型だと思います。
中間型の人の特徴は、まずは受けることに心がけます。「お疲れ様、大変だったわね、忙しいところ少し時間ください」と、良くクッション言葉といいますが、一言余分な言葉を入れながら、相手の緊張を解きながら進めています。そんな中間型に心がけてみたいものです。3タイプはどれが良い悪いということではありません。相手からきつく言われて気づくこともあります。受身になることでその場は収まることもあります。望ましいのは中間型のすこしゆるんだコミュニケーションです。